01今、NHKに求められていること
究極の使命は、「健全な民主主義の発達に資する」こと(放送法第1条) 今、日本の公共放送(メディア)NHKに何が求められているのか
公共放送(メディア)をとりまく環境が大きく変化しています。
自然災害の激甚化が進むなか、視聴者・国民のみなさまの命と暮らしを守る緊急報道の重要性はこれまで以上に増しています。また、デジタル化の加速は社会の利便性を高めた一方、フェイクニュースのまん延で社会の混乱を招くなど、負の側面が課題となっています。“正確で信頼できる情報”への期待は、一層高まっています。
世界では、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐって、政府から独立して公平公正な報道等を行い、「健全な民主主義の発達に資する」という公共放送の役割が再認識されています。
公共放送であるNHKも、情報空間の健全性を確保することで、平和で豊かに暮らせる社会を実現し、民主主義の発展に寄与することが求められています。
こうした経営環境のなかで、NHKは次の3か年において、2つの基軸をもとに公共放送の役割を果たしていきます。
ひとつは「情報空間の参照点」を提供することです。インターネット上で不確かな情報があふれるなか、視聴者・国民のみなさまにとっての “よりどころ” となる、正確で信頼できる社会の基本的な情報を提供したいと考えています。
もうひとつは「信頼できる多元性確保」に貢献することです。民主主義の基盤である多角的な視点を確保するために、情報空間において、伝統メディアが競い合いそれぞれの信頼性を高めることに寄与したいと考えています。
- 「情報空間の参照点」の提供 信頼できる基本的な情報を提供すること
- 「信頼できる多元性確保」への貢献 民主主義の基盤である多角的な視点