“アイスマン”は1991年にイタリア・オーストリア国境付近にあるアルプスの氷河から発見された世界最古の冷凍ミイラである。その身体は人類にとって“至宝”とも言うべきもの。5000年前の人体、着衣、道具類が氷漬けになって保存されていたため、文字の無い当時の暮らしぶりや文化、風習などを知る極めて重要な手がかりが詰まっているからだ。しかし解凍して詳しく調べようとすると、微生物によって腐敗する危険性が避けられない。そのため発見から20年間、アイスマンは厳重に冷凍保存され続けてきた。
このアイスマンを完全解凍するという画期的な調査が、ついに始まった。最新の医療技術を駆使して腐敗や損傷の危険性を押さえながら、体内からサンプルを採取、それを世界中の研究者が分析する。アイスマンはどんな人物だったのか?当時はどんな暮らしぶりをしていたのか?そして、アイスマンの不可解な死の真相は・・・?これまで謎に包まれてきたアイスマンの全ぼうが次第に明らかになってきている。
“アイスマン”の解凍・調査に密着、人類史上の壮大な謎解きを堪能する。