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ブランコこいでスマホを充電! JR柏駅前に発電ブランコ登場

  • 2021年6月19日

ブランコをこぐことでスマートフォンが充電できる、発電ブランコが千葉県柏市のJR柏駅前にお目見えしました。楽しみながらクリーンエネルギーを生み出す体験ができますが、どのくらいこげば充電できるのか、記者も挑戦してきましたが、結果は…。
(千葉放送局 東葛支局/記者 杉山加奈)

ブランコこいで自分のスマホを充電

これが「発電ブランコ」です。

充電ケーブルがつながっていて、人の力でこぐと発電してスマートフォンを充電できる仕組みです。通常、1分間こぐと3%ほど充電できますが、スマホの古さや、こぎ方によって充電スピードが異なるということです。

取材した日、多くの人がブランコをこいでいましたが、スムーズに充電できず、苦戦している様子でした。
 

専門学校生

自分で充電するには、それなりに動く必要があると思いました。やってみて疲れましたが、楽しかったです。

77歳女性

ブランコのこぎ方を忘れてしまって、うまくこげなかったので、充電できなかったかもしれません。少し恥ずかしかったですが、子どもの頃に戻ったみたいでした。

記者も体験させてもらいましたが…。

2日後に筋肉痛になりました

5分間こいでもなかなか充電することができず、そのあと、同行した取材スタッフと交代しながら、さらに5分間こいだところ、ようやく2%充電することができました。

杉山記者

スマホは、ふだん何気なくケーブルをさして、気づけば100%まで充電されていますが、人の力で充電しようと思うと、ブランコを5分間こぐだけで汗びっしょりになり、大変だとわかりました。

オランダからやってきたブランコ

なぜ、この発電ブランコを駅前に設置することになったのでしょうか?

実はこのブランコは、2019年オランダのユトレヒトにある駅に、環境に配慮した持続可能な社会を考えるイベントで設置され、多くの人に利用されたそうです。

このブランコをオランダから輸入した茨城県つくば市の企業を通じて、柏駅周辺でまちづくりを行う柏アーバンデザインセンターが6月、人通りが多い駅のデッキに設置しました。
ブランコをこいで自ら発電する体験を通して、持続可能な開発目標=「SDGs」で掲げられる二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギーを身近に感じてもらいながら、まちのにぎわいを作り出すのが狙いです。

●SDGsとは
「Sustainable Development Goals」の略で、日本語にすると「持続可能な開発目標」のこと。国連で採択された、2030年までに解決を目指す世界共通の目標で、「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」など17の項目からなる。「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」がブランコに関係する目標。

柏アーバンデザインセンター 安藤哲也副センター長
「ブランコを漕いで充電をしてみると、思いのほか電気がたまらないということが分かると思うんです。そういったところから電気の大切さを改めて考えてもらえると嬉しいなと思いますし、SDGsにつながると思います」

もう1つ、発電ブランコが役に立つかもしれないのが災害です。この発電ブランコは災害で停電した時にも活用できるということです。

柏アーバンデザインセンター 安藤哲也副センター長
「私も東日本大震災のとき、家に帰れず避難所で一晩過ごしたのですが、携帯電話の電源が切れてしまい、家族と連絡を取れなかった経験があります。この電動ブランコが街の中にいくつか点在していると、電話一本分くらいなら充電することは難しくないので、いざというとき役立つと思います」

発電ブランコは、7月30日まで、JR柏駅東口デッキに設置され、利用状況や反応を見るということです。

  • 杉山加奈

    千葉放送局 東葛支局 記者

    杉山加奈

    2018年入局。警察・司法担当を経て、現在は東葛支局。地域の取り組みを取材。

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