今年11月、大阪市の業者が未承認薬「サリドマイド」を無許可で製造していたことが発覚、薬事法違反に当たるとして回収命令が出された。
「サリドマイド」は服用した妊婦から手足に障害のある子どもが生まれる被害が相次ぎ、1960年代に承認が取り消された。ところが、近年このサリドマイドがガンに対して効果があるとされ、個人輸入などで急速に広がり、年間の使用量は30万錠以上に上るといわれる。しかし、深刻な薬害を招いた薬が大量に出回る一方で、使用実態の把握など国による管理の体制は全く取られていない。
なぜサリドマイドは急速に復活したのか。悲劇を繰り返さないためには何が必要なのか、行方を探る。
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