子育ての悩みを知恵と工夫で楽しく解決してくれる「子育てアイデア特集」第2弾。仕上げ磨きがスムーズにいくアイデアや、ひいおばあちゃんに喜んでもらうためのアイデアなどを紹介します。
木下ゆーき(子育てインフルエンサー/3児のパパ)
ママ手作り! 月刊ひ孫だより
子どもたちはコロナ禍で生まれたので、祖父母や曽祖父母に子どもの顔をなかなか見せてあげられない日々が続いていました。曽祖父母はスマホを使っておらず、ビデオ通話などもできません。そこで、考えたのが「月刊ひ孫だより」です。
月に1回、子どもたちの成長を記録したお便りを作ることにしました。きっかけは子どもの写真を送っていたことで、せっかくなら手紙も書いてみようと思ったんです。
写真と一緒に、その月に子どもが体験したことや、成長が感じられることなどを書き添えます。最初は手書きで作っていましたが、タブレットを使うようになってとても楽になりました。
これをプリントアウトして、何枚かの写真と一緒に同封し、全国3か所にいる曽祖父母に送っています。お便りを通じて、おじいちゃん・おばあちゃんと話をする機会も増えました。
そのうちの一人、ひいおばあちゃんに感想を聞いてみると、「最高にうれしいですよ。友達に見せびらかしちゃいけないけど、見せびらかしてしまいますよ」と喜んでいました。
友達にも自慢したくなる孫のアイデア、お便りはすべて大事に保管しているそうです。
あるある笑って孫育てカルタ
続いてのアイデアは、 去年まで子育て支援センターの館長を務めていた方からです。
実は2022年に、「あらゆる子育てのエピソードをちょっと笑えるカルタにして、みんなで楽しんじゃおう」というアイデアを応募してくれていました。
その後、初孫が誕生。初めての孫育てを経験して、新たなカルタができたんです。それが、「あるある笑って孫育てカルタ」です。
いろんな人の孫育てエピソードをまとめて、川柳風のカルタにしました。ばあば・じいじ向けなので、見やすいように大きな文字にしています。
例えば、「【せ】せまりくる 孫の突進 後ずさり」「【お】お年玉 孫が多いと ピンチです」のような札があって、みんなで笑って楽しめます。
ただ、年齢的にカルタを手で取っているとけがをしてしまうかもしれないので、紙で作った棒を使って取るようにしています。
プレイバック! アイデア大賞2020
2020年に放送した「すくすくアイデア大賞」から、よりすぐりのアイデアを紹介します。
ママだっこ閉まっちゃう~!
3人きょうだいの末っ子は、遊びに夢中になると何度呼んでもなかなかママのところに来てくれません。そこでママは、子どもにすぐに来てもらうアイデアを考えました。
それが「ママだっこ閉まっちゃう~!」です。
子どもが来てくれないとき、両手を大きく広げて「ママだっこ閉まっちゃうよ」と呼びかけます。
「10・9・8⋯」とカウントダウンしながら、少しずつ手を閉じていきます。すると、いちもくさんにママのところまで駆け寄ってきました。お出かけで、なかなか帰りたがらないときにも大活躍します。
早く来てくれて、親子でハッピーになれちゃうアイデアでした。
好き嫌い克服色鬼
3歳になる長男は、お肉とごはんが大好き。でも、苦手な野菜は、食欲が旺盛なのによく残していました。そこでパパが考えたのが、野菜も楽しく食べられるアイデア。その名も「好き嫌い克服色鬼(いろおに)」です。
ごはんの時間、まずパパから「なに色?」と聞きます。子どもが「白色」と答えたら、パパは「よし!白だな」と言って、2人で“白色の”ごはんを食べます。
今度はパパのターン。子どもから「なに色?」と聞かれたら、例えば「オレンジ」と答えます。「オレンジはどれだ?」と言いながら、2人でオレンジ色のものを探すわけです。
すると、子どもがにんじんを見つけて食べてくれました。
このゲームは、鬼が指定した色のものに触る鬼ごっこ「色鬼」を応用したもの。「なに色?」と質問されたら、答えた色のものを食べなければいけないというゲームにしました。ゲームの楽しさで、苦手な野菜も思わず食べてしまいます。
新鮮! 忘れたころにおもちゃ便
子どもたちは新しいおもちゃでもすぐに飽きてしまいます。最初は遊んでも、だんだん飽きて、いつの間にかテレビに夢中です。
そこでママは、いつまでもおもちゃが新鮮に感じるアイデアを考えました。
まず、遊ばなくなったおもちゃを段ボールに詰めます。子どもがお昼寝をしているときや、幼稚園に行っているときなど、絶対に気づかれないようにするのがポイント。
詰め終わったら、子どもに見つからない場所にしばらく保管します。
数週間後、子どもがおもちゃの存在を忘れたころを見計らって、気づかれないように玄関に置きます。そして、こっそり玄関のチャイムを「ピンポーン」と鳴らします。すると、子どもたちは「何が届いたの?」と玄関に飛んできて、謎の段ボール箱に興味津々です。
興奮気味におもちゃを取り出して大喜びしました。
しばらくおもちゃを寝かせることで、再び新鮮な気持ちで遊べるアイデアでした。
仕上げ磨きは3連発でたたみかけ!
わが家の子どもたち3きょうだいは、歯磨きで仕上げ磨きをするのがあまり好きではありませんでした。上の子のときは、手や足でおさえて、まるでプロレスだったんです。そこで考えたアイデアが、「仕上げ磨きは3連発でたたみかけ!」です。
まずは、1発目。「いっせーので、あーー!」とかけ声をかけて、子どもより先に大きく口を開けます。すると、それに負けじと、子どもも大きな口を開けるんです。
続いて2発目。「おお!めっちゃ大きい!すごい!負けそ~」のように、大げさにほめて口を閉じさせないようにします。
そして、3発目。最後は、虫歯菌になりきって「うわー歯ブラシが来たー!助けてくれ~」のように退治される演技をします。恥ずかしがらずにノリノリで演じるのがポイントです。
この3連発で、3人の子どもたちの仕上げ磨きを乗り切っています。
―― みなさんも、歯磨きのアイデアを持っていますか?
自己肯定感アップ!? おやすみの儀式
ママは息子のことで“ある悩み”を抱えていました。4歳ごろから、「僕はだめなんだ」といった、自己肯定感の低い発言が目立ってきたのです。そこで、考えたのが「自己肯定感アップ!?おやすみの儀式」です。
やることは簡単。夜、寝る直前に子どもの話を聞いて、スマホにメモするだけです。
ちょうど悩みはじめたときに、保育園から「家族で楽しかったこと・うれしかったことを共有して、冊子に書いてください」と課題をもらい、毎日手帳にメモをつけていました。すると、子どもの様子が少しずつ変わっていったのです。
そこで、より簡単にできて、記入後すぐに眠れるスマホに切り替えて継続することにしました。ママは、子どもの心のモヤモヤが減って、だんだん自己肯定感が上がっていると感じています。
1日をポジティブに締めくくることで、子どもの気持ちが前向きになるアイデアなんです。
最後に
※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです