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2019年度 第1回
視聴者のみなさまと語る会in広島
(2019年4月13日(土))

 

<会 合 の 概 要>

 「経営委員会による受信者意見聴取」の2019年度第1回は、広島放送局で実施し、「公共放送の役割」などNHKの経営全般に関すること、「NHKの全国放送や地域放送のあり方」など放送に関すること、の2つのテーマについて、公募による51名の視聴者から意見を聴取した。

 

<会 合 の 名 称>

視聴者のみなさまと語る会in広島

 

<会 合 日 時>

2019年4月13日(土) 午後1時〜午後3時10分

 

<出  席  者>

〔参 加 者〕

視聴者の皆さま51名

〔経営委員会〕

森 下 俊 三  (委員長職務代行者)

 

井 伊 雅 子  (委員)

 

槍 田 松 瑩  (委員)

〔執 行 部〕

松 原 洋 一  (理事)

 

黄 木 紀 之  (理事)

 

姫 野  浩   (広島放送局長)

〔 司 会 〕

杉 浦 圭 子   アナウンサー(広島放送局)

 

< 会    場 >

 広島放送局 4階 8Kシアター

 

< 開 催 項 目>

 以下のとおり進行した。

 

1 開会あいさつ

2 経営委員による説明

  協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について

3 意見の聴取

 (1) NHKの経営全般について

 (2) NHKの放送について

4 閉会あいさつ

 

 「視聴者のみなさまと語る会」終了後、「聞いてガッテン!長寿番組制作秘話」と題して、小野文惠アナウンサーによる講演会を開催した。

 

<概要・反響・評価>

  • 公募の結果、ホームページを通じて361名から参加の申し込みがあり、会場の広さの関係から抽選を行い、109名に参加案内を発送した。

  • 語る会には、51名が参加し、「公共放送の役割」などNHKの経営全般に関すること、「NHKの全国放送や地域放送のあり方」など放送に関すること、の2つのテーマについて意見や提言を募った。

  • 参加者からは、「インターネット時代における受信料制度」「受信料の公平負担」「公平・公正、信頼できる報道」「経営計画」「地域放送の充実」などについて、多岐にわたる意見や提言が寄せられた。

  • 語る会終了後に行ったアンケートには、50名から回答があった。主なアンケートの結果は次のとおり。

    <参加者の満足度>
     「大変満足」12名、「満足」25名、「普通」3名、「不満」0名、「大変不満」0名(未記入10名)

    <経営委員会の仕事について>
     「今回のイベントに参加して、経営委員会の活動について理解が深まりましたか」との質問に対し、「理解が深まった」との回答が39名からあった。


◆協会の基本方針・重要事項の説明

(井伊委員)

 皆さんはこれからのNHKでどのような番組をどのような形でごらんになりたいでしょうか。従来のように、ラジオやテレビ、またはインターネット、私はもっぱら最近このスマホでNHKのラジオを聞いております。
 メディアをめぐる環境は大きく変化をして、情報や娯楽を届けてくれるものはより多彩になっています。NHKはいつでも、どこでも視聴者の皆さまのそばで役に立ち、情報の社会的基盤としての役割を果たす公共放送から「公共メディア」への進化を目指しています。
 NHKがどのような放送の未来を描き、皆さまにとってどのような存在でありたいと思っているか、それが書かれているのがNHKの経営計画です。この経営計画の策定など、私たちNHKの経営委員は公共放送の未来について日々議論を重ねております。
 NHKの経営委員は放送法に基づき国会の同意を得て内閣総理大臣から任命されています。さまざまな分野や地域から12人が選ばれています。経営委員会は、NHKの経営の基本方針や予算、事業計画などを決めます。また、NHKの会長の任命も行い、執行部が決められた方針に沿ってNHKを運営できているかどうかをチェックするのも経営委員会の役割です。また、経営委員の中から監査委員が任命され、経営委員を含めた役員の職務の状況を確認しています。
 私たち委員は、NHKの経営に当たり、視聴者のご意見を踏まえた適切な判断や検討を行うことが求められています。そのため、放送法に基づき、本日のような機会をいただいて、皆さまから直接お話を伺う会合を日本の各地で開いています。
 皆さまの受信料で運営するNHKの経営の基本方針はNHK経営計画として公表されています。今年度は2020年度までの3か年の経営計画の2年目にあたります。この計画の実現のために私たちが取り組んでいる重点方針はこちらの5つです。
 重点方針1つ目は、「公共メディアへの進化」です。放送を太い幹としつつ、インターネットや新しい技術も活用し、信頼できる情報を早く、深く、わかりやすくお伝えします。人々の命と暮らしを守るため、防災・減災、緊急報道、復興支援に力を入れています。昨年12月からは高精細なスーパーハイビジョン、BS4K・BS8Kもスタートしました。国際放送「NHKワールドJAPAN」は日本の視点を生かしたニュースや番組を伝えます。ことし1月からは中国語のニュースや番組をインターネット配信するサービスもスタートしました。
 重点方針の2つ目は、「多様な地域社会への貢献」です。地域の魅力を広く伝えるとともに、地域社会が抱えるさまざまな課題について、全国のネットワークも生かしながら取材をし、積極的に発信していきます。
 3つ目は、「未来へのチャレンジ」です。来年の東京オリンピック・パラリンピックでは、臨場感あふれる最高水準の放送サービスを目指しています。また、多様な価値観を認め合う社会を目指した放送サービスを充実していきます。
 4つ目は、「視聴者理解・公平負担を推進」です。視聴者の皆さまからより必要とされるNHKを目指して、放送サービスについて理解を深めていただく活動を展開します。受信料の公平負担の徹底に向け、支払率を毎年度1ポイントずつ向上させることを目指し、最大限の努力をするとともに、受信料の値下げを含む還元策の実施をいたします。受信料については、トータルで2018年度の受信料収入見込みの4.5%程度を値下げします。可能なところから直ちに実施するため、消費税率引き上げが行われることし10月に受信料額を改定せず、地上契約と衛星契約を実質2%値下げします。そして、来年10月から地上契約と衛星契約をさらに2.5%値下げします。
 受信料の負担軽減策については、既に実施している社会福祉施設への免除拡大に加えて、経済的に厳しい状況にある学生などに対しても実施します。値下げを含む還元を全て実施した場合の規模は、値下げが年間328億円、既に一部実施に移している4つの負担軽減策が94億円、あわせて422億円で2018年度の受信料収入見込みの6%相当となります。
 5つ目は、「創造と効率、信頼を追求」です。働き方を抜本的に見直す改革を進め、関連団体を含むNHKグループ一体となって効率的な組織運営を推進します。
 以上の重点方針のもとに、私たちは変化の時代の中でも変わらずにNHKが担う公共の役割や価値を実現していきます。
 最後に、今年度の取り組みにつきましてもご紹介いたします。収支予算と事業計画、この緑色のプリントをごらんください。事業計画に対応する収支予算は、受信料などの収入7,247億円、国内放送などの支出7,277億円を計上しています。事業収支差金は30億円の不足となり、財政安定のための繰越金を使用します。
 経営委員会としては、受信料の重みを自覚し、コスト削減を心がけ、計画の着実な実行に努めるよう求めてまいります。放送法を遵守しながら、自主・自立を貫き、公正で効率的なマネジメントにより、皆さまから信頼され、役に立つ公共メディアとなるように経営委員会としても執行部とともに努力をしていきます。
 きょうお集まりの皆さまからいただく貴重なご意見は、経営委員会の活動の参考にさせていただきたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。

 

 

≪視聴者のみなさまからのご意見とNHK側からの回答≫

 

