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何を訴えた?宮崎県知事選挙・候補者演説を徹底分析!

  • 2022年12月08日

宮崎県知事選挙は12月8日に告示され、届け出順にいずれも無所属で、元宮崎県知事でタレントの東国原英夫 氏(65)、4期目を目指す現職で自民党と立憲民主党の各県連と公明党が推薦し、社民党が支持する河野俊嗣 氏(58)、新人で政治団体代表のスーパークレイジー君 氏(36)の3人が立候補しました。

NHKはそれぞれの候補者の演説を、AIを使った「テキストマイニング」という手法で分析し、有権者にどのような内容を訴えたのかを読み解きました。演説の中で使われた政策や選挙運動に関する言葉の回数を集計し、より多く使われた言葉をより大きく表示しています。

東国原候補は「戦い」や「口てい疫」「判断」
河野候補は「未来」や「12年」「希望」
スーパークレイジー君候補は「選挙」や「若い」「若者」といった言葉を多く使いました。

東国原英夫 候補

東国原候補は川南町の公園でオレンジ色のダウンジャケットを着ておよそ8分間演説しました。最も多く使った言葉は「戦い」で8回です。

今回の選挙戦について「宮崎県の未来、将来、命運をかける大切な戦いが始まる」などとその意義を強調しました。また今後、観光や移住、企業誘致などにおいて「地方間競争」が激化していくとする文脈でも使われ、この「難局」を乗り切るための「雑草」のような強さがあるとみずからの行動力をアピールしました。

次いで、「口てい疫」「判断」「俳句」などがいずれも3回使われました。2010年に発生し大量の家畜が処分された「口てい疫」について当時、現職の知事として対応を「判断」した経緯に触れ、第一声の場所として川南町を選んだ理由も説明しました。

そのうえで2期目の知事選挙に立候補しなかった「判断」について反省していると振り返り「この場を借りて心からおわびを申し上げたい」と頭を下げていました。

「俳句」は知事を退任後、全国の人たちに口てい疫を忘れないで欲しいと、詠んだ俳句を紹介する中で使われたほか「種牛」「殺処分」など、当時の対応に関係する多くの言葉が使われました。

河野俊嗣 候補

河野候補は宮崎神宮で青色のダウンジャケットをはおって7分あまり演説しました。最も多く使った言葉は「未来」で10回です。

「16年前の過去に逆戻りするのか、それとも3期12年の着実な歩みのその先の希望ある『未来』を選ぶのか、その選択である」と述べ、名指しは避けながらもかつて知事を務めた東国原候補の県政の時代に戻すべきでないと主張したとみられます。

次いで「12年」という言葉が5回使われていました。これまでの3期12年の任期を振り返り、高速道路の整備や移住者の受け入れ、それに農林水産物の輸出増加など着実にあげてきた実績をアピールしていました。

そして「安定」「スクラム」などもそれぞれ3回ずつ使われていました。「安定」は「私の県政に対して『安定』した県政、堅実な県政という評価もいただいています」「『安定』は停滞ではない」として、みずからの強みとしている国とのパイプを活かしながら宮崎の成長に貢献していくことを強調しました。

また「スクラム」は「県民の皆様と『スクラム』を組んで」という文脈で使われ、県民からの負託を受けて4回目の当選を目指す意欲を示す中で使われていました。

スーパークレイジー君 候補

スーパークレイジー君候補は宮崎駅前で、蝶ネクタイの黒いタキシード姿でおよそ9分間演説しました。最も多く使われた言葉は「選挙」の12回でした。

5回使用された「投票」と一緒で、選挙に関心が低く投票に行かない若い人たちが増えていることへの問題意識を強調する文脈で多く登場し、「医療費の無償化や子育て支援制度、そして給食費無償化。若い世代に直結する、関心を持てる、そういう政策を訴えていきたい」と述べました。

「若い」を8回、「若者」を6回と多用し、みずからが若い世代の選択肢になりたいとして「宮崎の未来は『若者』が決める」というキャッチフレーズをアピールしました。またほかの候補者に比べて自身の年齢が36歳と若いことについても触れました。

知識や経験は足りないものの、謙虚な姿勢で選挙に臨む考えを強調し、「『何でも教えて下さい』『育てて下さい』、その姿勢で戦っていきたい」と意気込みました。

加えて「行動」という言葉を4回使用し「まずは『行動』することが大事だ」と述べたほか、「家庭」という言葉は家庭や学校以外に子どもの第3の居場所をつくることの必要性を訴える文脈で使われていました。

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