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佐藤千明さん(さとう・ちあき/当時17歳) 岩手県陸前高田市

高校の水泳部の練習に行っている際に津波に巻き込まれ、今も行方がわかっていません。

「こころフォト」ニュースリポート

  • 1月13日放送

    津波で失った娘に"振り袖"を

    (ニュースウオッチ9)

父親の健二(けんじ)さん(51)からのメッセージ

千明へ。
私たちの所に生まれてきてくれてありがとう。
男、女、男。三兄弟の真中。兄にベッタリ、弟に甘く、それでいて明るく元気な人見知りだったね。
親にはにくまれ口をたたき、お願い事の時にはしっかりおねだり。
だんだん大きくなってくるにつれ、母親に似てきて、私は妻と娘に同じように叱られることが多くなっていたのを思い出します。
女の子は、明るく元気であれば良い、いつまでも明るく、と思い、千明と命名したことは良かったと思います。
小中学校ではバレーボールでガンバってたね。
人見知りもだんだん良くなり、友だちも多くなっていったね。
私たちは千明のおかげで知らない土地や聞いた事もない会場へつれていってもらって、楽しませてもらいました。
高校に入ってバレーボール部ではなく水泳部に入る時に「私の足と背ではムリ」と言っていましたね。
その時には、もう将来、保育士になることを決めていて、ピアノの練習もしたいと言ってたもんな。
3年生の高校総体が終わったら、ピアノを始める予定だったのに・・・。
まだ千明は私たちの所には戻ってきてないけど、魂は上に昇ったよな。
水泳部の友人、地元の友人とともに上でも明るく元気でやってるか。
今年は成人式だぞ。晴着姿、見たかったなぁ。

私はまだ君をさがしてます。
これからもずっとさがします。
定年後は毎日さがします。
むかえに行くまで、まっててけろな。
父より。

NW9のリポートをご覧になった、千葉県八千代市の飯坂瑠里子(いいざか・るりこ)さんより

佐藤千明さんのご家族様へ
1月13日の放送を拝見してから、震災の話題をテレビで見るたび、千明さんの素敵な振袖姿を思い起こします。
千明さんご自身の出席がかなわなかった成人式に、参加されていたお父様の表情がいまも胸に迫ります。
千明さんは、本当にご家族に愛されていた娘さんなのだろうなと思いを馳せています。
私自身は、自分の母を一瞬の出来事で亡くした経験があります。
やはり災害であったため、私共家族のもとに帰ってきたのは数日後でした。
どんな姿でもいい、一刻も早く帰ってほしいというのは、家族として本当に切なる思いですので、
あの震災以降、まだ戻られない千明さんを思うご家族のお気持ちが、わずかかも知れませんが分かるつもりです。
遠く千葉から祈っています。
どうか千明さんが必ず戻ってきますように。

NW9のリポートをご覧になった、千明さんの小学6年生のときの
校長で岩手県奥州市の佐藤尚(さとう・ひさし)さんより

佐藤健二様。
NHKのニュースで陸前高田市の成人式の様子が報道され、小友小学校の卒業生と共に佐藤千明さんの振り袖姿の遺影が映し出され、胸が張り裂けるような思いで見つめていました。
大震災後の小友中学校の運動会でお父様とお逢いしたとき、「千明がまだ見つかっていない」と話されていました。
一刻も早く見つかることを願っていましたが、2年も過ぎてしまったのですね。
今は、お慰めする言葉もみつかりません。
ただただ、一刻も早く見つかることを神様に祈るばかりです。
写真は、千明さんが小学校6年生のころに陸上大会で入賞し、表彰状を誇らしげに持っている時のものです。
文化祭に出品した作品の写真も残っています。
3月の合同慰霊祭にはふたたび高田を訪ね、亡くなった小学校の卒業生のご冥福と千明さんが見つかることを祈りたいと思っております。

こころフォトのページをご覧になった、滋賀県大津市の国松輝聖(くにまつ・てるまさ)さんより

HPで拝見しました。
さぞかし自慢の娘さんだったんでしょうね。
心より、心より、御同情、心中を御察し致します。
頭の半分では現実を判ってはいても、残る頭の半分は現実を受容出来ない、受け入れたくないのですね。
最愛の息子を亡くした私も同様です。
純真・無垢な乳飲み子まで襲う天災には、神も仏も無いものかと憤りを感じます。
美しい娘さんです。
私の亡くなった息子に天上・天国で千明さんを見つけたら、デートを申し込めと言っておきます。
きっと振袖で振られるでしょうけど・・・。
我が息子は、私が言うのもおこがましいのですが、とても優しい奴で、ラグビー、スノボー、サッカー…スポーツマンで179cm、男っぽいハンサム、大阪府大卒でした。
私の場合は亡くして3ヶ月ですが、共に心を回復しましょう。
それが亡き子への供養(だと頭の半分では判っているのですが・・・)

NW9のリポートをご覧になった、福岡県の松元裕美さん(26)より

佐藤千明さんのご両親様へ。
私は福岡に住む26才の者です。
1月13日の千明さんの放送をたまたま目にし、素敵な千明さんの晴着姿にお父様のお手紙、涙がとても溢れてきました。
やっぱり哀しいけれど、でもご両親様の千明さんへの想いは素敵だなと思いました。
ブルーローズ(青い薔薇)の花言葉は、最初は人の手で青い薔薇が作り出せず、「不可能」とされていました。
しかし人の手で青い薔薇を作り出すことが出来、花言葉は「奇跡」や「夢叶う」とされました。
私も千明さんが、ご両親の元へ早く帰って来ることをココロから願っております。
画像ですが、ご両親様にブルーローズの画像を…。

NW9のリポートをご覧になった、高校の元英語教諭で長野県佐久市の高木肇彦(たかぎ・ただひこ)さん(66)より

千明さんへ。
大切なお嬢さんが平成23年3月の大震災で行方不明のままという悲しい状態のご両親・ご家族の皆様の悲しみと苦しみを深くお察し申し上げます。
千明さんがまだどこかに生きているというお気持ちとご希望が痛いほど伝わってきます。
予期せぬ理不尽な自然の猛威に怒りが治まらないのは当然のことです。
私も愛妻を平成22年9月23日に不慮の事故で亡くし、未だにどこかに生きていて、又会えるのではないかと思ってしまうほどです。
毎日忘れられません。
妻は当時56歳、生きていれば昨年の12月8日に60歳の還暦になっていたところです。
若年性認知症で10年近く入退院を繰り返した後、施設内で心肺停止になっていて発見が遅れたために亡くなりました。
最後のひと言も聞くことが出来なかったという事実は非常に重いものがあります。
どうか皆様いつまでも千明さんのことを大切に思い続けてあげて下さい。
それと同時に、皆様もお体を大事になされて、千明さんの分も幸せに長生きして下さい。
上手く思いが伝えられないことをどうかお許し下さい。

佐藤千明さんへのメッセージ・写真を募集しています。

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