第一のテーマ:NHKの経営全般について

(司会)
 はじめに、受信料の公平負担の徹底について、経営委員、執行部よりお答えします。

(森下委員長職務代行者)
 受信料については、経営委員会では常に一番重要な問題として取り扱っています。
 視聴者の皆さんからいただいた受信料できちんと経営をしていくということ、それと同時に、昨年12月に本放送を開始したBS4K・BS8K、今年度から予定をしておりますインターネットでの常時同時配信、そして来年の東京オリンピック・パラリンピック、そういったものを的確にやっていくためにかなり設備投資と研究開発をしないといけません。
 8Kのような世界に先駆けた技術、そうした新しいことをやりながら、しかも経営を効率よく進めなければならないということで、経営委員会ではいつも議論しているわけです。
 そうした中で、値下げをしても経営に影響を与えないタイミングを常に考えており、今回の場合は、若干、赤字にはなりますが、執行部に努力してもらえば数年で黒字に転換できる見込みもありましたので、今回思い切って値下げをさせていただいたわけです。
 執行部には毎月受信料のお支払い状況等に加えて、訪問員による苦情についても報告をしてもらっています。訪問員が視聴者の皆さまのところにお伺いして、不適切な行動があった場合に苦情をいただきます。夜中遅い時間に来て子供が起きてしまうといった苦情も私どもは見ており、そうした苦情に対する改善策も経営委員会で議論をしています。一方で、値下げしていくために営業経費を下げていかないといけない。こうした両面を見ながら常に経営委員会の中で議論をして、執行部に対して改善を求めるということを続けています。その結果、かなり改善をしてきているという状況です。
 全体ではまだお支払いいただいていない方がいらっしゃいますので、これからも努力しないといけないのですが、こうしたことを常に経営委員会の中で議論しながら執行部にお願いしているという状況です。

(松原理事)
 公平負担の徹底は、受信料制度で運営しているNHKにとっては経営の最も重要な課題であり、今回、事前にいただいたご意見の中にも相当、公平負担の徹底を求める声があったと受け止めています。
 その一つのバロメーターが「支払率」です。支払率というのは、テレビを設置しており、本来、NHKが受信料をいただかないといけない世帯と事業所が分母になっており、その上で実際にお金をお支払いいただいている世帯と事業所が分子となっています。我々はこの支払率の向上に確実に取り組んでいくということを最重要課題としています。
 支払率は、2005年には69%で、31%の人にお支払いいただけていませんでした。その中で年々さまざまな取り組みを強化し、2018年度末見込みでいうと、今の経営計画を1ポイント上回る82%まで上げることができています。経営計画では毎年1ポイントずつ向上させ、2020年度末に84%まで上げたいと考えています。
 広島県の推計世帯支払率は、2017年度末で87.8%です。全国平均では79.7%ですから、広島県の皆さまは全国よりもずっと高い割合で受信料をお支払いいただいていると思っています。
 このことをしっかりと受け止め、東京や大阪など、特に大都市圏の支払率が低いので、ここについて今いろいろな手を打っています。
 大都市圏は単身率が高く世帯の移動も多いほか、ロックマンションやタワーマンションなどの集合住宅が多いということでなかなか面接ができないということがあり、今後も重点的に取り組んでいきたいと考えています。
 先ほど、森下委員長代行から訪問要員に対する苦情の話がありました。これも営業部門にとっては重要な課題としてしっかりと改善に取り組まなくてはならないと考えています。去年の4月には約4,000件のお客様の声がありましたが、ことしの1月、2月、3月は2,300件台まで削減ができました。引き続きその削減にも取り組んでいきたいと思っていますし、最高裁の判決でも受信契約というのは本来、NHKの役割とか、受信料制度を理解してもらって合意の上で支払っていただくのがあるべき姿だと示していますので、その趣旨を踏まえて丁寧な対応に一層努めたいと思っています。
 それから、どうしても支払っていただけない方については、最後の手段として民事手続きによる支払い督促や、未契約の訴訟を起こすということをきちんとやっていきたいと思います。引き続き、公平負担の徹底についてはしっかりと取り組んでいきます。

【会場参加者】
 いつもNHKの「らじる★らじる」や防災ニュースをインターネット等で利用しています。今後、公共放送から公共メディアという流れになるとのお話がありましたが、今、受信料はテレビが対象です。今後テレビを見ずにインターネットでNHKのコンテンツを視聴する人に対する公平性についてはどう考えていますか。

【会場参加者】
 さきほど、最高裁の判決にも触れていましたが、視聴者から見ると義務化ではありませんが、受信料を支払わなくてはならなくなり、反面、NHKから見ると、支払ってもらう権利を勝ち取ったのだと思います。権利を勝ち取った以上、その責任としてNHK自身がどのように効率化をしていくのかが大きな命題だと思います。5つの重点施策の中にも一行だけ効率化と出ていますが、きょうの説明だけでは見えにくいと思います。

【会場参加者】
 受信契約を締結している率と、契約を締結した上で不払いになっている割合がよくわかりませんでした。
 また、今、4月ですが、ひとり暮らしを始めた未成年者のところに訪問員が来て受信契約をしてしまっても、民法で認められている未成年者契約の取り消しができないのはどうしてなのかと、親は思うでしょう。放送法は特別法なので、民法よりも優先されるというところも伝わっていないと思います。そうした点を訪問員の方がもっとわかりやすく説明できるように指導してほしいです。

(森下委員長職務代行者)
 最初の方のお話はテレビを持たずにインターネットだけで見る人の料金はどうするのかという話ですね。2番目の方のお話で、裁判で勝ち取ったという話がありましたが、もともとこれは法律で認められていたことが裁判ではっきりしたということです。さきほど松原理事から話がありましたように、義務があるから支払いなさいということではなくて、判決の中にもありましたが、なぜこれは支払う義務があるのかということをきちんと説明しないといけませんので、訪問員への指導をしてもらっています。
 当然NHKとしてはお支払いいただいた受信料を効率よく使う責任があります。ですから、経営委員会としてはしっかり事業計画について議論し、無駄なお金を使っていないか、余裕ができたらそれは値下げに還元できないかということを、経営委員会の一番大きな責任として判断しています。
 昨年はこのような状況の中で少しでも値下げをしようとなりました。まずは、学生や生活保護世帯の方々などへの負担を減らし、それから全体の値下げも行います。
 今年度は30億円の赤字になっていますし、来年度は100億円を超える赤字になると思いますが、執行部に対してはこれをできるだけ黒字にしていく努力を求めています。執行部側も効率よくお金を使い、視聴者の期待にこたえていくということを常に心がけてもらい、経営委員会がそれをすべてチェックしていくという立場になっています。
 インターネットについては2年ほど前からさまざまな研究を執行部でしてもらっています。基本的にはテレビを持たない方からもインターネット経由で視聴する場合は、公平負担の点からいえばお金をいただくべきだという答申はいただいています。しかし、現状ではまだ中心は今の放送で、インターネットは補完的に行うということなので、当面は現行の受信料制度の範囲で行うことになっており、インターネットのみでの受信料はいただかないことになっています。
 当然のことながら、これから5年先、10年先になればインターネット中心になっていくので、受信料をどう見直すかという問題は宿題になっており、これから時間をかけてしっかりと議論していきます。

