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「匠」
Takumi

第22回 赤穂緞通

赤穂市で作られている手織りのじゅうたん「赤穂緞通(だんつう)」。
兵庫県の伝統的工芸品にも指定されています。
美しい柄や、なめらかな手触りなどが特徴です。

今回の匠は、この赤穂緞通を織り、自らデザインもされている赤穂緞通作家の根耒節子(ねごろせつこ)さんです。

江戸末期に考案され、赤穂市で作られ続けてきた赤穂緞通ですが、その生産は一度、途絶えかけました。
今では根耒さんなど20人以上が技を受け継ぎ、織り手として活動しています。

赤穂緞通の特徴の一つ、なめらかな手触りを実現する匠の技が、「摘み」。
はさみで、表面の糸を切りそろえていく作業です。
ただ単に切りそろえるのではなく、色の境目を際立たせるように切っていき、模様の立体感も表現します。

一畳分の大きさを織るのに半年から1年かかるという赤穂緞通。
その匠の技と、緞通の美しさをご覧ください。

左から 根耒節子さん、松山秀行〈ディレクター〉(窓の外)、萩原美紗〈音声・照明〉、本多由樹〈音声・照明〉、遠藤夏帆〈筆者・撮影〉
(窓を開けた工房内で撮影しました)