おもわく。
おもわく。

誰もが一度は読んでみたいと思っているものの、なかなか手に取ることが出来ない名著を25分×4回=100分で紹介する「100分de名著」。8月は、ファミリーで楽しめる夏休みスペシャルとして「100分de名著 for ティーンズ」を放送します。
「夏休み」といえば、読書の季節。でも若い親世代にとっては「子どもたちにどうやって本を読ませるか」は大きな課題。そこで番組では、通常放送よりも「敷居を低く」、ティーンネイジャーが親子で視聴しながら「なるほど、そうだったのか」とうなずけるような解説を展開。「良質な少年少女向け文学」「初心者向けの科学読み物」「易しい古典」といった普段扱わないジャンルの名著を取り上げ、「親子でも楽しめる」知的エンターテインメント番組をお楽しみください。

ラインナップは以下の通りです。

第1回 サン=テグジュペリ「星の王子さま」× ヤマザキマリ(漫画家)
第2回 ローレンツ「ソロモンの指環」× 瀬名秀明(作家)
第3回 太宰治「走れメロス」× 若松英輔(批評家)
第4回 「百人一首」× 木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)

<出演者>
【司会】齋藤孝(教育学者)・島津有理子アナウンサー
【生徒役】鈴木福(第1回・第2回)、鈴木梨央(第3回・第4回)
【朗読】谷原章介(俳優)、小芝風花(俳優)

  • 司会
    齋藤孝(教育学者)

  • 生徒役
    鈴木福
    (第1回・第2回)

  • 生徒役
    鈴木梨央
    (第3回・第4回)

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第1回 サン=テグジュペリ 「星の王子さま」

【放送時間】
2018年8月6日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ
【再放送】
2018年8月8日(水)午前5時30分~5時55分/Eテレ
2018年8月8日(水)午後0時00分~0時25分/Eテレ
※放送時間は変更される場合があります
【講師】
ヤマザキマリ(漫画家)
【生徒役】
鈴木福
【朗読】
谷原章介(俳優)、小芝風花(俳優)
【語り】
小口貴子

永遠のベストセラー「星の王子さま」。何気なく読みすごすと素敵なファンタジーで終わってしまうが、言葉の一つひとつを丁寧に読み解くと、「生き方」「友情」「愛」「死」といった哲学的なテーマが鮮やかに浮かび上がってくる。小説読みの達人ヤマザキさんに、文学から生き方を学ぶことの大切さを教えてもらう。

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第2回 ローレンツ 「ソロモンの指環」

【放送時間】
2018年8月13日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ
【再放送】
2018年8月15日(水)午前5時30分~5時55分/Eテレ
2018年8月15日(水)午後0時00分~0時25分/Eテレ
※放送時間は変更される場合があります
【講師】
瀬名秀明(作家)
【生徒役】
鈴木福
【朗読】
谷原章介(俳優)
【語り】
小口貴子

「ソロモンの指環」とは、神話に出てくる動物の言葉を理解する力を与えてくれる魔法の指環のこと。ローレンツは、動物行動学という学問をこの指環に喩えて、動物たちがいったい何を意図して日々暮らしているかを解き明かす。プレゼント攻勢で相手の気を引こうとするコクマルガラスの恋愛事情、急所を差し出すことで敵の攻撃衝動を抑制するオオカミたちの本能などなど。科学に造詣が深い瀬名さんに、「ソロモンの指環」を通して、動物たちの声に耳をすますとっておきの方法を教えてもらう。

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第3回 太宰治 「走れメロス」

【放送時間】
2018年8月20日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ
【再放送】
2018年8月22日(水)午前5時30分~5時55分/Eテレ
2018年8月22日(水)午後0時00分~0時25分/Eテレ
※放送時間は変更される場合があります
【講師】
若松英輔(批評家)
【生徒役】
鈴木梨央
【朗読】
谷原章介(俳優)、小芝風花(俳優)
【語り】
小口貴子

教科書にも載っている名作文学「走れメロス」。友情をテーマにしたちょっとクサい物語と思うなかれ。実は、この物語の真の主人公は「王様」だというのが若松英輔さん。人殺しをものともしなかった王様だけが物語を通して心を大きく変えていくのだ。若松さんにならって、登場人物たちを自分の内面にある「働き」ととらえると、文学の面白さがまるで変わってくる。

アニメ職人たちの凄技

  • 第40回
  • 第41回
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第4回 「百人一首」

【放送時間】
2018年8月27日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ
【再放送】
2018年8月29日(水)午前5時30分~5時55分/Eテレ
2018年8月29日(水)午後0時00分~0時25分/Eテレ
※放送時間は変更される場合があります
【講師】
木ノ下裕一(「木ノ下歌舞伎」主宰)
【生徒役】
鈴木梨央
【朗読】
谷原章介(俳優)、小芝風花(俳優)
【語り】
小口貴子

