国内での生産が禁止されているフロン12というフロンガスの密輸事件が相次いでいる。昨年から今年にかけて、東京、横浜などで密輸業者が摘発された。
密輸の背景にあるのは、深刻なフロン12の不足。フロン12は、オゾン層破壊の原因物質として日本では1995年から生産・輸入が禁止されている。しかし、現在でも旧式のカーエアコンの冷媒として、国内を走る車の2~3割がフロン12を使用しているといわれている。先進国では在庫品の数が少なくなり価格が10~20倍に高騰したため、現在でも生産が許可されている中国などの途上国から安いフロンが大量に密輸されているのだ。
環境保護のための国際的な取り組みの陰で起きたフロン12の密輸取引の実態に迫る。
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