ことばの研究

『目線』『立ち上げる』も日常語に

~平成19年度「ことばのゆれ」全国調査から~

NHK放送文化研究所では、ことばの使い方や読み方に「ゆれ」のあるものや、ことばに関する意識などを取り上げて、全国調査を毎年実施している。今回の調査では、以下のようなことがわかった。

  • 「分泌」という語についてブンピツと読む人が多くなり、伝統的な読み方であるブンピと読む人が少なくなってきた。
  • 比較的新しい表現であるとされてきた「目線」ということばについて、多くの人が違和感を覚えていない。
  • 同様に比較的新しい表現とされてきた「立ち上げる」について、1997年の調査では違和感を覚える人が主流派であったが、今回の調査では少数派になった。
  • 「すみません」と「すいません」との使い分けについて、若い年代では『相手が親しいかどうか』ということが要因として強く作用しているものと推定されるような結果が表れた。

(メディア研究部・放送用語 塩田 雄大/太田 眞希恵/山下 洋子)