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2023年度 第6回
視聴者のみなさまと語る会(徳島)開催報告書
(2023年12月16日(土)開催)

 

<名称>

視聴者のみなさまと語る会(徳島)

 

<日時>

2023年12月16日(土)午後1時〜2時45分

 

<実施方法>

参集方式

 

<出席者>

〔参 加 者〕

徳島県にお住まいのみなさまを対象に48人が参加

〔経営委員〕

村田 晃嗣 委員長職務代行者(同志社大学法学部教授)

 

堰八 義博 委員((株)北海道銀行特別顧問)

〔執 行 部〕

中嶋 太一 理事

 

寺田 健二 理事・技師長

 

長野 和佳子 徳島放送局局長

〔 司 会 〕

吉岡 大輔 アナウンサー

 

<実施概要>

 冒頭、経営委員から協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について説明し、「NHKの放送や経営全般、NHKプラスなどのインターネットサービスについて」「地域放送・サービスについて」をテーマに意見や提言を募った。

 

 ミーティング終了後、「ギネス世界記録!放送65年『きょうの料理』の舞台裏」と題して、安藤佳祐アナウンサーによる講演会を開催した。

 

<内容詳細>

(司会)
 経営委員から、NHKや経営委員会の役割などについて簡単にご説明します。

 

 

◆協会の基本方針・重要事項の説明

(村田委員長職務代行者)
 経営委員会の役割・概要について簡単にご説明をしたいと思います。私どもNHKの経営委員は、国会の同意を得て、内閣総理大臣から任命されています。経営委員会は、さまざまな分野や地域から選ばれた12人の委員で構成されています。例えば、私は関西ですし、堰八委員は北海道から来ています。
 経営委員会では、3か年の中期経営計画や予算・事業計画など、経営の重要な事項について議決をするほか、会長や副会長、理事の皆さんらが決められた方針に沿ってNHKの運営ができているかどうかを監督しています。また、NHKの会長を任命するのも私ども経営委員会の重要な役割になっています。
 私たち経営委員は、NHKの経営にあたって、視聴者のご意見を踏まえて、適切な判断や検討を行うことが求められています。そこで、今回のような「視聴者のみなさまと語る会」を毎年6回以上開催しています。コロナ禍にはこのような対面で実施できませんでしたので、オンラインでの開催も行いました。
 NHKの役割の一つは、災害や新型コロナウイルスなどから命や暮らしを守る「安全・安心」に関する情報を皆さんにお届けすることです。
 また、“NHKだからできる放送”に力を注ぎ、多様で質の高い番組や情報をお届けしたいと思っています。
 受信料についてですが、NHKが受信料で運営されていることは、ご存じの方が多いと思います。
 NHKは、税金で成り立っている国営放送ではありません。
 受信料で成り立っている公共放送です。
 特定の利益や意向に左右されない、公正で質の高い番組をつくり、視聴率にとらわれずに社会に必要な教育・福祉番組などをお届けできるのは、受信料によって財政面での自主性が保障されているからです。
 インターネットについてです。NHKの「インターネットを活用した取り組み」についてご紹介します。放送を中心としながら、インターネットを活用して、公共性の高いコンテンツや情報を「いつでも、どこでも」受け取れる環境を整え、視聴の機会を増やすことは、重要な取り組みであると私どもは考えています。
 その取り組みのひとつが、スマートフォンやタブレットなどで番組をご覧いただけるNHKプラスです。ご活用いただいている方もいるかと思います。「NHKプラス」には、総合テレビとEテレの番組を、インターネットで放送と同時に配信する「常時同時配信」と、それらの番組を1週間程度いつでも見ることができる「見逃し番組配信」の2種類のサービスがあります。NHKと受信契約をしている方と、その方と生計を同じくしている方は、追加のご負担なくご利用いただける仕組みになっています。また、去年からテレビ向けのアプリサービスが始まり、テレビの大きな画面で見逃し番組配信をお楽しみいただけるようになっています。
 続いて、「NHK経営計画」についてです。この計画は、2021年度から3か年のNHKの具体的な経営目標や重点方針を掲げています。2021年、2022年、そしてこの2023年度末までです。経営委員会で視聴者の皆さまから広くご意見を募集し、議論し、議決しました。
 NHKは、公共メディアとして、皆さまの信頼に応え、合理的なコストでの運営に努めます。経営資源を多様で質の高いコンテンツに集中をさせて、正確で、公平公正で、豊かな放送・サービスを、いつでもどこでも最適な媒体を通じてお届けし続ける、「新しいNHKらしさの追求」を進めています。
 そのために、経費を削減する一方で、「安全・安心を支える」、「新時代へのチャレンジ」、「あまねく伝える」、「社会への貢献」、「人事制度改革」の、5つの項目に重点的に取り組み、スリムで強靭な「新しいNHK」を目指しているところです。
 ことし1月には経営計画の修正を行い、「5つの重点項目」については、「安全・安心を支える」、「あまねく伝える」の内容を強化することにしました。
 また、衛星波は、今月からBS1、BSプレミアムの2波を1波に削減して、「NHK BS」に、また、BS4Kは、「NHK BSプレミアム4K」として、新しく生まれ変わりました。視聴者の皆さまがBS1とBSプレミアムでお楽しみいただいていた番組の多くは、引き続きご覧いただけるようになっています。4Kは、見応えたっぷりな特集番組や超高精細映像ドラマなど、プレミアムなラインナップをお届けしています。
 受信料についてですが、ことし10月から、地上契約、衛星契約とも1割値下げしました。また、きょうも学生の方々にたくさんお越しいただいているようですが、学生対象とする免除を拡大しまして、親元などから離れて暮らしている学生には、原則としてこの受信料を免除としました。
 また、来年2024年度からの次の3か年の中期経営計画については、約1か月にわたり、皆さまからさまざまなご意見をいただきました。本日、皆さまからいただく貴重なご意見も、今後の経営委員会の活動の参考にさせていただきたいと思います。どうぞ忌憚のないご意見をよろしくお願いします。
 私からの説明は以上です。

(司会)
 きょうは大きく2つのテーマについて、皆さまからご意見を伺っていきたいと思っています。テーマその1は、「放送・インターネット・イベントなどのサービス、経営全般などについて」です。NHKのニュースや番組、NHKプラス、その他インターネットサービス、受信料、その他NHKへの意見や要望などについてです。そして、2つ目のテーマ、「地域放送・サービスについて」は、後半でお伺いします。
 では、まず1つ目のテーマからまいります。「放送・インターネット・イベントなどのサービス、経営全般などについて」です。いかがでしょうか。

【参加者】
 新型コロナウイルスの報道についてお聞きします。2020年から、5類になる2023年5月までの新型コロナウイルス報道は適切であったかどうか、局内で検証したり、将来、同じような状況になった場合のマニュアルづくりなどはされているのでしょうか。一部BPOで放送倫理違反があったと公表された「ニュースウオッチ9」についても再発防止のための取り組みなど、教えていただきたいです。個人的には、新型コロナウイルスが始まったころからNHK、特に徳島放送局のニュースや番組を見ることが増えました。地域に密着した情報を発信していましたし、不安をあおるようなこともありませんでした。自然災害時も含めて、NHKの地域局の重要性を再確認しました。これからもよろしくお願いします。

【参加者】
 私が伝えたいことは、夕方6時台に放送されることが多い首相の記者会見の生中継の放送は不要だと考えます。生中継する必要はありますか。私は、いつも食事時なので、こちらの地元の「とく6徳島」を見ながら食事をしていますが、記者会見放送のあるときは、テレビを消すか他局番組を見ています。会見放送は予定時間をオーバーすることも当たり前で、その「とく6徳島」の放送時間が短くなると、本当にいつもどおりの放送をしてほしいという気持ちになります。同じこういった放送をするならば、7時や9時台のニュース番組で抜粋して放送すればよくないですか。せっかくこの時間は、地元に密着した放送を見る貴重な時間なので潰されたくないと思います。

