野菜を食べない!?長崎県民
- 2022年11月18日
今回は「野菜」と「食生活」をテーマにお伝えします。厚生労働省の2017年~2019年の「国民健康・栄養調査」によると長崎県の野菜摂取量は全国ワースト1位なんです。その実態と対策とは?
NHK長崎放送局 奥村奈央
野菜不足は健康に影響
長崎県の成人の1日平均の野菜の摂取量は237g。国の平均281gを下回っています。さらに目標とする摂取量350gに比べると大きく下回っているんです。
長崎県国保・健康増進課の管理栄養士の加藤千春さんからは長崎県民の健康データが示されました。
加藤千春さん
「野菜不足との因果関係は分かっていませんが、長崎県の高血圧患者数は全国ワースト2位、糖尿病患者数は全国ワースト4位なんです」
それでは長崎県で野菜の摂取量が少ないのはなぜなのか?原因を聞きました。
加藤千春さん
「これといった原因は突き止められていません。平成28年に実施した長崎県健康・栄養調査で、食生活を『大変良い』『だいたい良い』と考えている方にその理由を聞きました。すると『主食・主菜・副菜をそろえて食べるように心がけている』『野菜を多く食べるように心がけている』と回答した人がそれぞれ半数以上でした」
「同じ調査では実際の野菜摂取量は256.3gでした。これは目標の350gより100g近く不足しています。 もしかしたら、野菜を食べているつもりの方が多いのかもしれません」
野菜350gを食べよう!
一日に必要な野菜350gはどのくらいでしょう?それがこちら。生野菜の場合は両手に山盛りくらいです。
▼きゅうり1本が150g(大きいもの200g)
▼ピーマン40g
▼小鉢の野菜料理は1皿70gくらい
例えば、おひたしなど小鉢、スープ、お味噌汁などです。1日5皿を目安に食べてほしいです。
ちなみに「皿うどん」や「ちゃんぽん」など主食や主菜となるものは野菜がもっと入っているので2皿と数えてよいそうです。
しかし、一人暮らしだとついつい野菜をとるのを忘れがちですよね。そこで、野菜をたっぷりとるための方法を加藤さんに教えてもらいました。
1. 副菜を1品増やす
2. 野菜の総菜やカット野菜を利用
3. 付け合わせの野菜も完食
4. 汁物は具だくさんに
5. 朝食にも野菜を
このなかで加藤さんのおすすめが汁物を具だくさんにすること。汁物は、根菜や葉物など多くの野菜を簡単に入れることができます。味噌汁、洋風だし、中華だしなど、味付けも変えやすいのも魅力的ですよね。
野菜をとるライフスタイル
最近は飲食的でも野菜を取れる店が増えています。こうしたステッカーを見かけた人もいるかもしれません。
こちらは長崎県が飲食店と一緒に取り組みを進めている「健康づくり応援の店」のステッカーです。野菜たっぷりメニュー、おいしく薄味の適塩メニュー、栄養バランスのよい「ながさき健味ん(けんみん)メニュー」などを提供しています。
長崎県内に117店の登録店があり(2022年4月)、禁煙、健康情報の提供など積極的に健康づくりに関わっています。
さらに、長崎県内では料理教室の取り組みも行われています。「食生活改善推進員」は食を通じて健康づくりを行うボランティアで全市町に2700人ほどいます。親子料理教室や、減塩の工夫をした郷土料理レシピの開発などに取り組んでいます。
加藤千春さん
「野菜には食物繊維やカリウムなどが含まれ、高血圧や糖尿病など生活習慣病の予防にも効果があります。将来ずっと健康でいるためにも、肉や魚、ご飯と一緒に『野菜は必ず食べる』という意識で積極的に野菜をとっていただきたいです」
奥村キャスターも料理に挑戦
さて、私も「食生活改善推進員」が開く料理教室に参加しました。誰でも参加可能で、費用は300円ほど。いろいろ学ぶことができました。
そして、後日、がんばって自炊も行いました!
奥村家の家庭料理はこんな感じです。左上から順番に、れんこんのチーズ焼き、さんま、煮物、サラダ、なすのおひたし、どて煮です。どて煮と煮物を食べると実家を思い出します。
母親に教えてもらったレシピをもとに作りましたが、、、2時間もかかってしまいました。毎日料理をしてくれていた母親はすごいなと改めて感じます。
ということで、野菜を楽しく調理して、野菜をおいしく食べましょう!