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スズメバチ駆除作業で刺され死亡 防護服を着ていたのになぜ? 千葉 館山

  • 2023年10月05日

スズメバチの駆除を行っていた作業員が、ハチに刺されて死亡する事案が、千葉県館山市で起きました。

作業員は防護服を着用していたということですが、なぜ刺されたのでしょうか。スズメバチへの注意点も含めて、詳しくお伝えします。

(千葉放送局記者・池田侑太郎)

ラッカ星人

大変なことが起きたんだね。どういう作業をしていたの?

池田記者

亡くなったのは、館山市からオオスズメバチの巣の駆除作業の依頼を受けた専門業者の男性作業員(50代)。

館山市や業者によると、10月3日の午後2時前、館山市洲宮の茂名川沿いの土手で作業していたんだ。

ラッカ星人

巣の駆除作業、大変だよね…どこを刺されたの?

池田記者

着用していた防護服の上から背中を刺されていたようなんだ。

その後、意識を失って救急搬送され、約2時間後に市内の病院で亡くなったんだ。

ラッカ星人

防護服の上から!何かいつもと違う状況はあったの?

池田記者

この日駆除をすることになっていたスズメバチの巣は、川の対岸の土手にあったので、川を渡る必要があったそうだよ。

そのため作業員は、防護服の上から「胴長」と呼ばれる、胸の高さまである長靴を履いていたんだ。

ラッカ星人

ふだんは胴長は履く必要がないよね。でも、防護服の上から履いていたのに、それが原因になったの?

池田記者

業者の話では、胴長を履いていたことで、防護服を引っ張ってしまった可能性があるということなんだ。

ふだんは防護服と体の間に隙間があって、もし針が防護服を突き抜けても体に刺さらないようになってるんだけど、隙間が小さくなって、スズメバチの針が体まで届きやすくなっていた可能性がある、と話していたよ。

ラッカ星人

いま、スズメバチの巣はどうなってるの?

池田記者

まだ駆除は完了していないんだ。

館山市は、安全確保のため、付近の市道を全面的に通行止めとして、早急にスズメバチの巣の駆除作業を進めていくとしているよ。

館山市の森市長は「亡くなられた作業員の方に心からご冥福をお祈りいたします。市としては、作業に当たられる作業員の方が安全を確保したうえで、業務にあたられるよう改めてお願いしていきます」とコメントしたんだ。

ラッカ星人

まだ危険な作業が続くんだね。一般の人たちはなにに気をつけたらいいかな?

池田記者

スズメバチへの注意点について、千葉市保健所に聞いてみたよ。

スズメバチは自分たちを守るため、「カチカチ」と音を立てて「近づくな」と意思表示をしてくるそうなんだ。

また、最近は山林や草むらだけでなく、家の軒下に巣をつくることも増えているらしいんだ。まずは近くに巣がないか確認し、巣があったら近づかず、刺激を与えないようにしてほしいと話していたよ。

スズメバチの活動は例年9月ごろに活発になるとされていて、シーズンは終わりに近づいてるけど、まだ気をつける必要がありそうだね。

(2023年10月6日、一部の表現などを修正しました)
(2023年10月7日、一部の表現などを修正しました)

  • 池田侑太郎

    千葉放送局記者

    池田侑太郎

    2022年入局。事件・事故に加えて、内房エリアも担当。

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