珠玉の和歌を編んだベスト・アルバムともいえる「百人一首」。私たちとは関係ない古い歌と思うなかれ。これらの歌を現代の視点からとらえてみると、あら不思議。歌の一つひとつが、私たちの感情を映し出してくれる「鏡」になる。古典に精通した木ノ下さんならではの、「古典と友達になる方法」を伝授してもらう。

アニメ職人たちの凄技

  • 第42回
  • 第43回
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○NHKテレビテキスト「100分 de 名著」
『for ティーンズ』 2018年8月
2018年7月25日発売
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こぼれ話。

夏休みに10代の少年少女に本を読むきっかけを作ってあげられたら。

今回の「100分de名著 for ティーンズ」のシリーズは、そんな年来の思いをかなえる形で実現した企画です。「100分de名著」は、50代、60代、70代以上の視聴者のみなさんがたくさんみてくださっている番組。もちろんそうした方々も大切にしたいと思っていますが、私がプロデューサーに就任して以来、「若い世代の本離れ」をなんとか食い止めたいというのを自分の中の大きなミッションの一つとしてきました。

さまざまな工夫を行う中で、じわじわとですが、若い世代にもみてもらえるようになりました。そんな中で、ある大きな体験をすることになりました。個人的なことで恐縮ですが、昨年、計5回にわたって、批評家の若松英輔さんとともに、大学生に向けて名著に関するトークショーを行う機会をいただきました。直接、若い世代の皆さんと、名著に関する意見を交換する貴重な機会となりましたが、大学生のみなさんが、名著を読んでみたいという強い思いをもっていること、ただ、そのきっかけをつかむことに苦労していることなどが、肌感覚でわかりました。「若い世代の本離れ」とメディアでよく喧伝されますが、もしかしたらそれは私たち大人の怠慢なのではないかということを感じました。

また、その中で、若松さんが「走れメロス」についての読み解きをしてくれました。物語を自分とは関係のない外側の出来事ではなく、自分の「内界の出来事」として読むと、名著の見え方がまるで異なってくる……私自身も意識せずに他の作品では行っていた読み方をあらためて教示され、目から鱗が落ちるような体験でした。それは、若松さんも番組で語られていましたが、「何を読むのか」ではなく、「読むとは何か」ということへの問いかけでした。学生の皆さんも大いに感銘を受けていました。

若い世代向けに、このような「読むとは何か」ということを問いかけるようなシリーズが企画できたら。このトークショーでの奥深い体験が、今回の企画の発端になったのです。

10代に出会ってほしい名著ということで、世界文学と日本文学の定番の名作、普段は古文の授業でしか出会うことのない古典、自然観察・生き物観察などの機会に巡りあいやすい夏休みに読んで楽しい科学入門……といった形でラインナップが決まっていきました。

自分の人生と重ねあわせるように「星の王子さま」を読み解いてくれたヤマザキマリさん、まるで歳の離れた弟をやさしく科学の世界へと導くように「ソロモンの指環」を語ってくれた瀬名秀明さん、「主人公」とは何かという目の覚めるような視点を提示しながら「走れメロス」を紐解いてくれた若松英輔さん、若い世代にも共感を呼ぶような斬新な現代語訳をしてもらいながら、「百人一首」を通じて古典と友達になる方法を伝授しれくれた木ノ下裕一さん。いつものような、その道一本の専門家ではありませんが、そのことで逆に、若い世代にとって近しい先輩のような語りがしていただけたらというのも狙いの一つでした。みなさん、まさにその希望を100パーセント以上、かなえてくれました。

そして、なんと言っても縁の下の力持ちは、このシリーズ限定で司会を引き受けてくださった齋藤孝さんと、生徒役の鈴木福さん、鈴木梨央さんです。齋藤さんは、たぶん、ご自分でもこれらすべての名著を語りつくすことができるくらいの視点をおもちなはずなのに、あえてご自分の意見は最低限におさえ、講師と生徒役をつなく触媒役に徹してくれました。また、生徒役の二人は、自分の身近な経験につないでくれたり、全く臆することなく素朴な質問を投げかけてくれたりして、視聴者代表ともいえる「生徒役」を見事に果たしてくれました。この三人にも本当に助けられました。

いつもと一味違った「100分de名著」の夏休みスペシャル、皆さんは、いかがでしたでしょうか?また機会がありましたら、ぜひちょっと視点を変えた、今回のようなシリーズにもチャレンジしてみたいと思っています。

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