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沼田 「こんにゃく」のユニーク商品で新たな魅力を発信

  • 2022年11月14日

「ほっとぐんま630」でお伝えしている「菅原が行く、中谷が行く」。今回、中谷が注目したのが群馬県の名産の1つ、「こんにゃく」です。生産量は全国のおよそ9割以上を占めていていまが収穫の旬を迎えています。こうした中、「こんにゃく」の魅力にはまり、ユニークなこんにゃくを提案する農家を取材しました。
                       (前橋放送局キャスター 中谷実夏/2022年11月取材)

沼田市のこんにゃく農家、遠藤春奈さんです。
神奈川県出身の遠藤さん。17年前、夫の故郷である沼田市に移住しました。
 

遠藤春奈さん

「ここの工房は夫のおじさんがやっていた工房だが、手作りのこんにゃくはもっちりと柔らかくて味しみが良くて、今まで食べていたものとまったく違うような物でした。この感動をいろいろな人に知ってもらいたいと思った」

画像提供:遠藤春奈さん

こんにゃくの魅力にはまり、夫の親戚から農地と工房を譲ってもらい、こんにゃく農家になった遠藤さん。現在は、主に夫の周さんが栽培や収穫を、春奈さんが加工や商品開発に携わっています。

画像提供:遠藤春奈さん

これまで遠藤さんはさまざまな商品を開発してきました。

こちらは群馬の特産「桑の葉」を混ぜたこんにゃくです。

さらには県内産の果物を使ったデザートとして食べられるこんにゃくも。

遠藤さんが商品開発でこだわっていることの1つが「ぱっと目をひく、ワクワク感」

遠藤春奈さん

「インスタグラムとかに載せてくれる方は多いですね。お歳暮とかお中元とか、贈り物として使ってもらえるようになった」

なかでも試作に1年半かけてこだわり抜いたのはこちらの「てんぐの玉手箱」という商品。
いちごやみかんなど4種類の果物を混ぜたこんにゃくゼリーです。

見た目のかわいらしさだけでなく、こんな特徴も。

遠藤春奈さん

「果物の農家さんと知り合ううちに、実は食べられなくて処分してしまっている果物があることを知った」

地域のフードロス解消のため、商品に使われる果物はすべて傷があるなどの理由で廃棄予定のもの。

香料や甘味料を使わないため、多くの果物を使います。完成品を試食させてもらいました。

「付属の竹串を使って割ります。食べるまでの過程も楽しいですね。ぷるっぷるで今まで食べてきたこんにゃくよりも柔らかくて、もちもちとしています。そして、りんごの果汁のおいしさが詰まっていてとてもジューシーです」

さらに、工房の従業員は全員が女性です。遠藤さんはこんにゃくの業界で活躍できる女性が増えて、より魅力的な商品が誕生することを期待しています。
 

遠藤春奈さん

「パッケージや味も女性の意見を聞くことができ、とても助かっています」

遠藤春奈さん
「これからも日本だけでなく、世界中の人にこのすばらしい群馬の食文化を知ってもらえたらうれしいです。世界の食卓でこんにゃくが何かの料理に使われることが目標です」。

今回、取材を通じてこんにゃくの概念が大きく変わりました。遠藤さんが開発した商品は高崎駅の土産物店やインターネットからも購入できるということです。

  • 中谷実夏

    前橋放送局キャスター

    中谷実夏

    今年度からキャスター。夕方のニュース番組「ほっとぐんま630」を担当。群馬県に住むのは初めて。「楽しそう」、「気になる」場所に積極的に足を運ぶ

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