【出演者】
松村邦洋さん
堀口茉純さん
川久保秀一さん


2023年12月24日(日)放送の<DJ日本史>、テーマは「あの人物の変な行動・奇妙なふるまい」。皆さんの周りには、ちょっと理解しづらい変わった行いをする人っていませんか? ただ、はた目には不可解にしか見えないふるまいも当人は本気も本気、実は目からウロコのかっとんだ発想をしていた、ということもありました。

あの豊臣秀吉に、と~っても不可解な褒美をねだった人物の話です。その人物とは、秀吉のお伽衆(おとぎしゅう)だった曽呂利新左衛門(そろりしんざえもん)です。

とんちと機転のきいたトークで秀吉を楽しませたこの曽呂利、秀吉が、自分の顔は猿に似ているとしょんぼりしていると「猿の方が殿下を慕って似せてきたのです」と言って笑いをとったこともありました。

そんな曽呂利はある日、秀吉から褒美を与えようと言われます。このとき曽呂利は、と~っても不可解な褒美をねだりました。
一体、何をねだったんでしょうか?


秀吉から与えられようとしたのは、金。ところが、曽呂利は言います。
「ありがたき幸せながら、金の代わりに願いを一つ、お聞き届け下さい」
そして、こんな奇妙な願いを申し出たのです。
「毎日、殿下の“耳のにおい”を嗅がせてくださいませ」

一体、曽呂利は何を考えていたのか? その理由は後日、明らかになりました。
各地の大名が秀吉に拝謁しにやって来たときのことです。
そばに控える曽呂利新左衛門は、目の前の大名を横目にさささーっと秀吉の元へ行き、耳のにおいを嗅ぎます。それを見た大名は、一気に不安に陥りました。
「一体、何を告げ口されているのか?」

すると数日後、曽呂利の家の中は様変わり。
全国の大名からの贈り物の山で、埋め尽くされることになったのでした。

DJ日本史「あの人物の変な行動・奇妙なふるまい」②