[戦後75年]戦争について考えてみよう[戦後75年]戦争について考えてみよう

1945年に太平洋戦争が終わってから75年あまりが過ぎました。戦争中にどんなことがあったのか。当時の人々はどのようにくらしていたのか?戦争についてあらためて考えてみましょう。

戦争に関わる動画を活用した指導案

小学校

応用 戦時中、同世代の子どもたちの苦難を知る
(長く続いた戦争)

執筆者写真 執筆者のコメント 松山市立椿小学校 
石田 年保

子どもたちは、国語科の戦争平和教材での学習やテレビ番組等の視聴経験から「戦時中、人々はつらく苦しい生活をしていた。」ということは漠然と理解しています。戦争証言アーカイブスの映像資料の戦争を経験した人々の証言から、実感を伴ったつらさや苦しさとして感じることができると思います。そして、4つの視点から戦時下の人々のくらしを多面的に見ていくことで、戦時体制の社会の様子について理解を深めることができると考えます。また、1学期に学習した日本国憲法の理念と対比させながら考えていくことで、平和を望む思いを一人一人に育んでいけるのではないかと思います。
戦時体制による情報の制限への理解を深めるために、戦争アーカイブスのニュース映像220号「学童疎開生活」(2:15~2:51)の映像と「宮城・学童疎開の記録」を比較することも展開として考えられます。本単元に関連する映像は他にもあり、タブレット端末を活用して教材利用することも可能であると考えます。
(ニュース映像は1940年~終戦までは、戦意高揚目的の国策映画であることに注意する必要があります。)

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監修者のコメント東北学院大学 佐藤 正寿

戦争は人々のくらしに大きな影響を及ぼします。学校では軍事教練が行われるようになり、女学生も兵器工場などで動員されるようになりました。この授業では、そのような当時の子どもたちの生活の様子について、まずは資料から読み取り、話し合いをします。その過程で、戦争が与える影響の大きさを子どもたちは理解し、今の平和の有難さを実感することでしょう。そのうえで、学童疎開での厳しい生活のエピソードを今度は動画から具体的に学びます。それは自分たちが考えていたこと以上の悲惨さであり、子どもたちの学びも深まります。また、戦争時の情報制限に気付かせるために導入の動画と対比させることも視点を広げる点で効果的です。様々な学びの仕掛けが含まれている授業プランです。