【参加者】
 私も、今おっしゃった方と同じことを思っていました。この前、3日ほど前も岸田総理の会見が6時からあって、「とく6徳島」がだいぶカットされました。以前からも何回かありました。あのようなことをされると本当にがっかりです。7時から全国ニュースなどがあるのですから、そのときにやればよいと思います。岸田総理も地方重視というようなことをおっしゃっていますから、「とく6徳島」の地域のニュースはとても大事です。これを絶対カットしないようにお願いしたいと思います。
 これが1つと、NHKの番組はいろいろありますが、特に連続テレビ小説、大河ドラマ、紅白歌合戦、これらは国民的番組といってもよい番組だと思います。私の人生はこの3つの番組とともにあると言えます。昭和41年の「おはなはん」以来、もう57年前でしょうか、中学生ぐらいのときでしたが、それ以来この3つをずっと見ています。そして、思い出深いのが昭和55年、私が就職した年に「なっちゃんの写真館」という徳島舞台の番組がありました。翌年の紅白歌合戦で、北島三郎さんと森昌子さんがトリを取って「風雪ながれ旅」で紙吹雪が舞ったのも印象深いです。それから、昭和58年には「おしん」と「徳川家康」、今も「どうする家康」をやっていますが、滝田栄さんが家康をやっていて、ちょうどそのころ、徳島では池田高校が夏春連覇した思い出があります。そして、2001年になって「ちゅらさん」や、今再放送をやっています「さくら」、そして、ことしの「らんまん」や「どうする家康」、今は「ブギウギ」ですが、ことしは個人的によいことがあったので、このドラマも特によかったし、最高な年だと思っています。
 DVDをNHKエンタープライズなどから購入して、よく見ていますし、録画もほとんどして、個人的には満足していますが、それを皆さん、どなたかと語り合う会がほしいです。語り合う会について、NHKの東京のほうに聞きましたが、そのようなイベントはありません、という回答でした。今の番組についてのファンミーティングはありますが、私は50年も昔から見ていますから、昔のドラマから一緒にいろいろなことを好きな人と一緒に語り合う機会がぜひほしいと、東京のほうにも言いました。ぜひこのような機会、場を設けてください。これは強くお願いしたいことです。そのようなことを常々思っています。ぜひともご検討していただいて、実現できたら本当にうれしいです。全国どこでも行きますので、今あるのでしたらすぐにでも、どこでも、東京でも北海道でも行きますので、そのような機会を、できたら徳島で、この中の方にもいると思いますが、そのような方と話し合う機会と場をつくってほしいということです。
 もう一つ、これは徳島放送局の局長さんに言ったらよいでしょうか。去年やっていましたメッセージコーナーをまた復活してください。あれは好きでした。去年、私も出しましたが、テレビを部屋に3台ぐらい置いて、連続テレビ小説、大河ドラマ、DVDなどを見ています、ということを送りました。これは私だけということでうれしかったです。
 NHKの番組は以前からですが、これからも楽しみに、人生の友達みたいなものですから期待していますので、よろしくお願いします。

(司会)
 NHKの番組を人生の友とまで言っていただいて、本当にありがとうございます。
 今、ご意見をお伺いしたお三方の話を少しまとめさせていただきます。まず、新型コロナウイルスの報道について適切だったかどうか、それは局内での検討などが行われているのか、それから、「ニュースウオッチ9」問題を受けての対応などについてのご質問がありました。それから、お二人目、夕方6時台の首相会見を生中継するのは不要なのではないか、そのあとの7時台、9時台の放送で取りあげればよいのではないかというご意見でした。そして、最後ですが、同様に首相会見についてのご意見と、朝の連続テレビ小説や紅白歌合戦や大河ドラマなどについて語り合える場がぜひほしい、「とく6徳島」でメッセージコーナーも作れないかというお話でした。
 それでは、それぞれについて登壇者の皆さま、いかがでしょうか。では、中嶋理事、お願いします。

(中嶋理事)
 いろいろとご意見、本当にありがとうございます。
 まず、お一人目の方がおっしゃった新型コロナウイルスの関係です。皆さんの暮らしも新型コロナウイルスでだいぶ変わったと思いますが、われわれも初めての経験でしたので、一つひとつ悩みながら番組・ニュースの制作を進めました。ニュース番組、あるいは報道番組、いろいろな形でお届けはしましたが、例えば、ドラマの撮影が一定期間できなくなったり、スタジオの中でもアナウンサーとアナウンサーの間に仕切りを設けてやったりと、本当に悩みながらやりましたので、うまくいった部分とそうではなかった部分ときっとあると思います。ぜひ、ご意見があったらまた聞かせていただきたいですし、現在進行中でもありますので、常に見直すべきところは改善しながら進めているところです。
 「ニュースウオッチ9」の問題についてご意見をいただきましたが、大変申し訳ないと思っています。新型コロナウイルスワクチンを接種後に亡くなった方のご遺族を新型コロナウイルスで亡くなった方のご遺族と受け取れるような内容の放送を流してしまいました。BPOからも指摘を受けて、現在、再発防止策を進めています。1つは、放送は取材し、制作し、それから放送するまでの間にさまざまな段階がありますが、それぞれの段階できちんとチェックをして間違いがないかを改めていく仕組みをこれまで以上に導入しています。もう一つは、およそ1分間の短い動画の中でご遺族を3人ご紹介したのですが、人が亡くなるという極めて重要なことの伝え方として問題があったと考えています。ジャーナリズムとしての根源的な問題でもあるので、ジャーナリストの育成など、初心に返って今やり直しているところです。
 それから、お二人目の夕方6時台の話です。地域の放送と、東京で出す放送をどのようにやっていくのかは、常々悩みながらやっているところです。総理大臣の生の記者会見など、重要な案件についてはできるだけ早く、正確な情報を流すということがわれわれの使命だと思ってやっています。ご指摘の会見については、今、視聴者の皆さんにとっても政治資金の問題はいちばん関心が高い問題だと思いますので、それについて総理大臣がどのようなことを話すのか、重要な問題ではあったかと思います。ただ、おっしゃったとおり、地域の放送を大事にしなければいけないのは本当にそのとおりです。いただいたご意見をきちんと受けとめて、地域の放送とのバランスをどうしていくのかということについては、また考えていきたいと思います。
 3人目の方は、NHKの「紅白歌合戦」と、大河ドラマと、朝の連続テレビ小説を愛している、人生とともにあると言っていただいて本当にありがとうございます。確かにおっしゃるとおり、今も徳川家康については、いろいろな地域でファンミーティングをやったりしていますが、かつての番組を振り返って話し合う場がないというお話でした。NHKの番組を愛してくださる方は本当に大切ですのでご意見を賜りました。
 徳島放送局から何かあればお願いします。

(長野徳島放送局局長)
 「とく6徳島」を皆さまご覧いただいていて、支持していただいているということが分かり、大変うれしく思います。より一層、地域の情報を細やかにお伝えしていきたいと思っています。
 今、中嶋理事からあったように、皆さんにお伝えすべきことの重要度もそのつどきちんと検討しながら出していきたいと思っています。
 メッセージコーナーのご意見、ありがとうございます。いろいろな方から寄せていただいたお便りを「とく6徳島」の中でご紹介してきました。今年度は、昨年度と少しやり方を変えて、コーナーによっては皆さまからの情報をお待ちしていますということで、コーナーに即した形でのお便りを募集したりしています。ぜひ、そちらのほうにもご応募いただければと思います。ありがとうございます。

