第43回日本賞 優秀作品

青少年向けカテゴリー最優秀賞 <外務大臣賞>
サッカーは幸せへのパスポート
機関名 サロン・インディエン・フィルム
ラ・ミラダ・オブリクア
アルジャジーラ・ドキュメンタリーチャンネル
国/地域名 スペイン
カタール
メディア 映画
(サラ・グラフマン)
「サッカーは幸せへのパスポート」は、一人の少年がサッカーを続け、サッカーへの愛を保ち続けることで「家族」と希望を見出す過程を見事に伝えています。その点が評価され、青少年向けカテゴリーの最優秀賞に選ばれました。ウガンダの少年たちにとってサッカーは貧困から脱け出すための手段です。この作品は、そのチームが直面する問題を追う、きわめて地域色の強いドキュメンタリーですが、同時に、普遍的な面も持ち合わせています。自己の能力を伸ばす道を模索し、支えになってくれる温かいチームに所属するということは世界共通のテーマだからです。卓越した撮影技術により、私たちは少年たちの世界――その多くが難しい境遇なのですが――に浸ります。試合のシーンは迫力満点です。子どもたちのプレーと、彼らがあこがれるスター選手たちのプレーを交互にカットインし、熱狂を伝えます。ウガンダの日常の一部と、市民の希望と未来を知ることができる作品です。審査委員たちは、この映画の情熱と、サッカーが単なるゲームではないことを示す手法に感銘を受けました。
(パブロ・デ・ラ・チカ)
第43回「日本賞」は、その申し分のない運営も相まって、サロン・インディエン・フィルムにとっても、この作品そのものにとっても、忘れられない素晴らしい経験になりました。私たちと同じ心を持ったプロの仲間たちと知り合い、彼らの作品に触れ、お互いの知識とそれぞれに異なる経験を分かちあうことができたことは、まさに光栄でした。教育分野で顕彰されたことで、この作品を世界中のもっと多くの学校で上映したい、私たちのメッセージをさらに遠く、私たちの世代の最も若いグループにも届かせたいという思いが湧いてきました。授賞式でも申し上げましたが、映画には大勢の子どもたちの人生を変える力があります(実際、映画は常にその力を備えつけていなければなりません)。私たちはクリエーターとして、若者たちへの責任、そして人類の未来に対する責任を担っているのです。

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