すくすくアイデア大賞2019、子どもがワクワクするアイデア4作品を紹介します。
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きょうだいケンカをしずめるアイデア 
倒せ! ダンボールロボ

埼玉県 坂下さん より

3人きょうだいの上の男の子2人は、やんちゃざかりでケンカばかり。一日に何度もケンカをするので、ママは仲裁するのが大変です。
そこでママが考えて作ったのが「ダンボールロボ」。家族からは“敵”と呼ばれています。

きょうだいケンカがはじまると、ママはこのダンボールロボを登場させます。すると……

きょうだいが力を合わせて“敵”と戦うモードになり、ごっこ遊びがはじまるんです。

ときにはパパも戦いに参加します。

思いっきり戦った後は、ケンカのことは忘れて、家族にひとときの平和が戻ります。

審査員のコメント

子どものころ、ヒーローになりきって敵を想像して戦うようなごっこ遊びが好きでした。このアイデアのように、実際に戦う相手がいると、子どもは本当に楽しいと思います。
(小林よしひささん)


暗闇を怖がる子どもが安心して寝ることができるアイデア 
キラキラ☆プラネタリウム

静岡県 長谷川さん より

2018年。長谷川さんファミリーは、台風の影響による停電にみまわれました。その後、子どもは部屋を暗くすると怖がるようになり、電気をつけたままでないと寝ることができなくなってしまいました。
これをなんとかできないかとママが考えたのが、お手製の「キラキラ☆プラネタリウム」です。

作り方は簡単です。

半円の黒い画用紙を好きな形に切り抜き、そこに、包装などで使われるセロハンを貼ります。セロハンに油性ペンで好きな色を塗ります。裏返して、円錐の形にしてテープでとめれば完成です。

スマホのライトをつけて、その上にかぶせると、壁や天井に幻想的な形が広がります。

プラネタリウムのおかげで、部屋が暗くても寝ることができるようになりました。

審査員のコメント

子どもにとって睡眠は重要です。睡眠をとるとき、暗いほうがよいこともわかっています。その意味でも、すばらしいアイデアだと思います。
(榊󠄀原洋一さん)

お子さんは、きっと「プラネタリウムがついたら寝る時間」だと覚えてきていると思います。その点も、寝かしつけの助けになりますね。
(くわばたりえさん)


子どもを自然にほめてあげられるアイデア 
お母さん助カルタ

東京都 嶋野さん より

弟が生まれてから、ママは赤ちゃんの世話に忙しくなり、お兄ちゃんがさびしそうな様子を見せることが多くなりました。お兄ちゃんとも遊んであげたいと考えたママ。お兄ちゃんは自分の写真を見るのが好きなので、たくさん写真を撮ってあげることに。
その写真で作ったのが「お母さん助カルタ」です。

ひとりで着替えができたとき、ひとりでトイレができたとき、弟のお世話ができたとき。そんな、がんばっている姿の写真ひとつひとつに文字をつけて、カルタの札にしています。

例えば「つ」の札は、食事のときに「つくえ」を拭くお手伝いをしてくれたときの写真です。

このカルタで遊ぶ楽しみもあります。ママが「(か)カートはゆっくり慎重に」と読み上げて、お兄ちゃんとパパで札を取り合います。
仕事が忙しいパパも「カルタでお兄ちゃんのがんばりを知ることができて楽しい」といいます。

審査員のコメント

パパが仕事で見ることができない「子どものいいところ」を知ることができるのは、とてもすばらしいことです。このカルタは、今も家族で楽しめますが、子どもが大きくなった後も家族の宝になると思います。
(大日向雅美さん)

今は写真を撮ってもプリントせずに画面だけで見ることが多いですよね。このような形で残すことは、思い出にもなると思います。
(小林よしひささん)


パパと子どもの距離がぐんと縮まるアイデア 
パパのぼうけん挑戦状

広島県 山地さん より

娘はママが大好き。パパは娘と仲良くなるためにおもちゃを手作りしたりしていますが、なかなかなついてくれません。
そんなパパのアイデアが娘への「ぼうけん挑戦状」です。

娘が興味を持ちそうなことを挑戦状にして、一緒に遊ぼうと考えたんです。

挑戦状を郵便受けに入れて、娘が取りに行くところからスタート。自分宛に届いた挑戦状に、娘の気分も盛り上がります。

最初に挑戦したのは「ケンケンパ」。パパは「がんばれ!」と応援します。いつもはパパと遊ぶのを嫌がる娘も、自然と一緒に遊びはじめます。

挑戦をクリアできたら、シールを貼って、はなまるをつけてあげます。娘もうれしそうで、次もがんばろうという気持ちになります。

「秋をみつける」「片足立ち」といった挑戦状に、次々にチャレンジ。
ときには、娘が苦手な「虫をさわる」挑戦状も。でも、「挑戦状だからがんばる!」と言って見事クリアしました。挑戦状で積極的になってくれるようです。
挑戦状をクリアするうちに、2人の距離は縮まっていきます。

審査員のコメント

パパが仕事でなかなか遊べないときでも、これがあると盛り上がって楽しめますね。
(小林よしひささん)

パパが子育てに関わろうとしても「何をしていいのかわからない」と言ってしまうことがあります。このアイデアでは、パパがいろいろな工夫をして、最初は「ママがいい」と言っていた子どもがパパと遊ぶようになっていきます。とてもすばらしいですね。
(榊󠄀原洋一さん)

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです