大隅キャスターのブログ
2022/01/19

冬将軍の語源

気象キャスターの大隅智子です。
きょう(19日)は、午後は盛岡でも晴れました。
こちらは、盛岡市中ノ橋通りにある「プラザおでって」の2階で撮影したものです。
たくさんの雪が積もっていました。

寒気はシベリアからやってきます。
冬に大陸で発達する高気圧を「シベリア高気圧」と言います。
冷たい空気がたまってできます。
この寒気の一部が日本海に吹き出し、冬の季節風となって日本列島に吹き付けます。

日本に来る寒気を「冬将軍」と言ったりしますね。
冬将軍の語源についてみてみましょう。
実は、フランスの皇帝、ナポレオンに関係しています。
19世紀はじめ、ロシアとの戦争でモスクワに遠征したナポレオンは、冬の寒さと雪の影響を受けて敗北を喫しました。
このことをイギリスの新聞が「general frost(冬将軍)に負けた」と伝えました。
つまり、ナポレオンを退却させた寒さから「冬将軍」と呼ばれるようになったと言われています。
冬将軍は、あす(20日)、本州付近にやってきます。

上空を流れる偏西風です。
日本の南で偏西風が蛇行すると、寒気が日本に流れ込みやすくなります。
あさって(21日)までは、このように偏西風が蛇行するため、寒気の流れ込みが続く見込みです。

あす(20日)は、冬型の気圧配置になり、三陸沖に低気圧が発生する見込みです。
強い寒気が流れ込むため、午後は沿岸も含めた広い範囲で雪が降るでしょう。

20日(木)の24時間降雪量の予想です。
沿岸北部は紫色になっている所があり、30㎝以上の大雪になるおそれがあります。
ふだんあまり雪が降らない所なので、雪の降り方に注意が必要です。

風も強まるため、吹雪で見通しが悪くなる所もあるでしょう。
あす(20日)は、二十四節気の「大寒(だいかん)」。
寒さが最も厳しくなる頃ですが、まさに暦通り、寒くなりそうです。
雪と寒さにご注意下さい。