(村田委員長職務代行者)
 池田高校が甲子園で優勝したお話が出て、懐かしく思いました。蔦監督は、同志社大学のOBでしたので、大変懐かしくお話を伺いました。
 いろいろな貴重なご意見いただいて、首相の記者会見のことですが、確かにそれぞれの地元の番組を楽しみにされている、特に6時台は皆さんがいちばんテレビをご覧になっているときに、番組が飛んでしまうのは大変残念なことだと思います。ただ、他方で、行政府の長である内閣総理大臣が国民の皆さんに直接何かを伝えたいというときに、そのメッセージをできるだけ正確に伝えるのも公共放送としての仕事だと思います。確かに、そのあとの7時や9時のニュースなどで大事なところを報道することはもちろんやっていますが、一度、総理大臣のメッセージをそのまま全部伝える機会がどこかで必要だということも同時にあって、皆さんの関心、ニーズと、それから政治が有権者の皆さんにメッセージを伝えるときにそれを伝達する役割のバランスをどう取っていくかだと思います。

(司会)
 それでは、再び意見や質問がある方はお願いします。

【参加者】
 大学1年生です。NHKや他局でも、スポーツ番組などが結構放送されていて、最近では、WBCや、ワールドカップ、バスケットボールなど、いろいろなスポーツが話題になっている中で、NHKは中継とか録画で、他局ができないような放送もしています。高校生からテニスをしていますが、去年まではテニスの中継も結構していましたが、ことしは放送が少なくなっていると感じます。テニスだけではないと思いますが、テニス人口は少ないので、新しくテニスに興味を持ってもらうためにもテニスの放送など、ほかもそうですが、もっと増やしてほしいです。あと、何でテニスの番組がなくなってしまったのかをご説明いただきたいです。

【参加者】
 私も「とく6徳島」の大ファンです。メッセージテーマはぜひとも復活を強く熱望します。
 それと、首相の会見ですが、ひとつ提案したいことがあります。サブチャンネルを使えば両方見ることができるのではないでしょうか。これはぜひとも提案します。
 これが最後です。徳島マラソン、NHKでもゴール中継をやってくれたらうれしいと思います。地元民放とコラボしてもよいと思いますし、NHKも徳島マラソンの生中継をやってくれるよう要望します。

【参加者】
 NHKプラスの配信期間について、今は1週間見逃し配信ですが、これを1週間ではなく、可能であれば2週間とか、もう少し延ばしていただけないかと思います。日々忙しく過ごされている方もいらっしゃいますし、私もこの番組を見たかったといって、もう放送配信ぎりぎりで見たり、やはり見逃してしまった番組もあります。DVDや録画もできますが、録画しても見られないこともありますし、NHKプラスで見ていることが多いです。それはやはりスマホやタブレットから直接見られるからなのですが、そういったぎりぎりで見ることもあるので、2週間あれば少し多忙な日々が続いていても、まだ少し間に合うかなと気持ちも余裕があるのでもっと今まで見逃していた番組がもう少し見られる期間というか、時間が増えたらと思います。きょう、この機会にそれもお伝えしたくて意見させていただきました。

(司会)
 ありがとうございます。では、ここで一度まとめさせていただきます。
 まず、大学生の方からいただいたもので、NHKはメジャーなスポーツ、野球やサッカーなどだけではなくて、ほかのさまざまなスポーツの放送もやっていた、特にご自身がされていたテニスの放送を楽しみにご覧いただいていたということでありがとうございます。そのテニスの放送が少し減ってしまったのではないか、ほかのスポーツも含めていろいろなスポーツの放送をこれからも続けてほしいというご要望でした。
 そして、お二人目、メッセージコーナーや首相会見の話がありました。首相会見については、サブチャンネルを使う方法で解決できるのではないかというご意見でした。あと、徳島マラソンの中継をできないかというご要望もありました。
 そして、NHKプラスの配信の期間を少し延ばせないかというご要望でした。
 登壇者の皆さん、いかがでしょうか。

(中嶋理事)
 まず、スポーツについてのご意見、ありがとうございます。NHKにとってもスポーツは非常に大事なジャンルだと思っています。特にNHKの場合は、メジャーなスポーツだけではなくて、地域に根差したスポーツなど、なかなか商業放送ではできないようなことも含めてやっていくのがNHKのスポーツの役割だということで、日々考えながらやっているところです。もう一つは、世の中で暗い話題が結構多いので、きのうの大谷翔平選手の入団会見を見た方はたくさんいらっしゃると思いますやはりスポーツはみんなを明るくする、そのような意味で大事なコンテンツだと思っています。
 ただ、一方で、世界中で課題になっているのは、スポーツを放送するときは権料を払わなければいけないのですが、特に海外スポーツを中心にその金額が上がっています。テニスも含めて、全体像の中でどのようなスポーツをどのような順番でやるのかを考えながら進めています。
 テニスのファンがたくさんいることもそうですし、先日NHKが放送した女子サッカーのなでしこジャパンの試合では、選手たちが試合前の会見で、「NHKが放送してくれることになった」と喜んでくださっていたし、地域でサッカーをやっている視聴者の女の子たちから「○○選手みたいになりたい」といった声が広がっていたのは、われわれはとてもうれしく感じました。テニスも含めてスポーツ全体をどう放送していくのかを考えていきたいと思います。
 お二人目のサブチャンネルについて、先ほどのお話のつながりだと思いますが、きょうはそのようなご意見をいろいろと伺ったので、地域放送とのバランスをどうやって取って、どのような形で伝えていくのがベストなのかを考えさせていただければと思います。
 NHKプラスの見逃し配信については、ストックコンテンツをネット配信する民間企業が競争する中で、受信料で成り立つNHKが自分の考えだけでその期間を延ばすことは簡単ではありません。例えば、BBCも同じようなサービスをイギリスでやっていますが、当初1週間だった見逃し期間を1か月に延ばすのに何年もかかって、イギリスの民間企業への影響も検討されたうえでようやく見逃しの期間を延長したと聞いています。そのようなニーズがあることはよく分かりましたし、NHKの番組を非常にご覧になっていただいていると思いました。ありがとうございます。

(司会)
 徳島マラソンについてはよろしいですか。

(長野徳島放送局局長)
 そうですね、徳島マラソンのご意見、ありがとうございます。
 ゴール部分だけの生中継ということで、とても斬新なアイデアですてきだと思いました。一方で、やはりマラソンでゴール部分だけの生中継は難しいかと思うこともあり、あの距離を生中継するとなると、相当な技術的な部分やスタッフも必要となります。すぐにはできませんが、毎年ニュースではゴール箇所で撮影をさせていただいて、もちろん全部ではないのですが、一部皆さんの頑張りをお伝えしています。また、今後の課題として検討させてください。ありがとうございます。

【参加者】
 今、海外ドラマが非常に楽しみで、「DOC あすへのカルテ」を見ていますが、どうしてもNHKは韓ドラが多く、今も「御史とジョイ」をやっていると思いますが、もう少しほかの国の番組など、放送を満遍なく流してほしいと思います。

【参加者】
 私も大河ドラマが始まったころ、小学生、中学生ぐらいのころからずっと楽しみに見てきて、歴史はそれで勉強したように思っています。
 「沁みる夜汽車」や「世界ふれあい街歩き」など、そういうBS番組も大好きです。新型コロナウイルスなどで出かけられなくなってから、その「沁みる夜汽車」のメッセージなどを見てとても癒されています。これからもぜひ放送をよろしくお願いします。
 大河ドラマについてですが、最近見なくなりました。「篤姫」の4Kなど、今度また地上波でも再放送してくれるようになってとてもうれしいのですが、この時代にこのようなことばづかいや所作はないだろうといった時代考証に、何か私の中で違和感があります。私が年をとってきたせいかも分からないのですが、もう少し時代に即した、それが正確かどうかは分からないのですが、昔のような堅いというか、武士の時代に沿ったような大河ドラマが見たいという思いがあり、少し今違和感を抱いています。
 ほかのテレビ局でも時代劇などがなくなって、NHKのほかの時代劇番組もありますが、それを見る子どもたちは少ないかも分からないのですが、いろいろな日本の歴史や文化を知るうえでもそのようなものがあるとありがたいと思う気持ちを持っていました。でも、皆さん、好みがあるでしょうからこれは私の問題なのですが、来年の「光る君へ」はとても楽しみにしています。

