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あなたの魅力を信じて

  • 2022年4月1日
 

知らない景色を見たい、伝えたい

ふだん足を踏み入れないところに行き、そこで感じたことや発見したことを自分の言葉で伝える。すると、話し相手の中にもいろいろな感想や考えが出てきて、議論が生まれる。そんな、誰かがおもしろがったり、考えたりしてくれる情報を提供したい。
きっかけは、教育実習でした。小学4年生のクラスを担当したのですが、休み時間に、大半の児童が動画投稿サイトを見て楽しんでいました。その光景は、私にとって衝撃。「え、今の小学生ってこんな感じなの!?」。家族や友人に話すと、やはり私と同じように驚いていました。
ふだんは足を踏み入れることのない教育現場に行ったからこそ知ることができた情報。知らない景色をもっと見てみたい。もっとたくさんの人に共有したい。「取材でいろんな現場を駆け回るアナウンサーならかなえられるのでは」と考え、テレビ局での就職活動を始めました。

教育実習の最終日に記念撮影

コロナ禍での就職活動

私が就職活動をしたのは2020年。コロナ禍で、面接のほとんどがオンラインとなりました。本来なら、控室で学生たちと励まし合ったり、情報交換したりするのでしょうが、当時は、自室のパソコンの前が面接会場でした。
オンライン面接だと、相手に思いが伝わっているのかよく分かりません。「よし、決まった!」と思うような受け答えができても、タイムラグで面接官のリアクションが遅れると、一気に不安になってしまいます。
私の場合、実際に面接会場まで足を運んだのは、NHKのカメラテストと最終面接だけでした。

インターンは、札幌から鹿児島まで全国のテレビ局で参加しました。
各地での観光も楽しみの一つ!

道は必ず見つかります

3年生のインターンから始まり、1年に及んだ就職活動。苦戦に苦戦を重ね、内定が出たのはNHKのみ。将来への不安で眠れなくなることもありました。そんな中、心の支えとなった言葉があります。

『思うは招く』

諦めなければ、自信を失わなければ、いつか夢はかなう。これは「リアル下町ロケット」と称されることもある、北海道の小さな町から宇宙開発に携わっている町工場の社長、植松努(うえまつ・つとむ)さんから聞いた言葉です。
中学校の修学旅行でお話を伺う機会があり、そのときに教えていただきました。「自分なんかじゃ無理」「夢のまた夢」と決めつけなければ、きっと夢にたどりつく道は見つかる。
コロナ禍で友だちに会う機会も減り、孤独と不安の中での就職活動でしたが、植松さんの言葉に背中を押され、最後まで走り抜くことができました。

植松努さんと

あなたらしさが、最大の武器です

就職活動が始まってすぐの面接では、就活生らしくあろうと「模範生」な受け答えをしていました。しかし、それでは自分の人となりが伝わらないと思い、NHKの面接では毎回、「一度は面接官をクスッと笑わせてやるぞ!」という気持ちで臨みました。
また、面接では思いもよらない角度からの質問を投げかけられることもありますが、どんな質問にもとにかく食らいついていきました。考えがまとまっていなくても、何かしら自分のことばで話す。「この子は何を言っているんだ?」と面接官が首をひねることもあったかもしれませんが(笑)、とにかく素直に答えることを貫きました。

自分を信じてあげてください

最近、ニュース記者のデスクに「キーワードは『琴線に触れる』だよ」と言われて、ハッとしました。日々の暮らしの中で琴線に触れることがあったら、それをインプットしておくことが大事だと。そして、どうして自分は共感したのか、心震わされたのかを自問自答してみる。すると、関心のある分野や、自分なりの視点を見つけられるようになると思います。
マスコミの面接では「最近気になったニュースは何ですか?」と聞かれることがあります。そのときに、面接対策で仕入れたことを話すのではなく、どんなに小さなニュースでもいいので、あなたの琴線に触れた出来事を自分なりのことばで、あなたならではの視点で話してみてください。
最後に、就職活動では思い通りにいかないことがたくさんあると思います。それでも、諦めないでほしいなと思います。「アナウンサーになりたい」「アナウンサーになれる!」というあなたの思いを、最後まで信じてあげてください!

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