菊池辰弥さんの一家。妻の琴美さんは長男の涼斗くんとともに海沿いにあった実家を訪れていた際に津波に巻き込まれました。
おかあさん、おにいちゃんへ
おかあさんいまかざねはべんきょしているよ おかあさんはいまなにしてるの
おにいちゃんいまなにしてるの
なつやすみのしゅくだいおわった
かざねは、こくごプリント、さんすうドリルおわったよ
かざねもがんばってるから、おにいちゃんもがんばってね。
おかあさん、おにいちゃん、そらからみててね かざねより
【長女の風音(かざね)ちゃんへ】
震災から3年、たくさんの方達に見守られ、支えられ、お兄ちゃんと同じ歳になれたね。
いっぱい悲しい想いしたけど風音の笑顔、成長していく姿で止まろうとしていた時間を進ませてくれたよ。ありがとう。
これから小学1年生、お兄ちゃんの分までと想いはあるけど風音は風音らしく一緒に成長していこうね。
お母さん、お兄ちゃん、お父さん、そして風音、4人でいた時間の事、まだ風音は小さかったから覚えていないかもしれない。
楽しかった事、嬉しかった事、4人一緒に過ごして来た事、全部風音に伝えられるようその時が来るまで大切にしておきます。
風音はまだ6歳だけどきっとわかっているはず。
目に見えてそばにいるのはお父さんだけど風音の中にはお母さんお兄ちゃんはずっと生き続けています。
1月に大きいばあちゃんもお母さんお兄ちゃんの所へ旅立ったけどきっと3人一緒に風音の事見守っているからね。
だから風音は何も心配しないで、色んな事にチャレンジして元気に頑張っている姿見せようね。
毎日1つでも笑顔になれるよう一緒に過ごして行こう。