(松原理事)
 インターネットの受信料についてですが、今回、放送法が改正になればNHKが希望してきたインターネットでの常時同時配信が実現することになります。スタートする時点での考え方は、現在、受信契約のある世帯については新たなモアサービスとして負担を求めずにご家族も含めて見られるようにするというのが基本的な考えです。
 ただし、この先のテレビを持たない世帯の率というのは年々上がりますので、将来に向けてインターネットの常時同時配信の普及度合いも見ながら、次の受信料体系として新たな負担をどうするかということも含めた研究を引き続きしていきたいと思います。
 確かに支払率というのは契約があるお客さんの中で実際にお金を支払っていただいている人を分子として算出しているのですが、例えば、2017年度末の世帯で言いますと、受信契約をいただいている3,765万の世帯の中で受信料をいただけていない、長期に滞納になっている世帯は82万件となっています。
 未成年者からの受信契約の取り次ぎですが、これまで、親元を離れてひとり暮らしをされる学生さんについては、ご実家が受信料をお支払いいただけていれば半額になる家族割引という制度を導入していました。ことしの2月からは経済要件を課した奨学金を受給されている学生については全額免除になります。奨学金を受給している学生さんは約50%と多く、ひとり暮らしをする半分くらいの学生さんは手続きをいただければ免除になると考えています。
 確かにひとり暮らしをしたばかりの方に対しては、受信契約についてきちんと説明をするということは大事です。場合によっては、親の確認をとるということの励行も含めて、丁寧な説明に努めています。

【会場参加者】
 BSの放送を楽しみにしているのですが、見ようと思ったら、料金がまた別で、カードの暗証番号か何かを入れないと見えなくなりました。料金を支払わない人がいるということでしたが、暗証番号を入れなくては放送が見られない方式にしたら全部料金がもらえるようになるのではないでしょうか。

【会場参加者】
 いろいろなバリエーションのある値引き案を検討していただきたい。それを阻害する大きな要因は、今の受信料の徴収がNHKと視聴者の間で民事上の訴訟でしか解決できないということだと思うのですが、これを解決する究極的な話としては、立法化して強制徴収とする形しかないのではないでしょうか。ただ、これは過去にもいろいろ検討されてきて、国会でも議論になったと思うのですが、非常に難しい話だと思います。この件についてNHKとしても検討する方向にあるのか、あるいはちょっと置いておこうということなのか、考え方をお伺いできればと思います。

【会場参加者】
 今、我が国は人口減少に向かっています。次の世代に変わっていく中で、視聴料の徴収、回収率というのはどのようになっていくのでしょうか。原資は将来的には減ってくるのではないでしょうか。その中でいかに効率的に公共放送として成り立たせていこうとしているのでしょうか。

(松原理事)
 BSの赤いB−CASカードのお話だと思います。あれはどのような役割かというと、NHKでは今、衛星契約は地上契約より受信料が月額970円高くなっています。一戸建てでパラボラアンテナを立てている世帯はすぐ衛星放送をご覧になっていることがわかるのですが、それ以外で衛星放送をご覧になっている人をなかなか把握できていません。NHKとしてはCASのメッセージで、NHKにご連絡をくださいと表示することで、衛星放送を見ている人を把握するためにあの仕組みを使っています。しかし、連絡しなかったからといって見えなくなるということでもありません。メッセージは連絡してくれれば、受信契約あるなしにかかわらず消去をする仕組みになっていますので、把握のためのものだとご理解をいただきたいと思います。一度ご連絡いただければしっかりと消えます。

(井伊委員)
 2点目のご意見で、強制的に徴収をしたらどうか、たぶん、税金のような形にしたほうがよいのではないかというご意見ではないかなと思いました。その話はよく出てくるのですが、税金が財源ですと、時の政権に非常に影響を受ける国営放送になってしまいます。自分たちでお金を集めて、自分たちでつくって支えていく公共放送とは全く違う形になってしまいます。受信料から成り立つ公共放送だからこそ、今回の語る会もそうですが、皆さんからご意見をいただき、自分たちで放送をつくっていくということができるわけです。強制的に徴収して国営放送のような形になっていくと、なかなか国民がみんなでつくっていくという放送にならないので、やはり難しいと思います。みんなで集めていく受信料で成り立つということが原則になると思います。

(森下委員長職務代行者)
 将来、人口減少になっていく中、財源をどうするのかという話がありました。今回の値下げの時にもかなり議論をして、10年先まで見てどうなるかということを執行部でシミュレーションしてもらいました。その中には当然世帯数の減少というのも入っています。ほかにも、インターネットの利用が増えていくなどの条件を入れてシミュレーションしてもらい、その中で経営がきちんと回るかどうかを分析しました。
 今回これぐらいの規模で値下げをしても、2年ほど赤字になりますが、その後は黒字基調に乗せて健全な状況にできるという見通しが立ったので、値下げに踏み切りました。
 経営委員会としてはNHKがきちんと業務運営できないと困りますので、先の見通しをとりながら、もう一方では、とにかくコストをできるだけ下げて効率よく、今回もグループ会社の合併などもどんどんやってもらっています。常にそういう面から経営委員会で目を光らせてやっていますので、将来については安心していただければと思います。

【会場参加者】
 事業計画で収入は非常に見えやすいと思うのです。受信料収入についてあえて2019年度、2020年度で赤字の予定と言われていますが、収入が見えている以上はこの中でやっていくという案というのはないのでしょうか。例えば、制作費をもっと下げていくとか、そういう工夫があるのではないかと思います。この先受信料が入ってくるから使っていこうという考えでは、ちょっとまずいのではないかと思いますがどうでしょうか。

(黄木理事)
 ありがとうございます。収入がある程度見えるのだから、それに合わせて支出を考えるべきだというお話だと思います。
 今年度の予算は、国内放送費が前年度に比べて99億円増えています。これは、去年の12月からBS4K・BS8Kの本放送を始めましたが、これが今年度は通年化し、1年間番組をいろいろつくらなければいけないということがあります。それから、来年いよいよオリンピック・パラリンピックがありますので、そのためのさまざまな準備を始めるということなどさまざまな放送サービスをより強化するために必要な支出として組み込んでいます。
 そして来年度は、オリンピック・パラリンピックの放送サービスをきちんと届けるために支出としてはさらに増えるという設計をしています。
 では、この赤字にどう対処していくのかと言いますと、毎年度効率化の努力をすることや、受信料収入を上げることで出てきた黒字が、財政安定のための繰越金として、平成30年度末で1,000億円ぐらいになります。何か大きなことが起きた時に対処するためには、財政安定のための繰越金として年間支出の10%程度は持っていたいということなのですが、それよりも増えておりますので、この部分を2020年までの放送サービスの強化にあてていきたい考えです。その後は値下げ後の収入の方向に合わせて支出を抑制し、効率的な運営をしていくという計画を立てております。

【会場参加者】
 ちょっとNHKには厳しい意見かもしれませんが、今はマスメディアという新しいIT産業における産業革命と言っていいほどの変革がある中で、電波を使ったテレビジョン放送は役目を終えたのではないかと思っています。
 そのような中、NHKのテレビジョン放送についての存在意義を疑問視しています。特に今回、政府に親しい専務理事が迎えられるというニュースを見たのですが、民放のニュースでは報道しているがNHKでは政府に具合の悪いものは放送しないという方向になって、われわれ国民の意識を統制する手段としてテレビが使われるのではないかと危惧します。また、これからのIT革命で、今のマスメディアの発展とNHKとの間で不均衡が起きるのではないかと思っております。NHKがつくられた所期の目的は終わったのではないでしょうか。ここで国民のために新たに、マスメディアに対応した組織体をスクラップ・アンド・ビルドでつくられてはどうかと思います。

