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地元で好評,山形弁バラエティ『今夜はなまらナイト』

NHK山形局が制作,放送している山形弁のローカルバラエティ『今夜はなまらナイト』は,「山形の若者に,山形はいいところだと自信を持てるような番組を,完全に山形弁しか使わないでつくろう」をコンセプトに制作され,2007年1月24日にラジオ番組としてスタートした。山形弁で地元の話題を紹介する内容が,リスナーの共感を呼び,初回から100件を超える投稿があった。

番組は次第に注目されるようになり,8回目の放送『秋の夜長のいも煮スペシャル2』は08年10月24日(金)午後7:30から8:43までのゴールデンタイムに山形県域の総合テレビで放送され,22.8%(ビデオリサーチ調べ)の視聴率を記録した。

09年3月6日の『旅立ちの季節スペシャル』の視聴率は25.3%。この番組は,09年4月4日午前2:38から総合テレビで全国放送された。深夜の放送であったが,山形県出身でない視聴者からもメールで反響が寄せられた。

09年4月23日からは,FM放送で,高校生ら山形の若者と一緒に制作する『なまらナイトジュニア』が開始され,裾野を拡げている。

最近では,09年10月9日に『実りの秋にヒップヒップフレースペシャル』が放送され,視聴率は19.2%であった。

樋口淳一局長は「かつて方言は教室で話してはならないという教育が全国で行われるなど地域のことばは消されていった歴史がある。共通語の普及に貢献してきたNHKが,こういう形で地域の言葉を大切にすることはいいことだと思う」と話している。

奥田良胤