シリーズ「18祭先輩たちのうしろ姿」〜あの時みんな18歳世代だった〜

もね[4期生]

ひとりぼっちだった感情に仲間ができた

 18歳になれば私もステージに立てるかも。
 と夢の芽が出たのが、16歳になったばかりの時に見た18祭でした。

 夢の芽を育てるのは大変で、何度も枯らしては育て、また育っては枯れてを繰り返していました。その原因は、根がネガティヴなポジティヴ人間という性格です。これはとにかく厄介で、まず自分に否定的になり、次にそんな自分を嫌になり、最終的にどうにか自分を肯定しようと必死に自分に言い訳をするような性格です。

 自分は勉強も運動もできない。友達と関わるのも得意じゃない。でもあの子は絵が上手だし。あの子は歌がうまいし。と気付いたら周りと比べるばかり。自分を見つめようとも、自分を認めることもしないまま、自分を好きになろうと足掻いていました。

 そんな私に、自分を好きになる方法を教えてくれたのが2019年の18祭です。

 マイナスの感情はマイナスでかければいいよ
 マイナスの感情はマイナスだけじゃないよ

 この歌詞に初めて触れた時、涙が溢れてきて、ずっとネガティヴな自分を受け入れられなかったけど、マイナスの感情の中にも、マイナスだけじゃない何かを見つけたいと思えました。

 下向いてたら「上向きなさい」って
 無理矢理頑張らされた
 でも下向きながら目線だけ上げて
 睨む方が僕らしいや

 を歌った時は、周りのみんなが感情を爆発させていて、自分だけがその経験の持ち主じゃないんだと分かって、ひとりぼっちだった感情に仲間ができた瞬間でした。

 ネガティヴでも良い。
 得意な事がなくても良い。

 自分が自分を認める事で、自分を好きになれると、言葉の力と音楽の力、仲間との時間が教えてくれた1日でした。

 18祭を終えて大学を卒業しましたが、やっぱりうまくはいかず、取れた資格が仲間よりひとつ少なかったです。

 新生活はマイナスからのスタートでした。でも何かを諦める事で挫けるんじゃなくて、自分を奮い立たせることができ、自分にはまだできる事があると必死に考えました。

 そしてこの夏から、私は海外留学に挑戦します。

 常にプラスでいることなんて、ポジティヴでいる事なんてできっこなくて、マイナスとネガティヴはつきものです。

 ネガティヴなあなたへ。
 何かに秀でてなくても、特技がなくても、
 自信がなくても、
 たったひとつ。強い思いがあれば大丈夫。

 勇気を持って伝えていれば、行動していれば、きっとその時、向いている方が前になっています。

 僕は僕でしかない。
 Yes I know, I'm right!