津軽海峡

2016年3月25日 放送

本州と北海道を隔てる海、津軽海峡。北の最果ての地といわれる青森から、北海道までの距離は、最短でおよそ19キロ。天気がよければ、海の向こうにのぞむことができる。行き交うことは容易ではないが、人々は古くからこの海に向き合いながら生活を営み、歴史を刻んできた。
江戸時代、海峡を往来する北前船によって伝わった文化は、今も青森の小さな漁村に息づく。北海道の馬として知られる道産子は、北海道開拓の時代に海を渡った本州の南部馬がルーツだ。明治時代に就航した青函連絡船は、およそ80年間、多くの人々を海の向こうへ連れていった。連絡船の終わりと共に、新たなスタートを切ったのが青函トンネル。元トンネルマンの漁師は、本州と北海道が海底でつながる瞬間を、その目で見ていた。
そして、来る2016年3月26日、新たに本州と北海道を結ぶ「北海道新幹線」が開通する。北海道側の最初の停車駅・木古内町では、古くからの神事「寒中みそぎ」に挑む若者たちが、極寒の津軽海峡に飛び込む。
夢や希望を胸に海峡を渡る人々…、大きく隔たれた海を越えて、人が紡いできた物語をお届けする。

<オムニバス項目(予定)>
●海を渡った文化…北前船によって伝えられた漁師たちの漁村歌舞伎と、中国大陸から北海道を経て伝わった美しい絹織物「えぞ錦」。
●まるで函館市大間町…フェリーに乗って函館の病院へ行き、テレビでは函館の番組が流れる、本州最北の町。
●青函連絡船・八甲田丸…長い歴史を語り継ぐのは、最後の航海を共にした元機関長。
●元トンネルマン漁師…青函トンネルを掘り進めた人々、穏やかな暮らしを営む今も、その思い出は輝いている。
●北海道の馬・道産子…北海道の開拓は道産子がいたからこそとも言われる、青函トンネル工事でも活躍した。
●極寒の寒中みそぎ…新幹線開通に胸を踊らせる人々と、豊漁豊作を願う古くからの神事「寒中みそぎ」に挑む若者たち。
●海峡が生んだ味…極寒の季節の風物詩、松前の岩海苔とり。高級のりとして名高い。

旅のとっておき

「津軽海峡」を担当しましたスタッフの久米と申します。私のおすすめは2つ、木古内(きこない)町の「みそぎ祭(さい)」と、松前町の「岩海苔」です。実は私、人生初の青森でした。そして北海道は2回目。東北地方にはよくお邪魔していたものの、今回はさらに北…ということで、たっぷり重ね着をして準備万端、意気揚々と取材へ向かいました。続きを読む

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