【会場参加者】
 海外のメディアではこうした受信料制度というものはあるのでしょうか。

【会場参加者】
 国内放送費や国際放送費の話が出てきましたが、もちろんNHKが主体となってやっているわけですけれども、我々から見ると子会社や関連会社でさまざまな番組がつくられていると認識していますが、いわば競争原理があまり働いていないのではないかという危惧があります。そういったところまで経営委員や理事の方々がちゃんと見て、番組の質の確保のためにこれぐらいかかるのはしかたないという議論をしているのでしょうか。

(森下委員長職務代行者)
 先ほどのご質問にありましたように、これからのネットの時代に放送の使命とはどのようなものかという議論は随分しています。
 ネットの世界というのはどうしても1対1であり、放送の電波の場合はみんなが受信できるということがあります。そういった意味で、放送はゼロにはならないでしょうが、基本的には、ネットで情報に触れる機会が増えていく前提だと考えます。
 公共放送から公共メディアへと言っている意味はそこにありまして、NHKも従来の電波を出していればいいよという時代ではなく、もっとネットも含めて幅広い年代、20代、30代も含めてきちんと情報を伝達していくということです。
 それから、ネットにはフェイクニュースという問題があると思います。流れている情報がどれぐらい正しいかどうか、客観的な内容かどうかという議論がいろいろある中で、NHKとしては公共メディアとしてできるだけ公平・公正な、誰が見ても客観的なものになるように、一つの基準になるようにということを目標にやっています。
 皆さんからいただいているご意見は毎月ホームページにも掲載しています。その中でどういう意見が出ているか、それに対してどう対応しているかということを経営委員会でも執行部から報告を受けています。
 最後の制作費の話は、経営委員会でもこの事業計画の議論の際にはかなり厳しく言っています。営業費だけではなく制作費に対してもどうしているか、本体で制作する分とグループ会社で制作する分と、それから外部にお願いする分など、経営委員会で細かくは見ることができない部分もありますが、そういった経費を効率的につかう努力はしてもらっています。
 具体的なことは執行部のほうから話してもらえばよいと思います。

(松原理事)
 海外のメディアのお話ですが、ご承知のようにイギリスのBBCを代表として海外でも公共放送があり、視聴者にはすべて受信料や受信許可料などという負担金を求めています。特にドイツは2013年に変わって、税金ではないのですが、テレビを持っているかどうかに関わらずすべての世帯と事業所が負担をするという「放送負担金」という仕組みをとっています。
 NHKの受信料制度は海外と何が一番違うかというと、海外ではすべてのところにある罰則がないということです。BBCは罰則・罰金がある上に、最終的にそれも払わなければ収監されます。NHKはそのようなことはせずにご理解を求めていくという制度ですから、制度自体は大きな違いがあると認識をしております。

(黄木理事)
 関連団体は、NHK本体でつくる以上に効率的に番組を制作するだけでなく、NHKらしい番組をつくるという意味で、NHKのグループの中で制作ノウハウをより高めていく効果があると考えています。
 例えば、「チコちゃんに叱られる!」は関連団体のNHKエンタープライズがつくっています。一方で、この後講演をいたします小野文惠アナウンサーが司会をしています「ガッテン!」はNHKの本体でつくっています。NHKらしい質の高い番組をNHK本体と関連団体でうまく仕分けをしながら、より効率的につくっていこうと取り組んでいます。
 それから、最初のお話はNHKが今後どうしていくのかということだと思いますが、これは先ほど井伊委員からの説明もありましたが、NHKの経営計画の中でNHKがこれから公共メディアとして進んでいくときに今のまま変わらない部分、公共という意味で残さなくてはならない部分というものを「6つの公共的価値」と定義しています。
 これは、正確、公正・公平な情報で貢献するとか、あるいは、災害のときに安全・安心な暮らしに貢献するとか、あるいは、地域社会に貢献するとか、さらには教育と福祉という、ある意味、マイノリティーの方々への番組発信もきちんとやっていく、これは放送というメディアからネットというメディアに広がっても、公共のメディアとしてのNHKの価値というものをずっと追求していく、それが受信料をいただいて情報発信している我々の役目であろうということで、これらを掲げ、日々努力をしていきたいと考えています。

(姫野局長)
 広島局としての観点からお話します。きょうこの会が始まる前に皆さんにご覧いただいたBS8Kですが、まだなかなか家庭でご覧いただける方はいらっしゃいませんし、ここにある250インチのスクリーンはさすがに家庭ではご覧いただけないと思います。放送ではないのですが、例えば昔の街頭テレビのように、こちらに来ていただくと最新技術の映像もお楽しみいただけるというサービスもあるのではないかと思っています。また、ネット展開ですが、これは我々も本当に日々考えています。例えば、ネットでお伝えするニュースとテレビやラジオでお伝えするニュースはどう変えていけばよいのか、テレビ、ラジオはどちらかというと受け身というか、流れてくるのを聞くわけですが、ネットはやはりスピードが勝負で、能動的に自分から取りに行って読むことができます。テレビやラジオとネットでは、視聴者、あるいは利用者のアクセスの方法も違うだろう、あるいは、ニュースをいつ出すかといったことも日々考えており、変わっていかなければいけない部分というのは確かにあると認識しておりますので、今後ますます研究していきたいと思います。

 

 

第二のテーマ:放送について

(司会)
 事前アンケートの中で、地域放送についてのご意見、ご要望をいただきました。地域放送の取り組みについて、経営委員、執行部よりお答えいたします。

(槍田委員)
 NHKは全国に50を超える拠点を持ち、全国の視聴者の皆さまからいただく受信料で支えられている公共放送ですので、地域の視点に立った業務運営ということが大変に重要だと考えています。私は東京出身ですが、経営委員も北は北海道、南は九州、全国各地から選出され業務にあたっています。
 経営委員会ではそのような地域在住の経営委員を中心に地域の視点に立った意見表明が行われており、執行部の業務運営にも反映されています。
 きのうもこちらに到着後、広島放送局が中国地方、広島県でどんな活動をしているのかということについて大変詳しく説明を聞きました。私は大変立派ないい貢献ができているという印象を持ちました。
 冒頭に井伊委員からご説明しました現経営計画の重点事項に、「多様な地域社会への貢献」がありましたが、これに向けた取り組みについても、地域放送局に対する本部からの制作の支援体制というものをしっかりとするなど、地域発信の強化がNHK全体の取り組みになるように引き続き経営委員会では注視をしていきたいと考えています。

(姫野局長)
 広島放送局が開局してことしで91年目を迎えました。これもきょう会場にお越しになっている方をはじめ、広島県の視聴者の方々、そして、中国地方の視聴者の皆さまに支えていただいたおかげだと職員一同感謝しています。
 広島放送局は広島県の放送局であるとともに、NHKの中では中国5県の拠点局、いわば親局のような立場に立っています。主に広島県向けの放送と、それから、中国ブロックと申しますが、5県向けの放送、その2つが主なカバーエリアということで地域放送として放送しています。
 たとえば、金曜日の「チコちゃんに叱られる!」の前の番組、午後7時30分から放送している中国5県向けの「ラウンドちゅうごく」という番組では、主に中国地方共通の課題や魅力を広島が中心となって5県の力を使って取材して放送しています。
 先日は、地方議会の議員のなり手がほとんどなく、多くの選挙区で無投票当選になっている状況をお伝えし、これで果たして民主主義としていいのだろうかという内容の番組を放送しました。
 県域放送では、「広島かたすみ食堂」という広島県各地の、広島県人でも知らないようなネタを拾ってきては出すというような、楽しんでいただける番組を放送しています。このように、午後7時半は中国地方向けと広島県内向けという番組で編成しています。
 広島放送局のテーマとしては、74年前に被爆をした放送局ということで、核や平和問題を伝え続けていくことが非常に大切な使命だと認識しています。
 昨年7月6日、実は、この時が広島放送局の90歳の誕生日で、祝賀番組でも放送しようと思っていたのですが、とてもできるような状況ではなく、あのような災害が起きました。残念ながらなかなか避難指示が出ても逃げていただけなかった方が非常に多かったので、視聴者・国民の生命・財産、危険が迫った際に命を守るために放送やインターネットを使っていかに貢献できるかということが今後の課題だと認識をしています。
 広島県は広島カープ以外もサンフレッチェ広島、バレーボール、バスケットボールと、スポーツが大変盛んな土地柄ですので、スポーツ中継にも力を入れています。今月末には織田記念陸上があります。毎年1月に都道府県対抗駅伝も放送しています。
 広島県は、ものづくりが盛んな土地柄でもありますし、一つの県でりんごがとれ、みかんやレモンがとれる県というのはあまり全国にないと思います。そうした多様性に富んだ自然もありますので、こうした魅力を、全国、あるいは、国際放送を通じて世界に発信していくというのも地域放送の大事な役目だと認識しております。

