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インディペンデント・フィルムがハリウッド・システムの内部に取り込まれるようになってきたことで、コマーシャリズムを主眼としたインディペンデント作品という新ジャンルが形成されつつあります。
とっぴなコメディやタランティーノを真似た出来のよくないギャングもの、お決まりの20代男女のロマンスものといった類型的な作品群が目につくようになったのです。それらは、商業収益を目的とする大手スタジオとなんら変わらない映画作りの姿勢から生まれているのです。
こうした中で、世界の多くの新人監督による芸術作品に触れると、心が洗われる思いがします。アジアからの作品も多く含む、こうしたインディペンデント・フィルムの原点に立った映画作りの姿勢を目の当たりにすると、生き返るような心地さえ味わうのです。主義が貫かれた、パーソナルで作家の資質が前面に出た、独創的で刺激的な映画たち。インディペンデント・フィルム・メイキングの特権である創造の自由を大切にしつつ、限られた時間と資金という制約ですら創造への活力にしてしまう映画作り。創造と芸術に対するその情熱は、独り善がりに陥ることも、コマーシャリズムに卑屈に迎合することもなく、真の映画的ビジョンの正道から一歩も揺らがないストーリーテリングそのものに表出されるのです。
ですから、これからも勇敢に進みつづけてください。これまで通りの映画作りの姿勢を貫いて、見る者の心に永く残る映画という形で残してください。たとえ大衆受けはしなくても、人の心に感動が響きわたる映画をどうか作りつづけてください。
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