NBAへの第一歩!八村塁を追って 仙台大明成高校出身・山﨑一渉

「NBAの選手になって、世界で活躍したい。」
バスケットの本場・アメリカの大学進学への意気込みを語ったのが、
この春、仙台大学附属明成高校(以下、仙台大明成)を卒業した、山﨑一渉(やまざき・いぶ)。

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(米国の大学へバスケット留学を決めた山﨑一渉)

NBAワシントン・ウィザーズでプレーする偉大な先輩、八村塁と同じ道を歩み、NBAを目指す。

▽中学時代から海外を経験。高校ではアメリカを視野にプレーの幅を広げる

千葉県生まれ、父親はギニア出身の山﨑は、16歳以下の日本代表に選出され世界大会で活躍。
2m00cmの体格と高い身体能力を活かした得点力が魅力だ。
一方、海外挑戦を視野に、
大柄な選手の多い環境でも通用するプレースタイルを身につけるため、
高校時代は3ポイントシュートにも徹底して磨きをかけてきた。

高校2年、冬の全国高校選手権(通称・ウィンターカップ)の決勝では、
接戦の中で頂点を引き寄せるシュートを沈め優勝に貢献。
連覇を目指した高校3年のウィンターカップでは、
優勝は逃したものの1試合8本の3ポイントを成功させるなど、取り組みの成果を発揮した。

19歳以下の日本代表にも選出。
国際大会でプレーし、さらに海外挑戦への思いを強めた山﨑。
アメリカの大学の最高峰リーグ・全米大学体育協会(NCAA)の1部所属、
ラドフォード大学に進学を決めた。

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(山﨑一渉のプレー)

▽実力校ひしめく、NCAA1部の戦い

NCAAの1部は、全部で32のカンファレンス(=リーグ)がある。
NBAへの道を切り開くには、リーグ戦で勝利を重ね、
各リーグの上位などが集まって頂点を決めるNCAAトーナメントに出場し
実力をアピールしなければいけない。
世界中の有望選手が集まる中で、
突出した選手だけがドラフトでNBA入りを勝ち取れる弱肉強食の世界だ。

山崎一渉が進学するラドフォード大学は、アメリカ南部のリーグに所属。
チームは、NCAAトーナメントに過去3回出場しているが、
実力校がひしめく中、まだまだ実績を残せていないチームといえる。
そのラドフォード大で、山﨑が早くレギュラーの座を掴み、
チームを勝利に、そしてトーナメントに導けば、ドラフトへ大きなアピールとなる。

「スタートラインに立った気持ちで、ここからが勝負なので頑張っていきたい」。
会見で本人が語ったように、
全米のトッププレイヤーを相手に実力を伸ばしていくことが、
夢のNBAに繋がっていく。

山﨑は「八村塁選手のようになりたい」と、
スーパースターの背中を追って仙台大明成の門を叩いた。
その八村塁は、強豪・ゴンザガ大学を全米準優勝に導き、
NBAドラフト指名という快挙を手にした。

偉大すぎる先輩とは大学進学時点でのスタート地点は少し異なるが、
山﨑一渉が、めきめきとそのポテンシャルを伸ばしながら、
はい上がっていく姿を日本から楽しみにしたい。

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(在校生に送り出される山﨑一渉<右>)