投票で地元の魅力を再発見 「投票所への小さな旅」拡大中!
「1ミリ革命 ~投票率1ミリアップ作戦!~」(6/16放送)で人気パン屋のプロデューサー・岸本拓也さんが挑んだ投票率アップのアイデア。それは自宅から投票所までの道のりで地域の魅力を再発見する動画の制作でした。コンセプトはズバリ「投票所への小さな旅」。
地域の魅力?旅?一見奇抜なアイデアですが、実は今 “私もやりたい!” と名乗りを上げた1ミリーガーたちが全国で実践を始めているんです。
(1ミリ革命プロジェクト ディレクター)
地元の魅力を引き出す 岸本流 “クセになるユーモア”
行列のできるパン屋を数多くプロデュースする、パン業界の革命家・岸本拓也さん。
地域独自の魅力を “クセになるユーモア” を交えて表現し、地元で話題になる店作りを仕掛けています。
岸本さんは5月に行われた千葉県・野田市議会議員選挙で投票率アップに挑みました。
アイデアは「投票所への小さな旅」というコンセプトの動画作り。
ただ投票を呼びかけるのではなく、投票に行くことで自宅から投票所までにある地域の魅力を再発見できるというねらいの動画です。
野田市の名産品である醤油を作る工場、自然豊かな河川沿い、地元の憩いの場である公園などを市民役の現役プロレスラーが旅をするという斬新な表現に・・・!
何気ない風景、スーツで踊る強面の市民、どこか耳に残るメロディー・・・。
“クセになるユーモア” たっぷりの岸本監督作「投票所への小さな旅」はSNSで話題になりました。
遠井さんと岸本さん、東京を走る
「これは素晴らしいアイデア。是非、港区でもやりたい」
岸本さんのアイデアに反応をしたのが東京都港区選挙管理委員会の遠井基樹さん。
港区の投票率は都内でも低迷しており、遠井さんは頭を悩ませていました。
今回挙がった他のアイデア「選挙もちつき」や「プリクラ」は、もちを配ったり、候補者の情報を要約するため、行政として公平中立に行うことが難しくて関わりづらいといいます。
1ミリ革命 投票率1ミリアップ作戦!
岸本さんのアイデアに各地の選挙管理委員会も興味津々?
一方で地域の魅力を伝える啓発動画であれば自分たちでも挑戦できると考えました。さらに港区には新開発エリアなどに移り住んだ、地元に馴染みがない人も多く暮らすため、その人たちに「小さな旅」のコンセプトはより刺さるのではないかとも考えました。
1ミリーガーとの熱い議論からわずか4日後、遠井さんは早速「小さな旅」動画の実現に向けて岸本さんと一緒に、港区の投票所周辺の魅力を探しに行くことにしました。
派手なピンク色のポロシャツで現れた遠井さん。インパクト大です。
「これは一発で目立ちますよ。今通っていったみなさんが見てましたから」
見られていたのは多分、岸本さんだと思います。
東京タワー、六本木ヒルズ、お台場、レインボーブリッジ・・・名だたる名所が数多くある港区。
しかし遠井さんが目指すのはあくまでも小さな旅。岸本さんを連れて向かったのは、投票所にほど近い住宅街の路地。その先には小さな公園の古い井戸がありました。
ここが東京都心であることを一瞬忘れてしまうような風景です。
さらに遠井さんは投票所に指定されている小学校に注目。小学生たちから学校の近くの魅力的な場所を教えてもらうことで区民参加型の動画作りにしたいと考えています。
7/10の参院選には間に合わなかったのですが、来年4月の統一地方選など、今後の選挙での実現を目指すとのことです。
普段はつながることがあまりなさそうなベーカリープロデューサーと選挙管理委員会。新しい化学反応を起こしながら投票率1ミリアップに向けて現在も挑戦が続いています。
投票行ったついでに、地元で過ごしてみよう
さらに横浜市では「投票所への小さな旅」のコンセプトを活かした取り組みが7/10の参院選に向けて実践されています。行動を起こした1ミリーガーが大学4年生の中薗知也さん。
中薗さんは法学部で行政について学ぶだけでなく、若者の投票率を向上させたいという熱い想いの持ち主。
「かながわ選挙カレッジ」(神奈川県選管の学生団体)や「イコットプロジェクト」(横浜市選管の啓発団体)に所属して日々啓発に取り組んでいます。
今、中薗さんは選管プロジェクトのツイッターで、期日前投票の案内と一緒に、投票ついでに地元の魅力的なスポットに行きませんかと呼びかけを行っています。公共施設や公園、動植物園など市内18の行政区にある魅力的な場所の写真を載せて紹介。公示日から投票日当日までですべての行政区のオススメスポットを1か所づつツイートする予定です。
魅力的な場所を毎日投稿をすることで、投票日のリマインド効果も高められると中薗さんは考えます。
また動画をつくるのは撮影や編集など手間がかかりますが、写真を投稿する方法ならより簡単。勉強や就職活動に忙しい中薗さんでも実現できました。
コンセプトを真似しつつ、自分たちのやりやすい方法にアレンジをすることで、1ミリ革命が広がっています。
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中薗知也さん
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「地元の観光の再アピールをしながら魅力ある横浜の姿を見ることで、自分たちが暮らす街の未来を良くしていこうという主権者意識を育むことにも繋げたい」
投票×地元の魅力を再発見するという岸本さんが生み出した新しい掛け合わせ。
考えてみると、特に各自治体の選挙は自分たちの暮らす地域をより良くするための選挙ですよね。
地域の名産品や憩いの場などがきちんと管理されて、魅力が維持されるかどうかは私たちが選挙で選ぶ政治家次第で大きく変わりうるものです。
つまり地元をより魅力的にするための一票でもある、と考えると、実はつながりの深い掛け合わせなのかもしれないと思いました。
「地元の魅力を再発見する」新しいアイデアや、私も取り組んでみたいという方を今後も募集しています。是非コメントをお寄せください。
みんなで1ミリ革命、起こしちゃおうぜ~!