【会場参加者】
 私はNHKのニュースが一番安心して見られます。なぜかというと、民放のニュース番組を見ると、スポンサーや親会社の意向でかなり偏った放送がされていると思うからです。スポンサーなどの意向に左右されない放送を続けていただきたいと思っています。

【会場参加者】
 公共放送というのは、賛否両論を取り上げるということになっていると思います。私は、たばこ対策、禁煙推進活動について、もう少しNHKは取り組んでいただけないかと思っています。たばこが健康に悪いことは確かです。5月31日は世界禁煙デーとWHOが決めていますが、それについて今までNHK、特に広島局は、あまり取り上げていない気がします。ぜひ、ことしの5月31日にはニュースとして取り上げていただきたいです。

【会場参加者】
 NHKの特集番組は、NHKでないとできないような非常に奥の深い放送があります。宇宙や深海、医学、物理、化学などのテーマで深掘りした特集番組は非常に、他局では見られないいい番組なので、これはもっと深く広げていただきたいと思います。
 ニュースについては、事実をきちんと伝えていただくと同時に、それなりの解説をつけていますが、番組によっては、右に寄ったり、左に寄ったりと受けとめられる部分があります。一例として、安保法案のときなどは国会の周りで反対運動を起こしている場面も放映される。また、ある一方では、あれは非常に大事な法案だからということで放送内容のウエートの置き方がかなり違っているような気がする。その辺はできるだけ公平にやっていただきたいと思います。

(黄木理事)
 NHKは受信料で成り立っていますので、何人からも干渉されることなく憲法で保障された表現の自由のもと、自分たちがこれは正しいと思うことを視聴者の方々に伝えるという役割と責任があるということをきょうお話を伺ってまた改めて自覚したところです。
 私ども、実際に番組やニュースをつくっているものは常々そういうことを考えながらやっております。できる限り、これが正しい、あるいは、こういう表現のしかたが一番いいだろうというものを探りながらやっているということです。
 NHKは放送ガイドラインの中で、NHKの放送は視聴者にできる限り幅広い視点から情報提供すると定めています。
 意見が対立する問題を取り扱う場合には、原則として個々のニュースや番組の中で双方の意見を伝えるように努力する、これは当然だと思います。
 ただ、さまざまな番組の伝え方の中で、どうしても、個々の番組だけではうまくバランスがとり切れない場合がございます。仮に、双方の意見を紹介できないときでも異なる意見があることを伝える。そして、同一のシリーズの中で紹介するなど放送全体で公平性を確保するように努める、ということにしています。
 いろいろな考えの方がいらっしゃいますので、いつも100点というようにはなかなか、点数はいただけないとは思うのですが、私どもが信じた、これが正しいと、こういう伝え方をするべきだということを何人からも干渉されずに常に目指していこうということでやっていますので、さまざまなご意見を伺いながら日々努力してまいりたいと考えています。

(姫野局長)
 禁煙について、特に広島でも、という意見がありましたので、ぜひ、そういった問題を取り上げてほしいという声があったことは現場のほうに伝えたいと思います。
 ちなみに、私が記者をしている頃は結構首都圏でたばこのことをとりあげました。私も個人的にはたばこは好きではないのですが、お好きな方もいらっしゃるので、そこにも配慮しつつ、やはり、健康問題は非常に関心があるところだと思いますので、伝え方を十分検討、工夫するように現場に伝えます。どうもありがとうございました。

【会場参加者】
 朝の連続テレビ小説は以前、杉浦アナウンサーも担当されていて、お元気そうな声を聞かせていただいたとき、うれしいなと思いながら聞かせていただいています。今からもう30年前ぐらいでしょうか、ナレーションをずっとされていた方が最終回のときには必ず通行人などで出演されるシーンをよく見かけたんですが、最近は見なくなりました。ナレーションをずっと頑張ってこられた方を最後にちらっと見せていただけるというのはうれしかったので、そういうのをまた見たいです。
 それから、スポーツの放送についてです。見ていると、東京からの視点が気になります。たとえば、某黒いユニフォームのチームと、赤いユニフォームの私たちカープの試合で、黒いチームのほうが負けましたという言い方をします。そうじゃなくて私たちが勝ったのだよ、と思うのです。やはり公平に、お互いの応援している、地方の後ろにいる、見ている人の気持ちも考えていただきたいです。
 それから、大震災の時に、広島の本通りというところで広島の民放4局だけで募金活動をされていました。そのときにNHKの方にも声をかけたのですが、何らかの事情でNHKは参加しなかったというのを耳にしました。それって悲しいと思いまして、広島の一つの放送局として一緒に関わっていっていただければと思います。

【会場参加者】
 いよいよオリンピック・パラリンピックが近づいてまいりました。グローバルな観点から安全面でテロに対して私の考えを申し上げます。少し前にイスラミックステート、ISが猛威をふるって大きくなってまいりましたが、NHKも民放も皆一様に黒いコスチュームの旗を立ててマシンガンを持った行列、それから、黒いピックアップトラックの行列やライトを照らした行列、格闘シーンなどを延々一日に何回、何十回となく放映していました。
 これは私の推測ですが、恐らくテロリストのプロモーションビデオだろうと思います。そのプロモーションビデオを一日に何十回も流されるということは、意見のはっきり固まっていない若い人やテロに関心のある人にとっては、ある意味、憧れの対象になる危険があるのではないかと思います。
 最近は、少しISの活動はおさまってきたと聞いていますが、ことしになってからでもそのプロモーションビデオを見た記憶があります。こういった敵を利するようなことは流さないほうがいいのではないかと思います。

【会場参加者】
 8月6日の平和式典についてですが、私の子供たちは広島で平和学習をして勉強をしてきました。小学生や中学生、これからを担っていく子供たちの平和への取り組みをもっと放送していただければと思います。放送の予定などがあれば教えていただきたいと思います。

(黄木理事)
 連続テレビ小説のナレーションのお話は、すぐそうできるかどうかはわかりませんけれども、そういうご意見があったということを現場に伝えておきたいと思います。
 スポーツなどの実況をもっと公平にということは、おっしゃるとおりであると思います。片方からの視点ではなく、きちんと公平にということは努めてまいりたいと思っています。
 それから、ISの関係のお話は、ご指摘になったような悪影響が及ぶようなことはあってはならないと、それは同じように受けとめています。ニュースで使う場合にはきちっとした我々の視点でISについて報道し、ご指摘になったような悪い影響が出ないようにすべきだと考えています。

