高校駅伝男子

2021年12月22日 (水)

全国高校駅伝 福島・学法石川~大きな体と笑顔でチームを支える~


福島からは、ことしも学法石川が男女そろっての出場を決めました。卒業生の多くが実業団や大学で活躍する全国有数の強豪校です。ことしのチームを陰で支えているのが、マネージャーの添田幸長さんです。『大きな体』と『笑顔』が魅力の3年生で、練習中、巨体を揺らしながらストップウォッチを巧みに操る姿が印象的でした。

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陸上は未経験…でも愛されキャラ!?



地元の石川町で生まれた添田さん、実は、陸上の経験が全くありません。スポーツは、中学時代に『全員強制』の部活動で卓球部に所属していただけ。学法石川に進学してからも、1年生の時は帰宅部でした。クラスが同じだった女子陸上部員に「マネージャーが足りない」と声をかけられ、気楽な気持ちで引き受けたそうです。

陸上で知っていたのは、オリンピックで数々の金メダルを獲得したジャマイカのウサイン・ボルトさんくらいで、チームを率いる松田和宏監督が実績のある陸上選手だったことも全く知りませんでした。

男女合わせておよそ90人という大所帯の陸上部で、マネージャーの仕事は多岐にわたります。タイムの計測はもちろん、タイム表の整理、競技会での受け付け、選手への給水などなど、まさに縁の下の力持ちです。入部前108キロあった体重こそ、今は96キロまで減ったそうですが、実は大きな体が災いしたエピソードを持っています。体が大きいため、陸上部のウェアを着ることができず、私服で選手たちの動画を撮影していたら「関係者以外お断りです」と地元の陸上競技協会の担当者に止められたそうです。それでも、持ち前の人懐っこさと面倒見の良さで、選手たちからは「自分たちの大きな支え」と信頼を得ていて、学法石川の陸上部にはなくてはならない、愛されキャラです。

ishikawa2.jpg松田監督も「私と選手の間に入って、しっかりとフォローしてくれています。いつも私の隣にいる体の大きなマネージャーということで、陸上界ではすっかり知られる存在になりました。本当に誰からも愛される頼りになるマネージャーです」と太鼓判を押します。

ishikawa3.jpg【松田和宏監督】

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夢は、スピード集団の全国制覇 その先には大きな目標も!


 

学法石川の練習はスピード重視。ことしも男女ともに上位入賞が期待できる好チームとなりました。特に男子は、5000m13分台の選手を4人揃え、去年の経験者も5人いる強力な布陣で、過去最高順位となる3年前の3位を上回る成績を狙います。

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 添田さんは「ことしの男子は歴代の学法石川の中でも、優勝に1番近いチーム。悲願の全国優勝を狙って欲しい」と期待に胸を膨らませます。陸上に全く縁のない生活を送っていた添田さんですが、その人柄と働きぶりが大学の陸上部の監督の目に止まり、卒業後は、正月の箱根駅伝でも上位入賞を果たす強豪校にマネージャーとして入部することが決まっています。添田さんは高校1年生の時は、やりたいことも見つからずに、ふらふらしていたのに、まさか陸上で大学が決まるとは思ってもいませんでした。陸上が、僕の人生を変えてくれました。今年、学法石川が高校駅伝で優勝し、卒業後は、進学する大学の箱根駅伝優勝をマネージャーとして支えられれば最高ですと夢を語っています。

(取材 大阪拠点放送局 三瓶宏志アナウンサー)

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