【参加者】
 以前やっていた「ためしてガッテン」などの科学番組が終わってしまって、そのあと、何かあるのかと思っていましたが、実験などの科学でいろいろ楽しむ番組が最近少し減っていると思っています。子どものころは「レンズはさぐる」で早野凡平さんなどがいろいろな物を作ったり、そのような楽しみを教えていた番組があったのですが、そのような番組が最近、NHKではなくなって、とても残念に思っています。

(司会)
 ありがとうございます。では、ここで一度まとめさせていただきます。
 まず、海外ドラマを楽しみにしてくださっているということで、ありがとうございます。韓国以外のドラマももっと見たいというご要望でした。
 そして、最近、大河ドラマを見なくなってきたということで、われわれも一生懸命やっていますので、またぜひ見ていただければと思いますが、大河ドラマの時代考証について少し疑問に思うというお話でした。
 そして、「ためしてガッテン」などの科学系の番組が減ってきているのではないかというご意見でした。
 これについては、登壇者の皆さま、いかがでしょうか。

(中嶋理事)
 海外のどこの国のドラマをご覧になりたいですか。

【参加者】
 トルコなどです。

(中嶋理事)
 今、海外市場で隆盛を誇っているのは韓国とトルコだと聞いています。トルコの番組は非常に各国で見られており、おっしゃることはよく分かりました。確かに韓国ドラマが非常に視聴者の皆さんから人気があるので、どうしてもそのようなものを流すことは多いと思いますが、ご意見をいただいたことについては持ち帰らせていただきたいと思います。
 あと、NHKとしては、これから日本の皆さんにももちろん当然のことながら満足していただきたいのですが、日本国内でつくっているコンテンツをぜひ海外の人たちにも見ていただいて、日本の文化を海外に広めていきたいという思いもあります。海外の放送局と共同で制作することにもこれからいろいろと挑戦していきたいと思っていますので、今いただいたご意見はそのようなことにも考えていけたらと思います。
 それから、過去の大河ではどれがいちばんよかったですか。

【参加者】
 「義経」や「武田信玄」や「黄金の日日」です。

(中嶋理事)
 時代考証について、一つは今回の「どうする家康」もそうですが、最近、歴史研究の中で新説がいろいろと出てきて、それに沿った形にしているので、昔のドラマとはシナリオや流れが違ったりすることはきっとあると思います。ただ、一方で、今おっしゃったのは所作や、恐らくことばづかいなど、そのようなことではないかと思います。これについては、いろいろな世代の方たちにNHKのドラマを見ていただきたいという制作者の思いも反映している部分が多分にあると思いますが、同じようなご意見をお持ちの方もたくさんいらっしゃると思いますので、そのこともやはりいろいろな思いを巡らしながら、どのようなときはどうしたらよいだろうと一つ一つ丁寧にやっていくしかないかと思います。
 いただいたご意見はきちんと持ち帰って、大河ドラマをつくっているスタッフにお伝えしたいと思います。村田代行は何かありませんか。

(村田委員長職務代行者)
 私も大河ドラマは大好きで、今の「どうする家康」もずっと見ていますが、確かに今、中嶋理事が言われたように、いろいろとかつてそうだと思われていたことが今は違って、鎌倉幕府も子どものときは「いい国つくろう鎌倉幕府」と教えられましたが、今はもう違うという話ですから変わってきていることもあります。それから、今ドラマに出られている俳優さんたちが、昔の時代劇の役者さんとは趣が違うというようなものもあるのでしょうが、お名前が出たような昔の大河ドラマは大好きで見ておりましたのでお気持ちは非常によく分かります。
 それから、海外ドラマについても、昔は「刑事コロンボ」のマニアックなファンでしたので、いかにNHKの海外ドラマが私たちに大きな文化的影響を与えているかというのがよく分かりました。

(中嶋理事)
 「ためしてガッテン」については、本当に人気のある番組でしたので、そのあと、「あしたが変わるトリセツショー」など、新しい番組に挑戦していますが、おっしゃるとおり、確かに子どもと一緒に見られるようなものを作ったり、考えたりするような番組もとてもよいと思います。そのあたりは、たぶん、NHKがよいと思ってもらえる分野だと思いますし、公共放送、公共メディアでないとできない分野だと思います。
 2025年にNHKは放送100年を迎えます。そのときにこれまでやってきたことをせき止めながら、新しい時代にNHKがさらに必要と思ってもらえるためにはどうしたらよいのだろうということを、今、現場でいろいろと考えていますので、伺ったご意見も伝えたいと思いますし、われわれも一緒になって考えていきたいと思います。

(司会)
 ここまで1つ目のテーマ、「放送・インターネット・イベントなどのサービス、経営全般などについて」のご意見を伺ってきました。経営委員のお二人はどのような感想をお持ちになったか聞きたいと思います。
 村田代行、いかがでしょうか。

(村田委員長職務代行者)
 本当にいろいろなご意見を出していただいてありがとうございます。特に徳島放送局の番組について、皆さんが本当に愛していらっしゃるということがよく分かりまして、NHKというテレビ局、公共放送はこうやって地元の方々に支えられているし、地元の方々とともにこれからも成長していかなければならないということが改めて再確認できました。

(司会)
 では、堰八委員、お願いします。

(堰八委員)
 私も全く同じで、皆さんが地元のこの徳島放送局から流れている放送、あるいは全国放送、NHKをたくさん見ていただいているということで、お詳しいのにびっくりしましたし、それだけNHKを愛してくださっているということで、本当に心から感謝申し上げたいと思います。

(司会)
 それでは、2つ目のテーマにまいりたいと思います。「地域放送・サービスについて」のご意見を伺っていきたいと思います。
 まず、徳島放送局で行っている地域放送やサービスについて、長野局長から簡単にご紹介したいと思います。

(長野徳島放送局局長)
 NHK徳島放送局は、1933年7月に開局しました。今のこの場所ではなく、助任川の反対側の川沿いに小さな会館があったご記憶はありますでしょうか。そちらで始めて、ことしでちょうど90年になります。こちらの今の場所の建物に変わったのは2006年の秋で、ちょうど17年前になります。そして、ことし開局90年を迎えました。
 こちらのポスターをご覧いただいたことはありますでしょうか。多くの方が見てくださっているとのことで、ありがとうございます。平日の夕方6時10分から7時までの50分間、毎日「とく6徳島」ということで、ニュースや生活に密着した情報をお送りしています。
 コーナーの一部をご紹介していきます。「いま、いけます?」は、メインのキャスターの藤原アナウンサーが県内各地を回り、活躍されている方や取り組みをご紹介しています。徳島では、大丈夫という意味で「いけます」ということばをよく使われていまして、大変力強くて前向きですので、その「いけます」と「行く」というゴーという意味合いを引っかけてこのコーナーにしました。「とく6スポーツ」は、主に週末にアマチュア、プロ問わず、スポーツの試合等が行われますので、毎週月曜日にそうした週末の結果をまとめてスポーツを放送しています。また、気象予報だけではとどまらず、乾燥対策ですなど、お天気にまつわる豆知識もお送りしています。
 次に、「とく6徳島」以外の定時番組のご案内です。毎日平日の夜8時45分から15分間、地域のニュースをぎゅっとコンパクトにまとめてお送りしています。土曜と日曜日は夕方6時45分から7時まで、その日の週末のニュースと気象情報をお伝えしています。金曜日の夜7時30分から25分間、月に1本程度ですが、徳島の情報をより詳しくお伝えしています。昨夜は、勝浦町で発掘が進んでいる恐竜の化石をテーマに、どのような恐竜だったのかという内容を放送しました。また、ラジオで毎月最終月曜日、夕方5時台に音楽と、さまざまなゲストを招いてトークを繰り広げる番組を放送しています。
 冒頭にもお伝えしたように、開局90年を迎えることができました。これまで本当に皆さま、地域の皆さまに支えていただいたおかげと心よりお礼申し上げます。ことし1年を感謝の年として、さまざまな番組、イベントを行ってきました。年が明けたら、開局100年に向けて新たな10年がスタートします。引き続き、ご支援いただきますよう、よろしくお願いします。

