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がん 小児・AYA世代 5年後10年後の生存率 白血病 リンパ腫など種類別 2024年公表

  • 2024年1月25日

国立がん研究センターが0歳から14歳の小児や、15歳から39歳の「AYA世代」と呼ばれる患者の10年後の生存率を初めて集計し、公表しました。小児がんやAYA世代のがんの種類ごとの5年後や10年後の生存率について図表でまとめました。

小児 AYA世代 がん10年後の生存率

国立がん研究センターは、2011年に全国のがん拠.病院などでがんと診断された36万人あまりのデータを分析しました。

国際的に使われている方法で10年後の生存率を計算すると、小児がんではリンパ腫で91.5%、白血病で86.6%、脳腫瘍で71.7%などとなりました。
AYA世代のがんでは、子宮頚がんと子宮がんが87.7%、乳がんが84.0%、脳腫瘍と脊髄腫瘍が78.2%などとなっていました。

5年後と10年後で生存率を比較したところ、小児がんは、生存率の低下はあまりみられませんでしたが、AYA世代のがんは、例えば乳がんで10年後の生存率が6ポイント以上下がるなどがんの種類によって異なっていたということです。

生存率算出 実測とネットとは

小児がんやAYA世代のがんの種類ごとの5年後や10年後の生存率は、以下の通りです。「実測」は死因に関係なく、すべての死亡を計算に含めた生存率です。また、「ネット」は、がんの影響をより詳しく把握するために国際的に広く使われている算出方法で計算された生存率で、「ネット・サバイバル」と呼ばれています。

今回、国立がん研究センターでは5年後の生存率については実測の数値だけを公表しています。

 

小児 白血病

 

小児 リンパ腫

 

小児 脳腫瘍

 

小児 神経芽腫

 

小児 骨腫瘍

 

小児 軟部腫瘍

 

小児 胚細胞腫瘍

 

小児 その他のがん

 

AYA世代 白血病

 

AYA世代 リンパ腫

 

AYA世代 脳・脊髄腫瘍

 

AYA世代 骨・軟骨腫瘍

 

AYA世代 軟部肉腫

 

AYA世代 胚細胞性腫瘍など

 

AYA世代 黒色腫・皮膚がん

 

AYA世代 甲状腺がん

 

AYA世代 頭けい部のその他のがん

 

AYA世代 肺・気管支のがん

 

AYA世代 乳がん

 

AYA世代 腎がん

 

AYA世代 ぼうこうがん

 

AYA世代 性腺のがん

 

AYA世代 子宮頸がん・子宮がん

 

AYA世代 大腸がん

 

AYA世代 胃がん

 

AYA世代 肝内胆管がん

 

AYA世代 すい臓がんなど消化器系のがん

“支援策を考える上で基礎資料にしてほしい”

国立がん研究センター 石井太祐医師
「これまで小児がんやAYA世代のがんは生存率に関するデータが限られていた。小児がんは治療後の見通しが良いことが裏付けられたが、AYA世代ではがんの種類によって必要な支援もさまざまだ。今回のデータを、支援策を考える上で基礎資料にしてほしい」

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