No.207
2018.09.07
ドラマ
幻の『ケンチとすみれ』、ついに丸ごと一本!
9月最初はビッグな発掘ニュースです!テレビドラマ『ケンチとすみれ』(1967~8年放送)が、ついに丸ごと一本分発掘されました!これまで女優の仁科亜季子さんから提供いただいた13分余りの映像しか残されていなかった、まさに“幻のドラマ”です!
初めて見るタイトルの映像です!バックに流れているのは、おそらくシャボン玉。
いずみたくさんが作曲した軽快なタイトル音楽に合わせて、様々な動きをします。
発掘されたのは第36回と第37回。そのうち第36回が丸ごと一回分です!
実は仁科亜季子さんからの映像は第36回の一部でしたので、その最初から最後までが見つかったということです!
「ケンチ」こと立浪健一を演じたのは藤岡琢也さん。「すみれ」は林美智子さんです。
NHKの資料を調べてみると、番組紹介では…
「南国土佐の高校での青春時代から、やがて建築家となるケンチ。『住まう』ということをテーマに住宅難時代の視聴者の共感を集め、ハウスドラマという分野を開拓。」
とあります。発掘された第36回と第37回では、すでにケンチは建築家となり、すみれと結婚、4人の子供たちがいます。
ケンチとすみれの一家は昭和40年の3月、公団住宅を出て念願のマイホームを手に入れました。庶民がなんとか手に入れられる郊外の建て売り住宅。そのマイホームへの引っ越し作業が第36回の始まりです。
昔からの親友たちが手伝いにやってきて賑やかな引越しです!
そこにナゾの彫刻を持って現れるヒゲの男(橋本功さん)…。
新居に泥棒が入ったり、雛子の縁談話が舞い込んできたり、
にぎやかな1時間ドラマです!
第36回ともなると、すでに物語は後半。ケンチとすみれはじめ登場人物の皆さん歳をとっていますが、NHKの番組資料にも書いてある“南国土佐での高校時代”を何としても見てみたいというのが、この第36回を見ての感想です!ケンチとすみれ、マドンナや坊や、寮長の高校時代を発掘したいですね。
ちなみに第37回は…
ナナ(佐良直美さん)が主役。ナナが坊や(山本耕一さん)の家の養女になるという話がもちあがり、ケンチとすみれの家は大騒動に…こちらは約35分間の映像が発掘されました。
ケンチとすみれ、そして子供たちとの会話はテンポがあって楽しく、なかでも、すみれの土佐弁は見所の一つです!
この貴重な映像は、先日、発掘ニュースNo.204でご紹介した連想ゲームの第5回を提供してくださった佐良直美さんのファン、川村惠美子さんに提供いただきました。今回も本当にありがとうございました!