(司会)
 それでは、2つ目のテーマである「地域放送・サービスについて」の皆さんのご意見、ご要望をお聞きしたいと思います。いかがでしょうか。

【参加者】
 今、大学生で、小さいときから阿波踊りをずっと続けていて、大学のサークルでも阿波踊りをしていますが、NHKにも何度か練習風景などを取材しに来ていただいたり、夏にはここのスタジオの外で何回か踊らせてもらったこともあって、本当に感謝しています。
 コロナ禍ということもあって、最近、サークルだけではなくて、ほかの連の方もそうなのかもしれませんが、阿波踊りをする人数がかなり減ってきています。サークルも新1年生がどんどん減ってきて、全盛期から比べたらもう半分ぐらいになっていて、阿波踊りをずっとしてきた身からすると、大変なことだと思います。徳島のニュースでは、夏前になると阿波踊りの特集など、いろいろとしていただけるとは思いますが、そこにならないと盛り上がらないというところがあると感じています。ほかのイベントなども1年間を通じてやっていることがあると思いますし、阿波踊りも1年間練習しているところが多いと思うので、阿波踊りの情報や練習風景などを放送する機会を県内の放送だけでもよいので、もう少し増やしていただけたらよいかと感じています。

【参加者】
 留学生の大学院1年生です。この1年間、徳島でたくさんの日本の文化に興味を持ち、日本の文化をたくさん体験できてとても感謝しています。
 先ほどの大学生の方も言ったとおり、徳島の阿波踊りや、今体験している藍染め、人形浄瑠璃など、いろいろな体験ができて、徳島県内での文化も非常に深く感じています。しかし、今、阿波踊りや藍染めといった文化は、徳島県内の人だけがしており、ほかの県の人たちが少ないです。たぶん日本の文化も深くて難しいのかと思います。藍染めの作業をしている人が少なくなりそうですが、このような伝統的な文化はとても大事だと思います。留学生としての地域のつながりや文化の体験も非常に大事だと思いますので、NHKが担っていただけたらよいかと思います。

【参加者】
 私は、徳島放送局のアナウンサーに興味を持って、毎日番組を見ています。皆、3年か4年ほどで全国へ異動しますが、徳島放送局に勤務したアナウンサーが全国放送に出てくると何か本当にうれしく感じます。隣の香川県出身の漆原輝アナウンサーが「あさイチ」に出たり、前に徳島放送局にいた女性アナウンサーが仙台放送局から出たり、同じく徳島放送局にいた赤木野々花アナウンサーが全国放送に出たりしていますが、本当によく頑張っていて驚いています。
 夏には義村聡志アナウンサーが沖縄放送局に異動しましたが、突然で驚きましたし、少し残念です。
 先ほど、吉岡大輔アナウンサーがこちらに入ってこられたときには、生で見ると若いので驚きました。ちなみに私は、藤原陸遊アナウンサー推しです。毎日見ています。

(司会)
 ありがとうございます。では、ここで一度まとめさせていただきます。
 まず、阿波踊りを続けてこられたが、最近阿波踊りをする人が減ってきたような気がして、少し危機感を感じていらっしゃるということでした。夏前になると阿波踊りのことは頻繁に取り上げられるが、もう少し年間を通して、いろいろなところで取材・放送する機会というのは取れないものかというお話でした。
 そして、阿波踊り以外にも人形浄瑠璃や藍染めを体験する人がいるけれども、やはり人の人数が少ないような気がするということです。県外にもそうしたものを訴えたほうがよいのではというご意見でした。
 また、アナウンサーに関心を持っていただいて、本当にありがとうございます。これからもアナウンサー一同頑張ります。どうしても数年で転勤を繰り返すことになりますが、徳島県の皆さんにいろいろ応援をしていただいて、徳島のいろいろなところで取材した経験を糧に、次の赴任地で頑張っておりますので、これからもぜひ温かく応援いただければと思います。ありがとうございます。

(長野徳島放送局局長)
 ご意見ありがとうございます。おっしゃるとおり、阿波踊りをされる方の数が減っているところは、私どもも非常に危惧しているところです。
 6月ころになりますと市内各地でいろいろな練習が始まって、夕方に「ぞめき」と言われる鳴り物の音が鳴り響いてくると、本当に心が湧き立つ思いでわれわれもどんどん取材に出るのですが、例えば今の時期ですと、なかなか阿波踊りの企画をやりましょうということにストレートには結びつかない部分がありまして、ご意見いただき大変反省いたしました。夏だけということではなく、折に触れていろいろなところで阿波踊りの魅力をお伝えしていきたいと思います。ご意見ありがとうございます。
 また、阿波踊りも含め、さまざまな徳島の伝統文化のすばらしさをもっといろいろなところに伝えてほしいというご意見だと思います。おっしゃるとおりで、藍染めなどのすばらしい文化は、徳島に限らず日本の財産だと思います。その伝統を守るためにも、より多くの人に関心を持っていただけるよう、徳島のみならず全国に発信していき、できればNHKワールドJAPANなどで海外でもお伝えしていくという方法も取っていきたいと思います。ご意見ありがとうございます。
 また、若いアナウンサーを育てるように見守ってくださっているのだなと思います。本当にありがとうございます。皆さんに若手アナウンサーを育てていただいて、また違う地域に異動してという仕組みになっていますので、引き続き応援いただければと思います。ありがとうございます。

(村田委員長職務代行者)
 皆さんがご覧になっていて、どのようなアナウンサーがよいアナウンサーだと思われますか。あるいは、どのようなアナウンサーだと親しみを感じられるか、教えていただけますでしょうか。

【参加者】
 毎日「とく6徳島」を見ていて、好きな場面があります。番組進行には関係ないかもしれませんが、藤原陸遊アナウンサーが隣のキャスターと少し話をするときがあるのですが、そのひとときが本当にリラックスして、ニュース番組の中でほっとする一瞬で、今までのアナウンサーにはなかったという感じで毎日見ています。

(村田委員長職務代行者)
 ありがとうございました。ほっとした感じを与えてくれる人ですね。

【参加者】
 はい、そういう場面がよかったと思います。

【参加者】
 私も同じような考えを持っています。いろいろな方が徳島放送局に勤務されますが、今ごろあの方はどうしているのかなと気になります。
 この前、午後1時からの全国のローカルニュースで、ことし3月まで徳島放送局にいた及川凜華キャスターの声が、旭川のニュースで久しぶりに聞けてうれしかったです。いつも3月ごろになるとせっかく慣れ親しんだ方が代わられるので、毎年つらい気持ちで見ております。安田真一郎アナウンサーは徳島が3回目だそうですが、また徳島のよい思い出をつくっていただいて、楽しい思い出を持ってまたいろいろなところで活躍してほしいなと思います。
 さっきの方もおっしゃったように、ほっこりした少しユニークな話も入れていただいたら、より親しみが持てるのではないかと思います。

(中嶋理事)
 アナウンサーの話が出ましたが、東京でアナウンサーたちと話をすると、皆、必ず地域放送局にいたときのことを懐かしく語ります。若いころにいたところのことや、お世話になったことなど、成長して東京で仕事をするようになってからも、地域のことをずっと思っている人が非常に多いです。皆さんに思っていただいていることがアナウンサーにも伝わっていると思います。本当によいお話を伺えたと思います。
 伝統芸能の話については、伝統文化を伝えるというのはNHKにとって非常に大事な役割だと思っています。特にNHKは、日本中に放送局やネットワークを持っていて、世界にもネットワークを持っていますので、そうしたものを活用してやっていこうと思っています。
 地域のことをその地域の中で放送することも大事ですが、それを日本中の人に知ってもらうということや、さきほど局長からも話がありましたように、NHKワールドJAPANを世界中に流していますので、衛星放送やデジタルでそうしたもので流すと、そこにまたインバウンドの方が来られたりすることも多いので、ぜひそうしたことにも役に立っていきたいなと思っております。

