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物価上昇 うなぎ アイスクリーム スイミングなども ピークはいつ?

  • 2023年7月25日

物価の上昇は、夏に消費が増えるアイスクリームといった食料や子どもの習い事の月謝を含む「サービス」など幅広い分野に及んでいます。また東京23区では国産うなぎのかば焼きの小売価格も高くなっています。消費者物価指数の動向や、今後の値上げのペースの見通しなどとあわせてまとめました。

「生鮮食品を除く食料」9.2%上昇

総務省の統計によりますと、東京23区での国産うなぎのかば焼きの6月の小売価格は、100グラムあたり、1455円でした。これは去年の同じ月と比べて、169円、率にして13%高くなりました。
流通量の多くを占める養殖のうなぎは、稚魚を半年から1年程度、池で育ててから出荷します。
卸売業者によりますと、こうした稚魚の価格高騰や養殖する量の低迷に加え、輸送コストの上昇などもうなぎの値上がりにつながっているということです。

「生鮮食品を除く食料」9.2%上昇

消費者物価指数も上昇しています。総務省によりますと、6月の消費者物価指数は生鮮食品を除いた指数が2020年の平均を100として去年6月の101.7から105.0に上昇し、上昇率は3.3%となりました。上昇率は5月の3.2%から0.1ポイント上がりました。

このうち、「生鮮食品を除く食料」は9.2%上がりました。上昇率は1975年10月以来47年7か月ぶりの高い水準となった5月から横ばいとなりました。

物価上昇 アイス エアコン 水着は?

去年同月比 消費者物価指数 の上昇率 食料など
「アイスクリーム」 12%
「プリン」 12.6%
「ゼリー」 20.2%
「スポーツドリンク」 12.5%
「ミネラルウォーター」 11.3%
「ルームエアコン」 4.9%
「水着」 8%

 

上昇率を詳しくみると「食料」では夏に消費が増える「アイスクリーム」は、去年の同じ月より12%上昇しました。
また、卵や牛乳を原料に使用する「プリン」は12.6%上昇しているほか、「ゼリー」は20.2%、「スポーツドリンク」は12.5%、「ミネラルウォーター」は11.3%上がっています。

また、家電や運動用具では、「ルームエアコン」が4.9%、「水着」が8%上昇しています。

サービスも上昇 スイミングなど習い事は

去年同月比 消費者物価指数 の上昇率 サービス
「水泳講習料」スイミングスクールなど 3.7%
「体育講習料」子どもの体操教室など 2.6%
「フィットネスクラブ使用料」 3.3%
「カラオケルーム使用料」 5.6%

 

また、「サービス」は去年の同じ月より1.6%上がっています。このうち習い事などの「月謝類」では、スイミングスクールなどの「水泳講習料」が3.7%、子どもの体操教室などの「体育講習料」が2.6%上昇しました。
また、「フィットネスクラブ使用料」は3.3%、「カラオケルーム使用料」は5.6%上がっています。

こうしたサービスの価格は賃金との連動性が高く、専門家などからは人件費の増加を価格に転嫁する動きがさらに広がれば、物価の上昇率が高止まりした状況が続く可能性があるという指摘も出ています。

値上げのペース “10月ピーク”

今後の値上げの見通しはどうなるのでしょうか。民間の信用調査会社帝国データバンクが国内の食品や飲料メーカー、195社を対象にまとめた調査によりますと、ことし1月以降、7月12日までに値上げされたり値上げが決まったりした品目は、「再値上げ」や価格を変えずに内容量を減らす「実質値上げ」を含めて3万品目を超えたということです。

値上げラッシュとなった去年1年間の2万5000品目あまりを(2万5768品目)大きく上回る水準で、会社ではことし1年間で3万5000前後の品目が値上げされると想定しています。

一方、価格が上昇していた一部の原材料については、値動きが落ち着いていることなどから、値上げのペースは10月をピークに緩やかになると見ています。

帝国データバンク
「電気代の上昇や円安など潜在的な値上げ要因は解消できていない。消費者の『値上げ疲れ』もあり、積極的な値上げはしづらいものの、ことしの年末以降も断続的な値上げは続きそうだ」

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