第43回日本賞 優秀作品

幼児向けカテゴリー最優秀賞 <総務大臣賞>
たすけてボングー あっ 前歯がぬけた!
機関名 教育放送公社
国/地域名 日本
メディア テレビ
(ルス・ヴォルムメイスター)
この微笑ましい幼児向け番組は、幼児たちの日常を如才なく、そしてあるがままの姿で切り取っています。ごく自然体の主人公ミンジュンが、ぬいぐるみのボングーやババと交わすやりとりも面白く現実味があります。ぬいぐるみのキャラクター・デザインも審査委員に高く評価されました。脚本はあるものの、番組はミンジュンの生活のなかで実際に起こる出来事を自然な形で取り入れています。乳歯が抜けて歯医者に行くというエピソードは、すべての幼児が共感できる身近なトピックです。ミンジュンの母親はロシア人、父親は韓国人で、文化の違いもさりげなく伝えています。韓国の伝統に従って、ミンジュンは抜けた歯を屋根の上に投げようとしますがうまくいきません。すると次にロシア流のやり方に倣って、まじないを唱えて肩ごしに歯を庭へ投げ入れます。ミンジュンの家族の一場面が、韓国社会における多文化の特質を子どもたちに示し、物事にはさまざまなやり方があるということを教えています。シンプルなストーリーですが、シンプルであることが最善の方法なのです。
(コウ・ヒュンミ)
この賞を通して、多くの国や地域の方々に番組や登場するキャラクターたちを見ていただけたことをとても嬉しく思います。ミンジュンと彼の家族に代わってお礼を申し上げます。番組の目的は、多文化家族の子どもの暮らしや彼らが直面する問題、そうした問題をどのように自然の流れで解決していくかを紹介することです。その目的を達成することができました。この番組を見て育つ子どもたちが、多様なものの見方ができるようになればと願っています。子どもの気持ちを一番に理解しているボングーの助けを借りて、さらに多くのエピソードを制作しながら、今後も子どもの成長や発達をサポートしていきます。

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