第1部　2022年度の動き

本章では，2022年度に起こった放送界の動きを，「制度・政策」「NHKを巡る動き」「民間放送と各メディアの動き」「倫理・ジャーナリズム」「安全・安心」の5つの面から概観する。
・・・続きを読む2020年から日本でも始まった新型コロナウイルスの感染拡大は，2022年度も大きな波を繰り返す形で続き，社会・経済にさまざまな影響を与え続けた。一方，2022年2 月に始まったロシア軍による隣国ウクライナへの侵攻は，１年以上経ってもこう着状態が続いており，日本でも燃料の高騰による電力料金の値上げなど影響が広がった。
こうした社会不安の中で，放送界もさまざまな影響を受けながら，時代の変化に伴う自らの課題に向き合うことになった。

• 制度・政策 PDF
• NHKを巡る動き PDF
• 民間放送と各メディアの動き PDF
• 倫理・ジャーナリズム PDF
• 安全・安心 PDF

日本でテレビ放送が始まったのは，1953年のことである。研究開発の歴史は古く，ラジオ放送が始まって間もない1926年には，浜松高等工業学校の高柳健次郎がブラウン管に「イ」の字を映し出す伝送実験に成功している。日本放送協会も1930年に技術研究所を設立し，1940年に予定された東京オリンピックを目標にテレビ研究を行い，実用化の一歩手前まで開発は進んだ。
・・・続きを読む しかし日中戦争が拡大する中，オリンピックは返上され，太平洋戦争下，研究は中断された。 戦後，テレビの研究開発が再開されると，戦前からの研究に加え，アメリカの技術も導入して，テレビの実用化に向けた動きが進んだ。

• テレビ70年の歩み PDF
• 放送制度の変遷 PDF
• テレビ70年関連番組 PDF
• 人々は放送局のコンテンツ,サービスにどのように接しているのか
  ～「2022年6月　全国放送サービス接触動向調査」の結果から～ PDF
• 未来に向けた技術研究 PDF

▶改正民法が施行。成人年齢を18歳に引き下げるほか，女性が結婚できる年齢が16歳から男性と同じ18歳に引き上げられた。親の同意を得なくても18歳から契約ができるようになる一方，同意を得ずに結んだ契約を原則，あとから取り消せる「未成年者取消権」が使えなくなる
・・・続きを読む▶ロシア軍が撤退したウクライナ・キーウ近郊地域で，民間人410人の遺体が見つかった
▶ウクライナ避難民20人を乗せた政府専用機が羽田空港に到着した。日本への避難を希望しているものの，自力で渡航手段を確保することが困難なウクライナ避難民について，人道的な観点から支援を進める