【参加者】
 開局90周年ということで、夏には「眉山」の映画を放送していただきました。今度はまた、「人生、いろどり」の放送があるということですが、思いがけない企画で、すごいなと思いました。私たちの頭の中にはやはりNHKは堅いというイメージがあるので、こうした思いがけない企画をこれからも打ち出していただけると、チャンネルを回してみようかなという気になります。テレビ離れということがありますが、やはり見ていただくということがとても大切だと思うので、こうした思い切った企画をこれからもしていただけるとありがたいなと思います。
 また、徳島放送局からいろいろなところに行かれたアナウンサーの話がありましたが、徳島放送局の職員は徳島の方ではないほうが多いと思います。私たちがふだん当たり前に思っていることでも、県外から来られた職員、アナウンサーからはとても新鮮に映るということもたくさんあると思うので、身近過ぎて分からない徳島の魅力をあえて私たちにがつんと見せてくれると、私たちももっと徳島愛が深まるかなと思います。
 徳島は魅力度ランキングでかなり低いところにありますが、写真家の大杉隼平さんのコーナーなどを見ますと、私が全然知らない職人の技や風景などもありますので、徳島の魅力を再発見して、徳島県民でも知らないそうしたいろいろな取り組みをがつんと見せていただけるとうれしいなと思います。また、そこに出てきている職人などについて、いろいろなところに知らせていただけると、もっともっと徳島の魅力を発信していただけるのではないかと思います。ぜひよろしくお願いします。

【参加者】
 私は、生まれてから22年間、ずっと徳島に住んできました。徳島放送局に来るのは10年ぶり以上ですが、小学生のときに「NHK放送体験クラブ」で来ました。
 私が見逃しているだけだと申し訳ないのですが、最近あまり「NHK放送体験クラブ」をやっていない気がするので、また復活してほしいと思っています。私は、小学生のころに番組づくりを体験させてもらったことで、テレビの裏側やテレビ業界に興味を持ちましたので、今の小学生にもぜひそうした体験をしてもらいたいと思っています。

【参加者】
 最近、NHKでは他局の番組などを再放送したり、昔、他局で放送していたアニメーションを再放送したりしていただき、大変うれしく思っています。
 今、NHKの「ドキュメント72時間」がバズっています。「とく6徳島」などで特集された、徳島で培ったいろいろな伝統文化を、「ドキュメント72時間」で3日間密着取材したらどうかと思います。「ドキュメント72時間」のコアなファンは番組のロケ地めぐりなどをされていますし、フェイスブックなどでもバズっています。
 どんどん東京に意見を上げて、どんどん観光を取り上げて徳島の魅力を発信していただいたら、徳島県民が知らない徳島の魅力が、県民からも再発見されると思います。

(司会)
 ありがとうございます。では、ここで一度まとめさせていただきます。
 まず、90周年ということで、ことしは思いがけない企画が結構あった、こういうことをこれからもやってほしい、チャンネルをあわせる気になるというご意見をいただきました。ありがとうございます。
 そして、NHKの職員は徳島出身ではない人も多いので、県外から見た目というのを使って徳島の人が気づかない徳島の特徴というのを発見してほしいというお話でした。
 また、10年以上前に放送体験クラブで徳島局に来られたという方から、最近はあまりやっていないようなので復活してほしいというご要望でした。
 そして、「とく6徳島」など徳島で放送したものを、東京から全国へ発信するということをやってほしいというご要望でした。
 登壇者の皆さま、いかがでしょうか。

(長野徳島放送局局長)
 皆さま、ご意見をありがとうございます。
 まず、映画に関してお褒めいただきましてありがとうございます。せっかくですので、少し番宣をさせてください。
 「人生、いろどり」という、上勝町の葉っぱビジネスのサクセスストーリーの実話に基づいてつくられた映画を、12月23日土曜日の午前9時から、徳島県だけで総合テレビで放送します。よければご覧ください。
 開局90年ということで、NHKがつくった過去のドキュメンタリーもたくさん放送してきましたが、徳島の皆さんがとても大切に思っていらっしゃるものやストーリーを放送したいという趣旨ですので、思い切って2本の大事な映画を放送させていただくことにしました。
 徳島の皆さんが当たり前に思っていることに私たちが気づける部分があるのではないかというご意見につきましては、私どもをそういう視点で見ていただけるのは、大変ありがたくうれしく思っております。数年ごとに転勤があることについて、ご批判を受けることも多いのですが、新たな目で徳島の魅力を発見できることが、転勤があることのメリットであるとも思っております。
 私も徳島県出身ではないのですが、徳島に来たときに、皆さん「何もないで」とおっしゃるのですが、「何でもあるで」と返したいぐらい、自然も豊かですばらしい場所だと思っております。その魅力を伝えるために、映画という手法でも何でも使ってお伝えしていきたいと思っております。
 ぜひ全国放送に、という点についても、ここで「72時間」をやりますとお約束はできないのですが、ぜひ目指していきたいと思いますし、「とく6徳島」で放送した企画を、全国放送の「おはよう日本」という朝のニュース番組で放送することがしばしばございます。そうしたさまざまな全国放送の情報番組、ニュース番組等を使って積極的に発信していきたいと思っております。
 「放送体験クラブ」については、ご参加いただきましてありがとうございます。「放送体験クラブ」という名前ではありませんが、今年度から徳島局独自に小学生の皆さんをお招きして、スタジオで放送体験クラブのような放送ができるまでをお伝えする社会見学のツアーを再開しております。
 実は、復活させようと言ったのは徳島県出身の若手の職員で、教育委員会等にご協力いただいて実現したものです。来年度以降も続けていきたいと思っております。ご意見ありがとうございます。

(司会)
 それでは、引き続き地域放送、サービスについてのご意見やご質問を伺ってまいりますが、先ほどのテーマ1のNHK全体のサービスや受信料、その他についての質問でも構いません。なるべく多くの方からご意見をお聞きできればと思っておりますが、いかがでしょうか。

【参加者】
 私は、大学で映像制作について学んでいるのですが、オリジナル感を出したり作品の構成を考えたりするのが大変難しいと、毎回思っています。NHKでも季節ごとに地域に密着した報道などをされていると思いますが、その中でどのように他局と差別化をされているのかを教えていただきたいと思います。

【参加者】
 私は花屋をしているのですが、先ほどのご質問やお話などをお聞きして、何か背中を押されるような感じがしました。藍染めや徳島の愛する文化をこれからも引き続き伝えていけたらと思いますし、テレビを通じて勉強させていただけたらと思います。
 先ほど、村田代行から蔦監督の話も出ました。蔦監督は私の住む町のご出身で、日ごろからよく名前を耳にしています。同志社大学を出られているとのこと、また、いろいろな意味で心に響くようなお話をお聞きできました。本当にありがとうございます。
 高橋篤史アナウンサーは、私の地元の三好市出身で、秋田放送局から高知放送局に来られて、徳島にやっと帰られたという感じがして、地元の者からすると、あっちゃんが頑張っていると、画面に出るたびに目頭を熱くして見てしまうようなところがあります。
 NHKを見ていて、朝や夕方の番組に交通情報がほしいと思うことがあります。観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の空席情報を確認するときは、徳島放送局の情報では少し分かりにくいので、香川県のFM香川で情報を得るなど、徳島にいながら他県の放送局を使って情報を得ています。「藍よしのがわトロッコ」も一緒だと思うのですが、空席情報などが簡単に分かる手段があればよいと思います。
 家族に意見を聞いたところ、「紅白歌合戦」に、ぜひ演歌部門をつくってほしいと言われました。また、選挙の時は見逃さないように真剣に見ていますが、徳島県にはテレビが2局しかないので、情報が入りにくく、どの方が当選されたのか、どの方の勢いがよいのかが分かりづらく、徳島にいながらいろいろなところを検索して調べるときもあります。画面の横にテロップなどが表示されるとよいと思います。
 また、三好長慶さんが地元なので、ぜひ大河ドラマの候補になってほしいと思います。小さなコーナーでもよいので、何か地元が元気づくようなコーナーなどがあればよいと思います。よろしくお願いします。

