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【出演者インタビュー】ダイアモンド✡ユカイさん「家族の大切さ。家族から何を学べるのか。もう一度考えてほしい」

2015年05月25日(月)

20150526_dy.jpg5月26日放送(6月2日再放送)
特別養子縁組の現場は いま
ご出演のダイアモンド✡ユカイさんにメッセージをいただきました。


《ダイアモンド✡ユカイさんプロフィール》
ロックシンガー・俳優。男性不妊が原因の不妊治療(顕微授精)を経験し2度の失敗を経て、47歳で長女を授かり、その後双子の男の子も誕生した。著書に自身の不妊治療体験について綴った著書『タネナシ。』子育て奮闘記を記した『育爺。』などがある。


――収録を通してどのようなことを考えましたか。

一言で言うと「家族とは?」ということですね。俺はひとりっ子で、親からは本当に温かい愛情を受けて育ちました。今は自分が父親になって、子どもが3人いて、改めて「家族っていいな」と思っている時なんですけど、もちろんいいことばっかりじゃなくて、生きていくにはいろんな壁を乗り越えていかなければいけないじゃないですか。そのなかで改めて、「家族って何なんだろう」ということを考えさせられました。
“産みの親”でも子どもに虐待するような事件が起きている今日この頃において、“育ての親”として愛情を持って子育てしている人たちを見ると、本当に涙が出てきましたね。もちろん並大抵の気持ちでは育てることってできないと思うんですよ。その子の一生ですからね。それでも“育ての親”として子育てしている姿、子どもを虐待するような親たちに見せてやりたいですよね。


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――特別養子縁組という制度は知っていましたか。

知らなかったですね。俺は男の不妊治療を経て、顕微授精で子どもを授かったんですけど、本当に大変なことでした。お金はかかるし、精神的にも肉体的にもハードルが高くて。もし不妊治療をしても授からなかった時に『特別養子縁組』という選択肢を知っていれば、何らかの形で考えたと思うんですよね。きっとそういう人も多いと思うんです。だから、『特別養子縁組』という制度がまだ広く知られていないことも問題で、今は不妊治療がクローズアップされてきているじゃないですか。その時に“選択肢”として一緒に伝えていったりして制度を知ってもらうことも必要なんじゃないかなと思いましたね。

――親と暮らすことができない子どものうち、里親や養子縁組などの“家庭”で育つ子どもは全体の2割程度で、アメリカやイギリスと比べても少ないという話もありました。

アメリカとは桁が違うのでびっくりしましたね。もちろん海外だっていいことばかりじゃないとは思いますけど、そういった選択肢があることを知っている人が多いというのはいいことですよね。俺も不妊治療をしているときは、答えの見えない戦いを繰り返していました。それで体がボロボロになって鬱になる人もいますから、もっと理解が広がれば『特別養子縁組』という選択肢もあるんだなと考えられると思うんですよね。

――ダイアモンド✡ユカイさんは家庭を持ち、父親なることで、自分のなかで何か変化はありましたか。

大いなる変化ですね。今までは“ロックンローラー”として一生懸命生きていましたけど、《父親》になるとまたひとつ自分の中で新たな芽生えがあるというか、そんな感じがしますね。人間というのはいつでも「未来に向かって挑戦していくこと」がひとつのテーマなんだと思います。責任感も出てきますし、子どもから教わることもありますから、「世代はつながっている」ということですね。それを《父親》になって改めて教えられたという感じです。

――視聴者の方には番組を通してどのようなことを感じてほしいですか。
 

番組の中でも「命をつないでいく」という言葉がありましたけど、やっぱり新しい未来を作るのはいつでも“次の世代の子どもたち”なんですよね。子どもたちに託して、時代はどんどん廻っていくものだと思うんです。今は核家族が増えて、少子高齢化も進む社会の中で、家族のあり方というのが大きく変わってきていると思います。そのなかで僕らはもう一度「家族とは?」というのを考える必要があるんじゃないかな。家族の大切さ。家族から何を学べるか。それは「昔に戻れ」ということじゃなくて、傷つくこともあるかもしれないけど、「家族って何だろう」ということをもう一度深く考えてほしいなと思いました。

※参考情報
欧米の場合、里親委託率(里親などの家庭で暮らしている子どもの割合)はオーストラリアが9割、米国8割、英国7割と《施設》ではなく《家庭》で暮らしている子どもの数が圧倒的に多い(2010年前後の状況:厚生労働省調べ)。
 

特別養子縁組はいま
【放送予定】本放送:2015年5月26日(火)夜8時、再放送:2015年6月2日(火)午後1時5分


◆赤ちゃん縁組に関する番組のお知らせ
4月に放送し、反響の大きかったETV特集「小さき命のバトン」のアンコール放送が決まりました。こちらは59分の長編ドキュメンタリーです。今回の放送で関心を持たれた方は、是非ご覧いただけたらと思います!!

小さき命のバトン
【放送予定】2015月6月13日(土)夜11時~【Eテレ:全国放送】
(内容)
熊本市の慈恵病院が8年前に開設した日本で初めての“赤ちゃんポスト”、『こうのとりのゆりかご』。病院ではゆりかごの開設と同時に幼き命を救うため、“予期せぬ妊娠”をした女性を対象に24時間365日の無料の電話相談室を設けた。また、10代の妊娠や貧困、性暴力被害などの理由で女性がどうしても子どもを育てられない場合、『赤ちゃん縁組』という選択肢も提示してきた。縁組を希望するのは、不妊に悩む夫婦たち。『赤ちゃん縁組』を通して、つながった幼き命と新たな家族。かけがえのない命を救うため奮闘する病院スタッフに密着したドキュメンタリー。語りは女優の薬師丸ひろ子。

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