シリーズ「18祭先輩たちのうしろ姿」〜あの時みんな18歳世代だった〜

四倉友稀[2期生]

未完成でいい

 7年前の私。

 当時高校2年生、学校の授業でONE OK ROCKの18祭を観ました。あの時はまさか自分が翌年、18祭にたったひとりで挑戦するなんて思ってもいませんでした。

 高校3年生の私は将来や人間関係で悩み、友人の死に直面し、学校に行くことのできない日々を送っていました。日々、私の心を奪うのは絶望と不安。それでも私は「誰かの背中を押してあげられる"学校の先生"になりたい」という夢を追いかけて、孤独と戦いながら毎日を必死に生きていました。先の見えない不安と孤独、今思い返しても、とっても怖くて苦しかったと思います。正直、いなくなりたいと何度も思う過去もあります。でも、どこかそんな自分を変えたいという強い意志がいつも心の中に存在し、私は「18祭」に挑戦することを決意しました。

 私にとって、あの日のステージは一生の宝物です。あの日がなかったら、今の自分はいなかったんじゃないかなと思います。言葉にはうまく表せませんが、みんなの夢や熱い思いに何度も背中を押され、"ひとりじゃない"こと、全国にかけがえのない仲間たちがいることをみんなが教えてくれました。

 私は今年の春から社会人になりました。

 これまでの人生でいちばん大きな壁にぶつかる瞬間もありました。それでも、あの日から何も変わらない私がいます。そして、高校生の頃の夢とは、また違う職業につきました。「誰かの背中を押せる"インストラクター"」になりたいと、スポーツインストラクターをしています!18祭で生まれた私の夢は、きっと「誰かの背中を押せるひと」になりたかったんだなと、いまこの言葉を紡いで、ふと思いました。

 子どもでも大人でも、たくさんの人と関わる中でたくさん傷ついたり、言葉が凶器のように心に刺さる日もあれば、時に悩み、立ち止まり、辛くて苦しくて涙を流す日もあります。それでも一途に何かに思いを託し、心から取り組むことで、きっと自分のなかの答えに近いものが見つかると思います。

 苦しい時は立ち止まってもいいと思います。前へ進まなくとも、後ろへ進むことはないです。ほんのすこし勇気がでたら、あとは前へ進むだけ。立ち止まる時間も、きっとあなたにとって大切な時間だと思います。

「未完成でいい」

 WANIMAがくれた、この言葉に守られながら、私は今日もみんなと生きています。

 私は18祭に挑戦するみんなの味方です!頑張れ!