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スポット広告が大幅伸び民放キー局3社の売上高増加

在京キー局5社の2010年4月~9月の連結決算が11月4日までに発表された。5社合計の売上高は5,457億円で,前年同期比0.9%減で,3年連続のマイナスとなった。

しかし,番組と番組の間に流すスポット広告収入の大幅な伸びで,マイナス幅は前年より縮小している。

フジ・メディア・ホールディングスは売上高が2,932億円で前年比4.4%の増,最終損益は60億円の黒字で前年比は約2倍となった。

TBSホールディングスは売上高が1,668億円で前年比5.1%の減,最終損益は26億円の赤字で,前年に続いて赤字決算となった。

日本テレビは売上高が1,449億円で前年比0.5%の増,最終損益は92億円の黒字で前年比42.8%増えた。

テレビ朝日は売上高が1,156億円で前年比2.8%の増,最終損益は23億円の黒字で前年比は約2倍となった。

テレビ東京は売上高が517億円で前年比0.9%の減,最終損益は6億円の黒字となったが前年比で31.6%減った。

11年3月期の見通しについては,TBSも最終損益が黒字になるとしており,他の4社も黒字額が増えるとしている。

番組を提供するタイム広告はマイナス基調が続いているが,民放連の広瀬道貞会長は10年11月19日の記者会見で,下げ止まり感がある。各社の経費削減努力により,営業利益はほぼリーマンショック以前のレベルに回復した,と述べた。

奥田良胤