ページの本文へ

  1. 首都圏ナビ
  2. かながわ情報羅針盤
  3. 神奈川でもマリンシーズン到来 注意点は?

神奈川でもマリンシーズン到来 注意点は?

  • 2023年04月28日

これからの大型連休や夏休み。
海でどんな事故が増えているのか。命を守るためには準備することは。
横浜市にある第三管区海上保安本部に取材しました。

横浜放送局記者・小林奈央

マリンシーズン到来

これからの時期、海水浴や釣り、サーフィンなどのマリンレジャーが活発化していくと予想されます。
これにともなって、海での事故の発生が懸念されています。
海上保安本部によりますと、例年、4月から5月にかけて事故は増加する傾向があるということです。

海の事故の種類は

▼船舶事故とは
船舶の運航に関連した損害や危険が生じたものをいいます。
海上保安本部によりますと、管轄区域内で去年(2022年)1年間に起きた船舶事故のうち、もっとも多かったのはプレジャーボートによるもので、137隻と全体の半数を占めています。
▼人身事故とは
海上または海中で活動中に死傷者が発生した事故をいいます。
海上保安本部によりますと、管轄区域内で去年1年間に起きた人身事故のうち、マリンレジャーに伴う海浜事故は220人にのぼり、全体のおよそ半数を占めています。

また、神奈川県警のまとめでは、去年、海などで37件の水難事故(釣りや水遊びなど)が起きたということです。

最近増えているのが「SUP」の救難通報

SUP

海上保安本部によりますと、マリンレジャーの海浜事故の発生の内訳は、例年、「遊泳中」「サーフィン中」「釣り中」が多くを占めています。
こうしたなか、ここ数年、増えているのが「SUP」(=スタンドアップパドルボード)です。

マリンレジャーによる海浜事故の主な内訳(R4年・第三管区海上保安本部まとめ)
・遊泳 54人
・サーフィン 42人
・釣り 41人
・SUP 40人(過去5年で最多に)

神奈川県警のまとめでも「SUP」の事故は増加傾向にあります。

どうしてSUPの海浜事故が起こるのか

SUPは、ボードの上に立ち、パドルをこいでいくもので、インターネットや量販店で手軽に入手できます。
海上保安本部によりますと、SUPの海浜事故が起きる理由として次のようなことが考えられるということです。 

風で沖に流されて自力では戻れなくなるケースがある
強い風に吹かれると、一気に流されてしまい体力に自信がある人でも戻ることが難しい
注意点について十分な知識が不足している
手軽に購入でき、すぐに始めることができるため十分な知識を持てていない

注意点は

マリンレジャーなどで事故にあわないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。
海上保安本部で注意点ついて話を聞いてきました。

▼出発前には
・気象や天気予報を確認
どの向きに風が吹くのかなど風向きや天気を確認しておく
・装備や機材の確認
季節や水温に応じた適切な装備
・体調の確認 
▼命を守るためには
・救命胴衣の着用
・連絡手段の確保(携帯を防水パックにいれるなど)
・複数での行動

SUPについては
・初心者は操作方法などをよく学ぶ
・遊ぶ前に波や風の状況をよく確認する
・インフレータブルボードの適切な空気圧の確認、エア漏れの有無の確認
・流されたときのために緊急の連絡手段を確保する(携帯を防水パックにいれるなど)

緊急電話は118番

海における事件・事故の緊急通報の電話番号は、118番です。

小寺さん

第三管区海上保安本部 安全対策課 小寺宏明さん
「天気や風向き、装備をきちんと確認してからレジャーを楽しんでいただきたいです。これから海辺でのレジャーをする中で、疑問点などあれば『ウォーターセーフティガイド』を活用していただけたらと思います」

海上保安庁が公表しているウォーターセーフティガイドはこちら(NHKのサイトを離れます)からご覧になれます。

  • 小林奈央

    横浜放送局 記者

    小林奈央

    2022年入局。神奈川県警担当として事件・事故の現場取材に駆け回っています。

ページトップに戻る