(姫野局長)
 スポーツの全国中継は確かにおっしゃるとおりだと思います。ローカルは民放さんほどではないですが、ちょっと赤いほうに寄った放送をしているのではないかと思います。
 震災の募金のご意見も頂きましたが、民放と全く協力しないというわけではありません。たとえば、これは募金ではありませんが、毎年8月に、NHKもそうですが、民放も原爆関係のすばらしいドキュメンタリーをつくっていまして、共同上映会を被爆70年の年からやっています。ことしも資料館で1週間程度やります。決して民放さんと仲が悪いわけじゃなく、一緒にやっていくところはやっていくということです。
 去年の秋には、ヨットのハンザクラスという主にハンディキャップを持った方の大会がありましたが、各局のアナウンサーが広報大使となり、NHK広島放送局からも内藤アナウンサーという男性アナウンサーが大使となって、民放と一緒に記者会見をしました。それぞれの局の垣根を越えて取り組むべき問題には今後も取り組んでいきたいと思います。それから、式典の小中学生の取り組み、ありがとうございました。毎年式典の中で小学生の男女が誓いを述べていますが、ニュースでは事前にことしはこの子がやるということをお伝えしたりもしています。また、子供たちが国連に行ったり、あるいは、サーロー・節子さんの関係というのも積極的に取り上げているつもりですが、まだまだだということのご指摘かと思います。今後も、特に将来を担う子供たちの平和に対する取り組みというのはできるだけ積極的に取り上げるようにというご意見があったということを現場に伝えたいと思います。
ありがとうございました。

(司会)
 カープの応援につきましては、私も「ひるまえ直送便」の中でリーグ優勝を果たした時には真っ赤なTシャツを着て放送させていただきました。逆に、カープファン以外の方にちょっと申しわけないなと思いつつも、今、やるしかないという感じで放送させていただいています。
 それから、朝ドラは20代のころに「青春家族」という番組のナレーターも務めたことがありまして、そのときはたしか、本当に懐かしいのですが、伊豆に出かけて、ヒロインが結婚するときに、ふと民家から飛び出して、「あら、咲ちゃん、おめでとう。」というせりふを言わせていただいたことがありまして、そんなことを思い出しました。
 ただ、「あさが来た」のときにはそういうことはなかったので、もし、あの番組に出たとしたら、何かかつらをかぶって扮装してやらなければいけなかったかしらなんて思ったりもしています。
 でも、熱心に見てくださって本当にありがとうございます。

【会場参加者】
 ちょうど「ニュース7」の時、我が家は食事時なのですが。見ていたら、インタビューをされていた人の口に白いものがついていて、それがアップで映されたのです。もう食事が本当にまずくなりました。謝罪会見などでも背広の両肩にふけがいっぱい落ちているのがそのまま映っていることがあります。カメラに映る前、ちょっと注意をしていただくわけにはいかないものでしょうか。

【会場参加者】
 地域番組をよく見ています。最近すごくうれしいなと思うことがありました。「お好みワイド」の中で、杉浦アナウンサーが司会をされている「ひるまえ直送便」の中の「まる得マルシェ」というコーナーが最近多く放送されているのを見ます。前から広く多くの人たちに見てもらったらいいなと思っていたので、「お好みワイド」のコーナーとして放送されているのはすごくいいなと思っています。
 それから、広島放送局で活躍されていた、特に女性のアナウンサー、桑子アナウンサー、上原アナウンサー、それから井上アナウンサー、最近では中山アナウンサーなど、こちらのほうで二、三年鍛えたら、もう中央ですごく立派な活躍をされていて、何か広島びいきとしてはうれしく思います。広島は原爆もあるし、カープとかイベントもあるので、優秀な人をここでちょっと鍛えたら戦力になるのか、たまたまその方に素質があったのかわかりませんが、うれしく感じています。

【会場参加者】
 昔と比べまして、アナウンサーの話す速度が速くなったと感じるのですが、私の老化現象でしょうか。速すぎて理解できない時があります。
 それからドラマなどで、出演者や協力などの情報をスクロールで出しますが、速すぎて読み取れない時があります。これも年のせいなのでしょうか。

(黄木理事)
 個別でインタビューをとらせていただいたり、取材をさせていただいたりするような時にはできるだけ、たとえば、ネクタイが曲がっていないようにといったことも含めて配慮をすべきだということはおっしゃるとおりだと思っています。
 一方で、何社かが一緒になった共同の記者会見のような場合だと、各社一刻も早く事実を伝えたいというようなこともあり、そういったことまでなかなか手が回らないときもありますが、おっしゃるようなことも考えながら取材、制作をしていくべきだと思います。

(姫野局長)
 「お好みワイド」に温かいご声援いただきましてありがとうございます。人によっては、昼前にやったのをもう一回やるのかという方もいらっしゃるのですが、我々としてはせっかくいいソフトをつくったらできるだけ多くの方に見ていただきたいということで、トータルで判断してあのような形で放送しています。おっしゃるとおり、夕時でひょっとするともう一品何かつくろうかなって考えていらっしゃる方のちょうど時間的にはまるかもしれないなというのも狙いの1つで、そこにうまくこたえていただいたお答えだと思います。1つの番組でつくると、つくったほうも出したら、何か全員が見てくださったような錯覚を持つのですが、テレビの視聴率はよくても20%だということは、80%の方は見ていらっしゃらないということも意識しつつ、かといって、あまり重複感のないようにという編成上の工夫もいるかと思います。いただいたご意見を参考にこれからも皆さまの、特に地域放送はお役に立てるような編成を心がけていきたいと思います。
 それから、女性アナウンサーに対する声援もありがとうございます。局長の私からすると、何か娘を嫁に出すような気分です。活躍してくれるのはいいのですが、若干寂しい思いもありますけど、やがては杉浦アナウンサーのようにまた帰ってくる人もいるかと思います。きょうの講演会の小野アナウンサーは、広島局の勤務はないのですが広島県出身ということで来てもらいました。また機会があれば、かつて広島で経験して、その後大きく飛躍したアナウンサーをまた呼んで何らかの形で皆さまに成長ぶりを見ていただくような機会も考えていきたいと思います。ご意見、ありがとうございました。
 話す速度については、プロフェッショナルがきょう司会をやっていますのでお聞きいただきたいと思います。確かに私もニュースの仕事を30年前ぐらいからやっておりましたけど、昔に比べるとやっぱり速くはなっているのだと思います。人の話すスピード自体が昔よりは少し速くなっているのかなと思います。アナウンサーが、今まで1分間に伝えていた情報量が1.1倍になっても、それを速く聞かせないようなノウハウをプロとして磨いていただきたいなと個人的には思っています。それとスクロールのこともそういうご意見があったということでまた現場のほうに打ち返したいと思います。

(司会)
 先ほどご意見をいただいた桑子さん、上原さん、井上さん、中山さん、みんな東京で忙しく活躍していますので、なかなか直接会って伝えることは無理かもしれませんので、早速この後、この4人にメールでこういうご意見が語る会で出ましたということや、皆さんが応援してくださっているということを伝えたいと思います。
 それから、しゃべる速度が速くなっているのではというご意見でしたけれども、それを伺ってきょうの私の司会はせわしない感じになっておりますので、ちょっと反省いたしました。できるだけ多くの方のご意見をと思って速くしゃべり過ぎていたかもしれません。
 ただ、年齢を重ねますと、だんだん速くしゃべるということができなくなって、逆に私など若い人たちが滑舌もよくスピーディーに司会進行している様子を見るとうらやましい気もしています。
 ただ、「ひるまえ直送便」などで若いリポーターの方々と一緒にお仕事をする機会が多いのですが、彼女たちには、固有名詞、地名とか人名とかキーワードとか、そういった重要な言葉はゆっくりとスピードを落として、前後に間をとるなど強調して皆さんにきちっと伝わるように努力してほしいと指導しています。

