新型コロナウイルス月ごとの感染者の傾向(2月)

【月ごとにコロナを分析】
2月は全国的に新型コロナウイルスの感染拡大が収まりつつあった月でした。宮城県内で先月・2月の1か月間に発表された感染者は214人。月間で過去最多だった1月に比べると6分の1ほどまで減少しました。

【20代が最多傾向変わらず】
まず、年代別です。
▽10歳未満が12人
▽10代が20人
▽20代が49人
▽30代が41人
▽40代が27人
▽50代が17人
▽60代が18人
▽70代が13人
▽80代が11人
▽90代が6人です。

20代が最も多い傾向は引き続き変わりませんでした。1月は高校でのクラスターが複数発生するなどして、10代が15%を占めましたが、2月は9%と減少しました。その一方で、30代が19%と7%増えました。

性別では、男性が115人、女性が99人でした。


【仙台市増加の一方で】
続いて、居住地別の人数を見てみます。仙台市が132人と最も多く、次いで気仙沼市が18人、石巻市が10人、塩釜市が9人などとなりました。仙台市が占める割合は1月より5ポイント余り増えて61.7%でした。

一方で、1月が44人だった登米市や、30人だった利府町の感染者はいずれも1人で大幅に減りました。20人だった角田市、18人だった岩沼市と大河原町はゼロでした。感染者が確認された自治体の数も、2月は17で、1月の31から減りました。ほぼ県内全域に広がっていた感染が、やや落ち着いたこともうかがえます。


【クラスターはわずか1】
これまで感染者増加の大きな要因となっていたクラスター・感染者の集団の発生は、気仙沼市の「高校」1か所だけでした。12月は19施設、1月は14施設でしたので、大幅に減少しました。

感染経路をみると、▽推定可能な人は111人(52%)、▽不明な人は103人(48%)でした。経路が不明な人は1月よりも5ポイントほど増えました。

【陽性率も低下】
検査した人のうち、どのくらいが感染したかを示す「陽性率」もみてみます。
県が公表している資料をもとに計算すると、2月の陽性率は2.42%でした。(3月1日時点)1月の6.84%と比べると3分の1程度で、この数値も低下傾向だったことがわかります。

【“ぶり返し”に注意を】
2月の28日間のうち、発表が1ケタの日が17日、ゼロも2日と、県内では、目に見えて感染者が減りました。ただ、年末年始の感染拡大の大きな要因となったと見られている「飲食店での感染」が仙台市で10人発表されるなど、いわゆる“ぶり返し”の兆候がないわけではありません。

3月は例年、転勤や進学に伴う人の移動が増えます。さらに歓送迎会や花見など、飲食を伴って人が集まるケースが増える時期でもあります。去年は県内でも3月下旬から4月にかけて“第1波”とされる感染拡大がみられました。感染予防に対して、わからないことだらけだった去年より、私たちがとるべき対策は明確になっています。
一方で、“切り札”とされるワクチンが、希望するすべての人に行き渡る時期は、まだはっきりしていません。

“感染者が減ってきているから大丈夫だろう”と判断するにはまだ早いのではないでしょうか。コロナとの戦いが長期化する中で、ストレスがたまっている方もいると思いますが、もうしばらくはコロナと向き合いながら日々を送る必要がありそうです。