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地デジ受信機の普及台数 3か月ごとに数値目標明示地上デジタル推進全国会議第9次行動計画

総務省やテレビ局などで作る「地上デジタル推進全国会議」は2008年12月1日,地上放送のデジタル化を進めるための基本計画となる,「デジタル放送推進のための行動計画(第9次)」を公表した。

行動計画は,総務省の情報通信審議会がこれまで行ってきた中間答申(第1次~第5次)をベースに取りまとめられ,アナログ放送の完全停波まで残り 1,000日を切った現在の状況について,「アナログ放送を当初の予定通りに終了させるには更に厳しい道のりが待っていると言わざるを得ない」として,厳しい認識を初めて示している。

そのうえで,①理解醸成活動等の推進,②受信機普及・共聴施設改修等の受信側対策,③中継局整備等の送信側対策の三点について,関係者がそれぞれ行うべき項目とそのスケジュールを取りまとめている。

①では,地上放送のデジタル化に便乗した悪徳商法への対応や,「総務省テレビ受信者支援センター」の全国展開などによる,受信者支援体制の充実強化が示されている。また②では,地上デジタル放送の受信機の普及について3か月ごとの目標台数を具体的に示しているほか,共聴施設の改修目標についても2010 年3月時点での目標値を今回初めて明示している。③では,中継局の整備とあわせて,2009年8月までに「地デジ難視地区対策計画」を策定することや,ケーブルテレビの普及を促進することなどを盛り込んでいる。

吉次由美