2013年10月26日(土) 夜11時
【再放送】2013年11月2日(土)午前0時45分
※金曜日深夜    

【アンコール】毒と命
~カネミ油症 母と子の記録~

(2013年5月25日(土)放送)

食用油にダイオキシンが混入し、日本各地で1万4千人が被害を訴えた「カネミ油症事件」。事件発覚から44年を経た去年、初めて被害者救済法が成立し、国の被害者救済の責務が法的に明記された。しかし、成立した救済法で一顧だにされなかった問題がある。それは、子どもや孫への世代を超えた「毒」の移行の問題だ。
3年前、国が公表した健康実態調査の結果では、回答者の4割が、子ども世代の症状の存在を訴えた。長崎県諫早市に暮らす認定患者・下田順子さん(51歳)もその一人。小学生のとき、家の食事で汚染油を口にし、重い皮膚症状や内臓疾患に悩まされてきた。その後結婚し、汚染油の摂取から20年後に出産。生まれてきた子どもは、幼い頃から体が弱く、成長するにつれ原因不明のけん怠感に悩まされ20歳を超えた今も、さまざまな病気や体調不良に苦しんでいる。
事件発生から45年。被害者がつないできた「命」は「毒」もまたつないでいってしまうのか。番組では、下田さん親子を中心に、声を上げ始めた被害者の姿を取材、放置され続けるカネミ油症・次世代被害の実態を報告する。

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