【参加者】
 いろいろなディスカッションをおもしろく聞いていました。
 実家は郡部で3チャンネルしか映らないところで、ずっとNHKの放送に期待しています。
 60代から見ると、若者向きの放送に偏っていっているのではないかと思います。連続テレビ小説も半年のクールで、1年前に何を放送していたかも分かりません。「おしん」などは1年間放送していたのでとても深かったのですが、半年ずつ放送しているのは、少し薄っぺらいような感じがします。
 「紅白歌合戦」も、1年のまとめとしてどんな歌い手がいるのかと見ていますが、自分が遅れているのかもしれませんが初めて見る人も多く、家族団らんで見るのを目的としているのだったら、聞いている人は少なくても、演歌なども取り上げてほしいなと思っています。

(司会)
 ありがとうございます。ここで一度まとめさせていただきますと、まず、放送に関わる勉強をされている中で、オリジナル感を出すということに難しさを感じている、NHKとして他局との差別化をどう考えているのかというお話でした。
 それから、もう少し交通情報がほしいというお話がありました。徳島の情報を徳島の放送であまりしっかり知り得られていない印象があるというお話でした。また、大河ドラマに三好長慶を、というお話もありました。
 それから、朝ドラや紅白もそうだが、最近若手向きの放送に傾いてきているのではないか、広い年代が楽しめるような形の放送であってほしいというご要望がありました。
 登壇の皆さま、いかがでしょうか。

(寺田理事・技師長)
 ご質問をありがとうございます。私の専門は技術なので、他局との差別感を技術的にどうつくっているのかという一例をご紹介します。
 各放送局で、6時台は「とく6徳島」と同じように地域番組を放送しているのですが、同じ時間帯に地域の民放も放送しています。
 NHKとしては、できるだけ季節感を出すために、セットは全く同じなのですが、技術的なバーチャルの仕組みで、CGなどを使って仮想的に季節感を出すような番組制作をしています。
 ただ、できるだけ低コストで効率的につくりたいということで、各放送局の技術職員が独自にシステム開発するような取り組みも進めていまして、各地域で季節感を出すためにさまざま取り組んでいます。まだまだいろいろなことをやっていますので、うまく実用化できましたら全国にどんどん展開していきたいと思っています。

(堰八委員)
 いろいろとご意見をありがとうございます。
 徳島放送局の業務概要や人員構成などについて、局長からレクチャーを受けました。他の局に比べて人員構成が非常に若いのです。その中で、番組提案制度といったもので、職員からこんなことをやりたい、あんなことをやりたいという提案がどんどん上がってきているということです。
 私は監査委員もしているのでいろいろな放送局を回っていますが、ローカル枠でいろいろな番組をつくっていらっしゃるのを見ると、客観的に見て、徳島放送局は非常におもしろい独自番組をつくっているなと思いました。
 きょう、さらに皆さんからいろいろなご意見をいただいたので、それをまた付加していけば、徳島放送局で自主的につくる番組はますますおもしろいものになると思います。
 今の徳島放送局は、スタジオのスペースも結構ありますし、玄関を入ったところにキッズスペースもあり、物理的にいろいろなイベントを行うのに適しています。局長以下のスタッフがそれらを利用して取り組みを行っているということですので、この放送会館も含めて大いに徳島独自の活動をしていただければ、さらに皆さんに喜んでいただけると思います。われわれも側面から応援させていただきたいと思っております。ありがとうございます。

(長野徳島放送局局長)
 先ほど、民放との違いという視点でのご質問で、大変すばらしいご意見をいただいたと思っております。
 先ほどご意見をいただいた県外出身のNHK職員ならではの視点について、例えば徳島県の皆さんが何気なくご覧になっているイチョウの木の落葉する景色なども、県外、特に都会から来た職員にとってはすばらしく美しいと感じます。そのため、カメラマンがいろいろな角度から丁寧に撮って放送するなど、県外出身者の視点で見るという点があります。
 また、全国転勤がありますので、ほかの地域でどうだったかという課題解決の方法を徳島に当てはめて、徳島でもこのように取り組んではどうかという内容を、全国を知る者の視点でお伝えしているという部分は、民放と多少違う点かなと思っております。

(司会)
 先ほどありました、最近、NHKの放送はやや若者向きに偏ってきているのではないかという点についてはいかがでしょうか。

(中嶋理事)
 「紅白歌合戦」は、先日、出場歌手を発表させていただいて、そのあと、番組内の企画の出演者もオファーして徐々に決まって来て、いよいよ本番が近づいているという状況です。出場者は、CDなどの売り上げなど、ことしの活躍や世論の支持など総合的に検討してベストな方々を選ぶという方法論を取っています。
 ただ、NHKは、若い人もお年を召した方も、いろいろな年代の方のいろいろなライフステージで役に立つようなメディアでなければいけないと思っています。若いスタッフが増えてきているのも事実ですが、さっきおっしゃっていただいたことも含めて、いろいろな年代の方の役に立つメディアを目指していきたいと思っています。
 特に最近は、デジタルでいろいろな情報を得ることが多くなっていますが、必ずしもデジタルだけで生活をされていない、テレビやラジオで情報を手に入れている方もたくさんいらっしゃると思うので、そうした方たちにも必要な情報をきちんと送り届けていきたい、その役割をこれからも果たし続けたいと思っていますので、よろしくお願いします。

【参加者】
 最近、若い人たちのテレビ離れということがよく言われていますが、NHKが取り組まれている工夫や対策などがあったら教えていただきたいです。

【参加者】
 最近、NHKのイベントによく参加させていただいております。ありがとうございます。このごろ、歌番組がかなり減ってきていますが、夫婦ともども「BS日本のうた」を楽しみに見ております。ちょうど開局の年なので、できたらまた徳島で公開していただけたらとても助かります。夜は夜で、「ラジオ深夜便」を子守唄代わりに聴いています。来年1月に藍住町で公開収録がありますので、応募しています。
 また、先ほどおっしゃっていたように、大河ドラマで三好長慶さんをぜひ取り上げていただきたいと、ずっと思っております。よろしくお願いします。

【参加者】
 EテレやBSは魅力的な番組が多いのですが、もう少し再放送の回数を増やしてほしいです。そうすれば制作費の削減になりますし、アーカイブにはとてもよい番組がたくさんあるので、山口百恵さんの引退コンサートや、中森明菜さんのメモリアルコンサートといったものもどんどん出していけば、制作費の削減になり、受信料も下がると思います。そうしたことをもっと改善していってほしいなと思います。

【参加者】
 幅広い年代と言っていましたが、1歳2か月の孫が、藤野勝成さんの気象予報が大好きで、始まったよと言うとハイハイしてやってきて、ずっと食い入るように見ています。天気予報全般が好きなのですが、藤野さんが特に好きなようです。よろしくお伝えください。

(司会)
 分かりました、ありがとうございます。
 ご意見をまとめさせていただきますと、最近、若者のテレビ離れとよく言われていますが、これに対してNHKではどんな工夫をしているのかということ。
 また、「ラジオ深夜便」の大ファンだということで、ありがとうございます。来年1月20日に「ラジオ深夜便のつどい」があって、2月29日から3月1日にかけて徳島発の「ラジオ深夜便」の放送となりますので、ぜひお聞きいただければと思います。
 歌番組が減ってきているというご感想もありました。また、よい番組の再放送の頻度をもっと増やしてほしいというお話もありました。
 天気予報の件は、藤野さんにぜひ伝えておきます。ありがとうございます。

