「舞いあがれ!」の舞台・長崎県五島列島 別れの光景
- 2023年03月29日
長崎県五島列島。3月下旬の港では、島を離れる人を見送る光景が広がります。フェリーでテープを繋ぐ人、エールを送る人、吹奏楽の演奏で送る人…。島の春の別れの季節を取材しました。
NHK長崎放送局アナウンサー 木花牧雄
長崎県の離島、五島列島。朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」の舞台にもなった島です。この島々で3月下旬、別れの光景が繰り広げられます。その舞台の一つにお邪魔しました。
訪れたのは、五島列島最大の島「福江島」のターミナル。ジェットフォイルやフェリーの港です。長崎港や新上五島町の奈良尾港などを結んでいる港です。このターミナルの中も、3月下旬になると大勢の人々でにぎわいを見せます。
ターミナルには「舞いあがれ!」岩倉舞役の福原遥さんのポスターとドラマで重要な役割を果たした「ばらもん凧」が飾られています。
そしてフェリー乗り場。テープで旅立つ人・見送る人が結ばれる光景が広がります。
学校の先生や生徒、同級生、職場の同僚…。この季節、様々な別れが港では繰り広げられます。
エールを送ったり、ダンスを披露したり、吹奏楽の演奏があったりと、それぞれの見送りで港はにぎわいます。
吹奏楽の音色を響かせている学校の一つが五島高校です。長年この季節、港で島を離れる先生などを見送っています。五島高校伝統の見送りの曲は「校歌」とTHE BOOMの「風になりたい」なんだそう。
また、送られる側もメッセージを掲げてのお別れです。「出会ってくれて ありがとう」という言葉や、「荷出し掃除 感謝」という言葉も。
最後の最後まで別れを惜しみます。フェリーを追いかけて港の先まで手を振りながら走る人々も。
島を出る人。送る人。長年続く、涙あり、笑いありの別れの光景が今年もまた広がります。