幸雄さんと冨弥さんの親子。消防団員だった幸雄さんは、水門を閉めに行ったところ津波に襲われて亡くなりました。冨弥さんは、近所の避難所まで逃げようとして津波に巻き込まれて亡くなりました。
お父さん、おじいちゃん。
私は時々、お父さんとおじいちゃんが元気な姿が夢に出てきます。家族みんなで笑い合っている夢です。
どんな内容だったかは目が覚めると忘れてしまいます。だけど、元気な姿で家族みんなで笑っていることだけは覚えています。
震災から4年経ちますが、これが夢ではなく現実だといいのに・・・といつも思います。
私と一緒にテレビを見ながら、流行には敏感だったお父さん。
今でもテレビを見ながら、今流行っている物や旬な芸能人が出てくると、「お父さんにも教えてあげたいな~」と思います。
相撲が大好きだったおじいちゃん。
テレビでふとチャンネルを変えたときや、スポーツ番組で若手力士さんが映っていると「おじいちゃん、どんな反応するのだろう。
1回でもいいから両国国技館に連れて行きたかったなぁ~」と思います。
もっともっとお父さんとおじいちゃんと、やりたいこと、見たいこと、共有したいこと、たくさんあります。
だけどそれができない分、お母さんと一慶と、人生後悔しないように、やりたいように楽しく生きていこうと思います。
お母さんは毎日、“お父さんの分も!!”と言って頑張っています。
一慶は高校で野球を続けています。
私は大学3年になったけど、少し休みたいと思って休学しました。
だけどまた春からもう1度頑張って資格を取って、立派な看護師を目指そうと思います。
大丈夫、家族3人仲良くやっています。これからも3人とも元気で過ごせるように、どうかずっと見守っていてください。