(村田委員長職務代行者)
 若者のテレビ離れというご指摘がありましたが、われわれにとってもこれは非常に大きな課題で、真剣に受け止めています。
 冒頭の経営委員会の活動の中でご説明したように、親元を離れてひとり暮らしをなさっている大学生については受信料を免除することにしましたし、今回は徳島に伺って皆さんにこうして大変貴重なご意見伺いましたが、時々、学生に限定した「視聴者のみなさまと語る会」も行ってしています。これからも、若い方々のご意見を伺う機会を持ちたいと思います。
 そのほか、大学や高等学校など教育の現場でNHKの番組をいろいろな形で活用していただいて、NHKの魅力に早い段階から気づいていただくといったことや、別の方がおっしゃったように、NHKはたくさんのアーカイブスを持っていますので、アーカイブスを活用することによって、若い方々に、生まれる前にこうしたすごいことがあったのか、このような映像があったのかと、NHKやテレビの魅力を理解していただくといったことも大事だと思います。
 いずれにしても、若い方々とわれわれが対話を続けていくということは非常に大事なことだと思います。ありがとうございました。

(中嶋理事)
 若い人がテレビを見てくれなくなっているという状況というのは、日本だけに限ったことではなく、欧米も含めて、いま世界中がそうした状況になっています。インターネットでいろいろな情報を得る手段が出てきて、しかもゲームなどを同じ画面の中でやっている方もいて、1日の生活時間をさまざまなメディアで奪いあっているような状況になっています。
 われわれの若者向けの対策としては、一つは、やはり若い人に受け入れられるコンテンツをつくるということがあると思っています。
 例えば、NHKでは夜11時台などに、若いディレクターがつくった、ちょっと見ると挑戦的な番組を放送したりしています。あるいは、音楽番組などのエンターテインメントの番組を周知広報する際に、さまざまなSNSで発信したりもしています。
 ただ、もう一つ大事なことがあると思っていまして、それは先ほど村田代行からおっしゃっていただいたことなのですが、NHKはドキュメンタリーをはじめ、よい番組がかなりたくさんあると思っています。ただ、それを若い人が見る機会がなかなかなくて、NHKが何をつくっているかを若い人に知ってもらえていないという現状があります。
 そこで、例えば一部の大学では、大学の中にサーバーをつくって、そこにNHKのドキュメンタリーを100本ぐらい入れて学生が無料で見られるような仕組みにして、それを見た人が論文を書くといったような、そうした授業を取り入れている大学もあります。そこで、学生の皆さんから、まさかこんなよいものつくっているとは思わなかった、NHKはただ堅いだけだと思ったけれども、とてもおもしろい番組を放送しているのですね、といったことを伺うこともありました。
 われわれの努力不足ということも多分にあると思いますので、できるだけよいものをつくって、それを届けていきたいと思います。若いから若者向けの番組しか見ないのではないかというようなことは決してないと思うのです。若い人もいろいろな情報を知りたいと強く思っていると思うので、ぜひ知ってもらうようにしていきたいと思います。
 また、EテレやBSの再放送を増やしてほしいというご意見を承りました。ただ、あまり再放送を行うと、今度は逆に、再放送ばかりしているではないかと言われたりもしますので、バランスの問題だと思います。
 さっき村田代行におっしゃっていただきましたけれども、NHKには100万本のアーカイブスがあります。ただ、その中ですでに放送できるようになっているものはそんなにたくさんはありません。過去のものをもう一度放送しようとすると、お金がかからずに出せる訳ではなく、その権利を持っている人たちに改めて交渉したりお金をお支払いしたりしなければいけないのです。
 ただ、過去にあるものを掘り起こして伝えていくというのはとても大事なことだと思っていまして、地域の情報が地域の放送局に眠っているということもたくさんあるので、ぜひこれからアーカイブスを掘り起こして、いろいろな人に見ていただくことに積極的に力を入れていきたいと思っています。
 受信料で見られるものではありませんが、NHKオンデマンドというものがあります。そこでもこれから先、多くの過去の番組を見られるようにして楽しんでいただけるようにしたいと思います。
 昔の番組を見ていただくということをぜひ進めていきたいと思いますので、いろいろな形でNHKを活用していただければと思います。

(司会)
 皆さまのご協力のおかけでさまざまなご意見を伺うことができました。ありがとうございました。
 経営委員から、全体を通してひと言申し上げます。

(村田委員長職務代行者)
 本日は、長時間にわたって本当にたくさんのご意見をいただきましてありがとうございます。私も何度かこの「視聴者のみなさまと語る会」に参加していますが、皆さんがNHKや徳島放送局がつくっている番組を本当に愛してくださっているということが肌に伝わり、本当にうれしく思います。
 皆さんのような視聴者の方々に支えられてNHKは成り立っています。皆さんに今後ともご覧いただけるような番組をお届けしなければならないと、改めて襟を正すような気がいたしました。本当にありがとうございました。

(堰八委員)
 きょうは本当に、貴重なご意見をたくさんいただき、ありがとうございました。
 当地は、民放は日テレ系の放送局が1局と、あとはCATVでいろいろ番組を見られているということですので、地元の放送局という意味では2局になるのかと思いますが、そうした意味では、NHK徳島放送局は、ほかの地域に比べてより重要な使命を負っていると思います。先ほど来ご意見がありましたが、やはりNHKが地域の皆さまにきめ細かな情報を提供するということが本当に大事だということを、きょうつくづく感じました。長野局長以下、引き続き頑張って皆さんに喜んでいただけるような番組づくりをしていただきたいと思います。
 それともう一つ、今月からBS1とBSプレミアムが1波削減になってNHKBSになりました。きょうは恐らくこの件について皆さまからご意見が出るだろうなと思って覚悟していました。きょう直接はなかったのですが、われわれ経営委員は、夏ぐらいから、恐らく1波になったときには相当混乱するのではないかと思い、執行部の皆さんのほうに事前の告知をしっかりお願いしますと伝え、実施いただいていました。
 切り替わった当初はかなりお問い合わせがあったようですが、今はすっかり落ち着いたようです。われわれも執行部から聞いていますが、定番の番組については、オンエアの曜日や時間が変わるものが一部あるものの、基本的には皆さまにご不便をかけるような編成にはならないということです。今までは再放送が結構入っていましたが、皆さんが楽しみにしておられる定例の番組は、ほぼカバーできているということですので、引き続きお楽しみいただければと思います。
 ありがとうございました。

(司会)
 最後に、徳島放送局の長野局長からごあいさつ申し上げます。

(長野徳島放送局局長)
 皆さま、きょうは本当にありがとうございました。
 こうして直接ご意見やご期待を伺うことができまして、改めまして皆さまに心強く支えていただいているおかげで、こうして放送事業を行うことができているということを強く感じました。本当にありがとうございます。
 きょういただいたご意見は、職員にも共有しまして、今後の放送番組やイベント等に生かしていきたいと思います。
 今後ともぜひご支援賜りますよう、よろしくお願いします。
 本日はありがとうございました。

(司会)
 皆さま、きょうは貴重なご意見をありがとうございました。
 視聴者のみなさまと語る会(徳島)は、これで終了とさせていただきます。

 

 

 

<視聴者のみなさまと語る会(徳島)> 参加者事後アンケート

※単位は回答人数

質問1:性別

男性 女性 その他 無回答
9 15 0 1

質問2:年代

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代〜
1 2 0 8 6 6 2 0

質問3:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満 無回答
16 8 1 0 0 0

質問4:NHKの放送・サービスについて理解や関心が深まりましたか

大変深まった 少し深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
18 7 0 0 0 0

質問5:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 少し知っていた あまり知らなかった ほとんど知らなかった 無回答
1 3 13 8 0

質問6:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

大変深まった 少し深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
14 9 2 0 0 0