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韓国,「放送評価」でKBS1,EBSが高得点

放送番組の質的向上と放送の公的責任確保のため,放送法第31条に基づいて放送通信委員会(KCC)では,毎年放送事業者を対象に放送評価を行っている。 KCCは11月10日に『2010年放送評価』を公表,前年に続きKBS1が地上放送3社の主要4チャンネル(KBS1,KBS2,MBC,SBS)中,最も高い評価を受けた。

放送評価は,2009年1月から12月までの間,全国153の放送事業者,340チャンネルを対象に実施したもので,放送内容,編成,運営の3分野についての審査が行われ,900点満点(各分野300点)で数値化される。

このうち,KBS1が900点中761.99点を獲得して1位となり,以下SBS(699.91点),KBS2(698.82点),MBC(677.71 点)と続いた。前年度の放送評価と比較した場合,KBS1を除くすべてのチャンネルで数値が大きく下がる結果となった。これに関連してKCCでは,KBS2の場合,子ども向けや障害者向け番組の編成に対する評価点数の低下,SBSやMBCの場合は,放送内容上の問題による制裁や,視聴者が多い時間帯での娯楽番組の増加などによる評価点数の下落があったと説明した。

このほか,教育番組に特化した地上放送のEBSが,地上放送大手3社や地方局を含むすべてのテレビ放送事業者中,最も高得点となる795.47点を獲得した。

なお,放送評価についてKCCは,現在,放送・通信融合などメディア環境の変化に合わせるべく,評価内容を改善する方向で検討を行っているとしている。

田中則広