アフガニスタンの首都カブールが陥落し、タリバン政権が事実上崩壊してから11月13日で1年になる。暫定政権下で国家再建が進められているが、復興にはいくつもの壁が立ちはだかっている。
一つは170万人に及ぶ「帰還難民」の生活をどう保障するかという課題である。内戦やアメリカの軍事作戦を逃れて隣国パキスタンなどに避難していた人たちの帰国が、予想を上回るスピードで始っているが、住む家や仕事もなく、難民キャンプに再び戻る人さえ出てきている。
厳しい冬を目前に苦難に直面する難民の実態を取材する。
もう一つは治安の回復が思うように進まないこと。いまだ続く爆発や暗殺事件の陰にはタリバンやアルカイダの残党がいると言われる。とくにアフガニスタン東部にはタリバン支持のパシュトゥン人が多く、武装解除は進まない。水面下で再結集を始めたタリバンの動きを追う。
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