プロ野球、巨人の長嶋茂雄 終身名誉監督の出身地、千葉県佐倉市で11月5日、4年ぶりに野球教室が開かれ、巨人でプレーした往年の名選手が子どもたちを指導しました。このなかで、長嶋さんは参加した少年少女にメッセージを送りました。
(千葉放送局カメラマン 高橋大輔)
第6回長嶋茂雄少年野球教室の開催にあたって
野球が大好きな佐倉の小学生の皆さん、元気ですか!
久しぶりの野球教室です。思いっきり楽しみましょう。
きょうは巨人軍のOB選手たちも来てくれました。
どんな話が聞けるのか、楽しみです。
始めに、君たちにアドバイスがあります。
この野球教室で何か一つ目標を決めてください。
バットの振り方、ボールの投げ方、野手の人はボールを受けるグラブの使い方でもよいでしょう。ひとつ試してみて下さい。
佐倉市の皆さんが応援してくれているこの野球教室で、思い出を作れれば、野球がもっと好きになるはずです。
私も佐倉の小学生時代、野球に夢中になっていたことを思い出します。
皆さんきょうは大いに楽しんでください。
地元の野球チームに所属する小学生5・6年生、およそ200人の講師を務めるのは、巨人で活躍した7人の名選手です。
中畑清さん 槙原寛己さん 篠塚和典さん 河埜和正さん
角盈男さん 定岡正二さん 村田真一さん
会場ではまず、参加を断念した長嶋さんのメッセージが読み上げられ、中畑清さんはこう話しました。
中畑さん「(長嶋さん)本人は来たくてしょうがないんですよ。ここに、佐倉に来たくてしょうがない。そういう気持ちで、病院でリハビリにがんばっております」
「部屋で手すりを探りながら歩行練習、そして屈伸までできるような状況まで復活しております。間違いなく来年はみんなの前に元気な姿で登場してくれると思います」
参加した少年少女たち。講師から、投球や守備、打撃の基本姿勢などの指導を受けていきます。
槙原寛己さんは、ボールの握り方や手首の使い方など、伸びのある球を投げるための基本を教え、一生懸命投げ込む子どもたちを熱心に指導していました。
銚子商業高校出身の篠塚和典さん。バッティング練習でよいスイングをするにはどうするべきか、自分の思いどおりに打球を飛ばすにはどう身体を動かすかについて自ら見本を示しながら、子どもたちに体の使い方を丁寧に教えていました。
中畑清さんはセンターを中心に打ち返すよう繰り返し伝え、鋭い打球を飛ばす子どもたちに大きな声で「完璧だ」とか「即戦力だ!ジャイアンツからドラフトがかかるぞ」など、子どもたちのやる気がどんどん上向くような声をかけていたのが印象的でした。
参加した子どもたちに話を聞きました。
肘を前から先に出していくとか、親指が下になるようにという投げる時の腕の使い方を学ぶことができました。守備でもっといいプレーができるようになりたいと思います。
バッティングではバットの位置がすごく大事だということがわかりました。長嶋さんのようなすごく輝いている選手になりたいです。
ピッチングで体重移動ができていなかったんですけど、沈むということを学んだので、今後にいかしたいです。僕がプロ野球選手になって、長嶋さんに見てもらえるような注目の選手になりたい。早く元気になってください。
最後は全員で、「長嶋茂雄名誉監督 来年は待っています!」と記した横断幕を掲げて記念撮影を行いました。
「1つ目標を決めて、試してみる」
長嶋さんからのメッセージを実践する子どもたちの姿をみて、世代を超えて長嶋さんの言葉が届いているのだと感じました。