障害を抱きしめて
機関名 大愛衛星テレビ
メディア テレビ
国・地域名 台湾

世界中の若者の共感を得るであろう、このすばらしい物語に賞を授与できることを審査員一同大変うれしく思っています。主人公は、日常生活で多くの試練に直面しますが、そのたびにユーモアと勇気をもって乗り越えていきます。この巧みに構成された物語から、私たちは、たぐいまれな父親の力強いサポートと少年を取り巻くクラスメートの友情に目を開かされていきます。
家族の記録映像や写真ものぞき趣味的ではなく思慮深い使い方がなされ、私たちは、主人公が子ども時代から成長していく様子や、いくつもの重大な局面、その瞬間瞬間を目の当たりにして、障害によるさまざまな困難を理解することができると同時に、彼がなぜいつも前向きでいられるのか、その心の持ち方や生きる知恵を知ることができます。
「障害を抱きしめて」は、台湾にとっての重要なテーマを示すものですが、同時に世界中の視聴者を勇気づけ、心を揺り動かす力があります。林彦良は、その積極性によって、自分の不完全さを受け入れようとする私たちすべてに、一つの模範を見せてくれているのです。

私たちは誰でも成長の過程で多くの問題に直面するものですが、家族や友人というのは、私たちに自信を持たせてくれる、支えになってくれる極めて重要な存在です。しかしそれが、先天性疾患を抱える子どもとなるとどうでしょう。そうした子どもが幾多の困難を乗り越え、自らの不完全さを受け入れ抱きしめることができるようになるには、彼ら自身がどれほどの努力を払わなければならず、家族や友人たちの支えをどれほど必要とすることでしょうか? 私たちが初めて林彦良と出会い、その成長の物語を記録し始めたのは2005年です。私たちは彦良のユーモアと父親の愛情に深く心を揺さぶられました。撮影後、ディレクターと彦良の家族は良き友人となりました。2013年には、彦良の高校生活を追いましたが、私たちは皆、クラスメートが彼を助け、支える姿に驚かされました。そのおかげで、彼の毎日は笑いと勇気に満ちているのです。私たちは主人公のユーモアのある人となり、そして人生に対する姿勢を忠実に描きました。彦良の物語が「日本賞」で青少年向けカテゴリー最優秀賞を受賞したことをとてもうれしく思っております。

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