【会場参加者】
 きょう熊野町からやってまいりました。昨年の豪雨のときには広島局のアナウンサーをはじめ、広島局OB、OGもしくは広島出身のアナンサー、もしくは記者などいろんな方がライフライン情報などさまざまな発信をしていただきました。私もボランティア運営センターの支援をしたりし、非常に勇気をもらいましたので、ぜひ、ありがとうとございましたということをお伝えいただきたいと思います。
 質問に入りますが、今年度の番組改編で、特にラジオですが、熊野町にも去年の4月に来ていただきました「旅ラジ」、「かんさい土曜ほっとタイム」、それから「歌の日曜散歩」など、長寿番組がどんどんなくなっていった改編だと思いました。
 若い世代にラジオのほうもシフトチェンジされている、シニア世代から若い方々へも聞いてほしいというふうな意味合いがあるのかなとも思っています。民放のラジオではAMを停波するという議論も出ておりますし、公共メディアという中でのラジオの位置づけだと思うんですけれども、これからNHKとしてラジオ放送も、大切なメディアの一つだと考えますが、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
 先日、NHK広島と、広島テレビとのコラボも拝見させていただきましたが、あのようなコラボレーションも、ぜひ、ラジオ等でもやっていただければと思います。

【会場参加者】
 BSで「怪魚ハンターが行く!」という番組があります。アマゾンなどに行って、怪魚と呼ばれるものを釣り上げて、その後の魚はどうなってしまうのでしょうか。私、犬や猫も大好きでして、生き物の命というものを大切に扱っていただければと思います。

【会場参加者】
 先ほどラジオの話が出ましたが、災害のときにはラジオが非常に強い情報媒体だと思いますが、何しろ電波が弱く、少しチャンネルをいじるともう聞こえなくなります。特に夜間になると海外の放送が幅をきかせてチャンネルを合わせにくいです。やはり、もう少し周波数を上げるとか、特に移動手段として車に乗っていますと、やっぱりラジオが一番の情報源ですので、もう少し考えていただきたいと思います。

(黄木理事)
 ラジオは、NHKとしては引き続き重要なメディアだと考えています。東日本大震災の時は停電してしまってテレビは映らない、インターネットも途切れてしまう、携帯の無線局が津波で流されてしまうという中で、ラジオが非常に重要な役割を果たしました。去年の北海道のブラックアウトのときも同じようなことがありました。
 NHKは、あまねく緊急時も情報をきちんと伝える役割を担っていると考えておりますのでこれからもラジオできちんと伝えてまいりたいと思います。
 NHKラジオはAMでR1とR2、それからFMという3つの放送波を持っておりますけれども、緊急時はR1で災害の基本的な情報を、最新の情報を伝える。R2のほうは、多言語で、インバウンドの方々、外国人の方々に伝える。FMではライフラインの情報を伝えるというように波の使い分けをして情報をできるだけ伝えられるようにと考えております。
 FMよりもAMのほうがより広い地域に届きます。NHKはあまねく伝えるという役割をしっかり果たすため、ラジオ放送をさらに充実してまいりたいと考えております。

(姫野局長)
 豪雨では熊野町も大変だったと思います。ことし7月6日には豪雨1年もありますし、被害を受けたところの復旧ぶりや、何とかその地域の方に頑張ってもらえる、そういう放送を目指していきたいと思っております。
 ラジオの必要性はもう黄木理事が申し上げたとおりであり、ちょっと聞きにくい地域があったということ、この後、個別にもう少し具体的な地名等を教えていただければ、技術のほうでその電波状況を確認したいと思います。放送法にありますように、あまねく伝えるということなので、ほんのちょっとでも聞こえなくなってしまうことは良くないと思いますので、早急に、どういった対応ができるか、技術部の者に伝えたいと思いますので、また後で教えていただければと思います。
 広島テレビとのコラボもごらんいただきましてありがとうございます。ラジオはそういった意味では防災時に、テレビですと電源が落ちてしまう、あるいは、スマホ等も電池の時間が短いですが、ラジオの場合、特に車ですとエンジンがかかっている間は聞こえますし、普通のトランジスターでも電池でかなり長い間もつということで、災害に強いメディアだということは前々からわかっています。今後も親しんでいただけるような放送もしたいですし、民放はAMが1社、FMが1社しかありませんが、そちらとも特に災害時等に何かできないかということは今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

(黄木理事)
 (生き物の取り扱いについて)もっともだと思います。本当におっしゃるとおりです。NHKでは放送ガイドラインで、放送は常に品位と節度を心がけ、視聴者に不快感や苦痛を与える内容、場面は避けるとしています。ご指摘をいただいたようなことも含めて、命というのは最も大切なものであり、生き物を大切にすることを心がけてまいりたいと思います。

【会場参加者】
 糖尿病でインシュリンを使用することを紹介した放送があり、それを知って今日まで元気で、10年ぐらいこれは生きられると思っています。
 これからの10年の時間はテレビを見る時間が増えるのではないかと思います。テレビの時間は年寄りには大切です。
 満州製鉄について取り上げた旅番組の放送がありました。私も引揚者で、80歳以上の人は満州に関わっておられる人だったら、あれは非常にためになったと思います。私は見たよと、プロデューサーにお伝えしたいです。

【会場参加者】
 NHKの公共放送として大きく変わったものとしていくつかあると思うのですが、1つは国会の予算審議の中継です。茶の間にいてみんなが個々の政治家の素顔を見られます。視聴率は非常に低いだろうと思いますが、茶の間に政治を持ち込んだという意味では意義があるのではと思います。
 もう一つは、解説委員室です。解説委員が前面に出てこられたのはここ数年の特徴ではないかと思いますが、非常にわかりやすい。毎日少しの時間、時の話題を取り上げてやってらっしゃるのですが、専門家と言われる方よりもわかりやすく解説されている。非常にいいことだと思います。

【会場参加者】
 最近はNHKも民放と変わらないような出演者が出て、何かトーク番組的なことをやったりされていることが多くなっています。そういったことよりも、やはり、戦争体験のことや、もっと深い内容の番組づくりをお願いしたい。

【会場参加者】
 日本にとって非常に大事なことは、エネルギー問題だと思います。日本には資源が少ないので、今は原子力発電所が止まって以来、石油やLNGなどを海外から輸入する費用が莫大になっているのです。これは自然エネルギーで代替できるのではないかというお話ももちろんあります。そういう声が非常に大きいのですけども、果たしてそれが本当なのか、現にドイツが脱原発、あるいは、石炭をやめるとかいう政策は出していますけど、現実には行き詰まっているという話を聞いています。そういうことについて、公平な見方で、私は原発を推進するという意味じゃないのですが、公平な見方でいろいろな意見を検討して放送してほしいと願っています。

(黄木理事)
 いずれもおっしゃること、重々承りました。
 NHKらしい番組を放送することで私たちの存在価値をより高めていきたいと考えています。さまざまな演出の方法をトライしておりますが、いろんなご意見をいただければと思います。

