『どんぐりころころ』が 時報に採用 なぜ?

誰もが知っている童謡、「どんぐりころころ」を松島町は正午を告げる時報のメロディに採用しました。松島町とこの童謡の深い関係を岩田宗太郎記者が取材しました。


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松島町ではことし4月から町内38か所に設置された防災行政無線を通じて
童謡「どんぐりころころ」のメロディが放送されています。


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「どんぐりころころどんぐりこお池にはまってさあたいへん」

誰もが知る童謡の歌詞は大正時代、松島町出身の教育者で現在の
文部科学省の職員だった青木存義が作りました。

 

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松島町内には歌詞を刻んだ歌碑が歴史的建造物の「観瀾亭」と存義の生家があった現在の松島第五小学校の2か所に建てられています。

実は、地元でもあまり知られていないそうですが、調べていくと、歌詞には存義が幼少期を過ごした松島での思い出をもとに作られたエピソードがあることがわかってきました。

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松島町教育委員会 泉田成美さん
「朝寝坊だった存義の興味を引こうと、母親が家の庭にドジョウを放したというエピソードがあります。その池にどんぐりがころころと、転がったのかもしれません」


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松島町はこれまで正午の時報に「エーデルワイス」を流していましたが、防災行政無線の機器の更新に伴って地元ゆかりの曲である「どんぐりころころ」を採用することにしたのです。
住民に広く知ってもらい、観光客にもアピールする狙いがあります。

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松島町総務課 樋口祥大さん
「松島町は日本三景やカキなどの食文化、いろんな魅力がありますが、その新たな魅力の一つに『どんぐりころころ』が伝わってもらえたらうれしいです」

町役場には時報のメロディが変わった理由を尋ねる住民からの問い合わせも寄せられているそうで、さっそく話題になっています。

皆さんも松島町を訪れた際、タイミングがあえば時報のメロディが聞けるといいですね。
そして、歌碑を訪ね、存義の幼少期に思いをはせてみてはいかがでしょうか。


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岩田宗太郎記者
2011年入局
宇都宮局、科学・文化部を経て
2022年8月から仙台放送局

 

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