宮崎 テニスコートは「ハードコート」or「砂入り人工芝」?
- 2022年11月25日
県内最多、24面のテニスコートがある、県総合運動公園のテニスコートが揺れています。国際大会でおなじみの「ハードコート」に変えるのか、それとも現在の「砂入り人工芝」のままとするのか?署名活動も行われる事態となっています。いったい何が起きているのでしょうか?
県ソフトテニス連盟
「砂入り人工芝」維持を!
11月22日、県のソフトテニス連盟が、現在の「砂入り人工芝」を維持するよう求めて河野知事と面会し、要望書を手渡しました。ソフトテニスは柔らかいゴム製のボールを使う日本発祥のスポーツです。中学校などの部活動で盛んに行われているほか、生涯スポーツとしても人気があり、宮崎県内では硬式テニスの2.5倍のおよそ5000人の競技者がいます。
ソフトテニス連盟は「ハードコートになるとボールの跳ね方などが大きく変わるため、実質的にソフトテニスでの使用ができなくなる」と訴えています。連盟では2300人以上の署名を県に提出しているということです。
県ソフトテニス連盟の寺園圀順(てらぞの・くにゆき)会長は「ハードコートは膝や足腰への負担が大きいうえ雨が降ると試合ができないという問題もある。県には利用者の目線に立って判断してほしい」と話しています。
県テニス協会
「ハードコート」へ改修を!
一方、「ハードコート」への改修を求めているのは硬式テニスの団体、県テニス協会です。「ハードコート」はアスファルトなどを土台に、表面を合成樹脂などでコーティングしたコートのことです。元プロテニス選手の伊達公子さんを旗振り役に、「プロの国際大会が誘致できるほか、子どもたちの競技レベルの底上げにつながる」と訴えています。
県の判断は?
県は2027年の国民スポーツ大会に向けてコートの改修を行う計画で、河野知事は、大会後の県民の利用のしやすさも考慮した上で判断する考えを示しました。
よく似たスポーツどうしが真っ向から対立しているように見える今回の問題ですが、関係者によりますと水はけがよく、多少の雨でも試合ができる現在の人工芝のコートは、硬式テニスの愛好者の間にも支持する声があるということです。