(森下委員長職務代行者)
 ぜひ、お願いしておきたいのは、きょういただいたような意見、特にNHKに対して厳しい意見というのは、私ども経営委員会としては、ぜひ、聞きたいのです。
 NHKは、放送にきちんとした基準をつくって、それにのっとって公平・公正な放送をやっていると、それはそのとおりだと思いますが、どうしてもNHKがそう思っているだけかもしれないので、皆さんが見ていただいて、これはちょっとおかしい、偏り過ぎていないか、こっちの意見もあるのではないか、ということをどんどん上げていただきたいのです。私ども経営委員会は個々の番組について意見は言いませんが、毎月皆さんから上げていただいた意見を3か月に1回まとめて報告してもらい、その中でどのように対応したかというのをチェックしています。ホームページにも出ていますのでご覧いただければわかると思いますが、ぜひ、NHKに対して厳しい意見はどんどん上げていただき、アナウンサーの話し方が速すぎるとか、ちょっと言っていただくと対応はしやすくなると思います。
 私どもは、経営委員会で「みなさまの声」にまとめられた報告書の中でどのようにNHKが対応しているか、ここがまだ対応不十分だなどは指摘します。ぜひ、積極的に意見を上げていただければと思います。

(司会)
 貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。最後に、経営委員から、全体を通してひとこと申し上げます。

(槍田委員)
 実は、私はTBSの役員を10年ほどやっていたことがあり、その前提で今のお役目をいただいたのではないかと思うのですが、民放、特にTBSは最近の株主総会のような会合では、報道姿勢に対する強い意見がたくさん出まして、大変激しい追及を経営陣にするということをずっと目の当たりにしてきました。今回初めてこの「みなさまと語る会」に参加させていただきましたが、中身が大変建設的で、参考になり、サポーティブだという意味で、温かいご意見がたくさんあるなと感じました。もちろん、厳しいご意見もありましたが、それもすべて非常に建設的な姿勢で、さまざまな角度から言っていただいているなと感じ、このやりとりやコミュニケーションには、大変価値があるという印象を持ちました。

(井伊委員)
 きょうはNHKの経営、放送、それから、NHKの存在意義にわたるまでいろいろな貴重な意見を伺いました。広島の方々はとても元気で、活発で、直接こうしてお話を伺うということが経営委員の仕事としてとても大切だということを実感いたしました。これからの仕事に生かしていきたいと思います。
 また、きょう言い忘れたこと、言い足りないこと、ご意見やご希望などはNHKのホームページを通して、先ほど森下委員からもありましたけれども、投稿していただけますので、ぜひ、引き続きよろしくお願いいたします。きょうはどうもありがとうございました。

(森下委員長職務代行者)
 本当にありがとうございました。経営委員というのは、視聴者の方がどのようにNHKを見ているかということ、もう一つはいろんな面から執行部がきちんと業務ができているかというチェックをするのですが、視聴者の皆さんがどのように見ているかというのは非常に重要な判断材料であり、全国で1年に6回以上実施するこの「視聴者のみなさまと語る会」でいただく皆さんのご意見はぜひ、これからの委員会での活動で生かしていきたいというように思っています。本日はありがとうございました。

(司会)
 本当にきょうは貴重なご意見、ご感想などありがとうございました。

 

 

<視聴者のみなさまと語る会in広島>参加者当日アンケート

※全表の単位はすべて人数

質問1:性別

男 性 女 性 未回答
35 13 3

質問2:年齢

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 未回答
0 0 1 3 11 17 14 4 1

質問3:今回のイベントを何でお知りになりましたか(複数回答)

放送(テレビ) 放送(ラジオ) ホームページ 新聞 メール Twitter その他 未回答
5 3 17 4 24 4 0 1

質問4:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満 未回答
12 25 3 0 0 10

質問5:印象に残ったコーナーはどこでしたか(複数回答)

経営重要事項 経営全般 放送 講演会 特になし 未回答
8 12 18 13 1 8

質問6:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 知っていた 知らなかった その他 未回答
4 25 19 2 1

質問7:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

深まった 変わらない わからない その他 未回答
41 5 1 1 3

 

 

<アンケートに寄せられた主なご意見>

 

経営全般について

  • 今までは放送にしか興味がなかったが、経営のことにも理解が進んだ。
  • 経営委員会、執行部の皆さんに生の声を届けたり、話を伺えたりできたことはとても有意義だった。
  • 経営委員会の持つ力を今後も存分に発揮してほしい。
  • 「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」という放送法64条について理解を得られていないかもしれない。今後は受信設備の種類によって料金を変える取り組みも検討してほしい。
  • 経営委員会と監査委員会の違いがよくわからない。
  • テレビ視聴者が高齢化し、一部の世代がおいてきぼりにならないようにNHKにはがんばってほしい。
  • 公共放送の役割として、災害時の情報伝達があると思う。地上波、ラジオ、BS、インターネット等の方法以外にもワンセグは残して欲しい。特にワンセグのデータ放送は被災時にみられるようにしてほしい。

 

放送について

  • 放送制作の難しさを知ることができ、参加させて頂いて良かった。子ども達のためにNHKを残して続けるべきである。
  • BSは挑戦的な番組が多いと思う。残念ながら品位節度に欠ける番組もあるが、良質な番組も多い。地上波でも評判のよい番組は放送してほしい。
  • 海外向けの発信をもっと増やして欲しい。
  • 4K8Kに興味があるが、自宅で見るのはまだまだハードルが高い。
  • 最近の大河ドラマはあまりにも人間の気持ちのどろどろした葛藤が描かれていて、見る気がしなくなる。
  • サブチャンネルはプロ野球放送の延伸時だけでなく、高校野球のため放送中止となる教育TV番組の再放送に使用してほしい。
  • スポーツ放送のアナウンスが、昔よりレベルが落ちていると感じる。
  • 画面を見ていなくても、アナウンサーの滑舌の良さでチャンネルがNHKだとわかる。落ち着きがあり、とても聞き取りやすい。
  • 高齢化が進むので、健康寿命を長くすることに役立つ放送をしてほしい。
  • 地域放送を見たいと思っているが、朝はバタバタし、夕方はまだ家に帰っていないため見ることができないことがある。地域放送局で、地域の番組のインターネット配信はできないか。
  • ローカルニュースは18時台、20時台はあるが、できればもう一度21時台以降に放送してほしい。
  • カープとサンフレッチェのデータ放送は良いが、他のスポーツについてはぜい弱だ。特に地域スポーツやマイナーなスポーツのデータ放送での情報がない。

 

運営・その他について

  • 思った以上に自由に発言でき、ていねいにご回答いただける場だと感じた。
  • 参加した他の皆さんの声も参考になった。こうした場をつくることが、公共放送を続ける基本だと感じた。
  • 出席者がどちらかというと年配の方が多く、偏った意見が多かったように思えた。インターネットを利用してもっと若い方の意見を取り入れる必要があると思う。
  • 事前にホームページでこの会について予備知識をもって参加したが、リアルな視聴者の意見はためになった。
  • 小野アナウンサーの講演が楽しかった。
  • これからは番組を見るのも、もっと違った方向から見られるような気がします。講演会が最高に良かった。
  • 杉浦アナウンサーの名司会により、スムーズに会が進んだ。NHK広島をこれからも応援している。
  • 経営委員会についてと広島放送局について(経営委員会とはあまり関係ないこと)は分けて参加者を考えた方がいい。時間がもったいない質問・発言があった。実質的、有意義な質疑応答が望ましい。
  • 抽選で今日の参加者を選んだといわれたが、やはり片寄るのではないか。中高年の人が多く、女性が少ない。配分を考慮して人選してはどうか。
  • 広島局の8Kスーパーハイビジョンシアターが自由に視聴できることは知らなかった。またぜひ来たい。